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詩|座

体が荒れていると
その声で心も荒れる

この場所にある静寂を
此の身に映し取ってみよ

近くにあるべき美がある 
日差しがつくる影の模様が
白砂に描くのは
永久のもつ静寂の影 

真を寸分違わぬ
さわやかで
厳かな
優しいものの影

ただ調える力に満ちた
力あるものの姿

降り注ぐ日差しの筋の中に
この空気の分子のきらめきの中に

遥かなときの音が響き、
目の前の空気の中に今が増える。
こんなにもたくさんの今の連続を
ひとは見逃していないか

今を見つける事は、今に収まる事
無数の今を見る事は
己の中へ専心の果を呼び
最も汚れから遠い
己の最初のあるべきようを
見ること

ただ、美しい今と己をいきよ
2つはどこまでも寄せていくことができる
汚れ多い時代と己に
抗うように、2つを引き寄せて

この場所が人を染めるように
君も、その姿で
目の前の人を染めよ

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