そんな立派な人間じゃないんです(就活)

さっき2次面接終わった。
色々聞かれたけど、まあ卒なく答えられたかなと思う。
自己採点では70点くらい。
面接官の反応も上々といった感じだった。

ただ終わってから残るこのモヤモヤ感。
なんか最近、面接が終わるごとに増していくこの漠然とした不安。
自分の心の上に、でっかい黒い雲が浮かんで動かないみたいな。

面接がうまくいけばいくほど、
私ってそんなに立派な人間じゃないのになって思う。
面接を重ねるたびに、就活の軸、将来やりたいこと、学生時代力を入れたこと、スラスラしゃべれるようになっていく。
でもスラスラ喋れるようになっていけばいくほど、
私は本当にそう思っているのかな?と疑問が湧いてくる。

もう頭が覚えてしまっている。
次こんな質問くるな、おおやっぱりきたな。
ああその質問ね、あの話しよう。
心が話しているというより、口が、頭が話しているという感覚になる。
どんどん「就活用」の私が作られていく感じ。
どこまでが私の本心で、どこからが「就活用」に作られた話なのか、
もうなんか、その境目がわからなくなってきた。
どうしたらその境目がわかるのかっていうのもわかんない。

学生時代こんなことしました。
あんなこともしました。
こんなことを学びました。
こんな強みがあります。
こんな長所もあります。
こんな人間になりたい。
こんな社会を作りたい。
こんなことをやりたい。

話すたびに、面接官はなるほどねって、素敵だねって褒めてくれる。
でもその度に思う。
本当はそんなに立派な人間じゃないんです。
長所より短所の方が圧倒的に多いし、
本当は保守的な人間だから御社が求めている人材とはきっと違うと思います。
こんな人間になりたいとか、そんなのわかんない。
こんな社会を作りたい、それを考えついた当初は本気で思っていたけど、今の自分が本気でそう思えるか、正直自信ない。

いっそ、短所とか弱みばっかり聞く面接をしてくれと思う。
私の悪いところ、弱いところ、ダメなところ、全てを暴露してしまいたいと思う。
面接官の中で作られた「優秀な学生」というイメージを、全ての弱みをさらけ出すことによって破壊したい。
そんな期待してほしくない。だってそんなに優秀な人間じゃないんだもん。

自分を偽る就活は絶対にしたくないと思っていた。
したくないというか、自分には偽り続ける体力と精神力がないなということはわかっていた。
求める人物像に合わせて自分の強みを変えるとか、志望動機で思ってもないことをでっち上げるとか。

なのになあ。
偽っているつもりはないのに、自分の中から出てくる言葉が全部嘘みたいにふわふわしたものに感じられる。
もしかしたら本当に思っていることなのかもしれない、
でもやっぱり「就活用」に作られたものなのかもしれない、
1番の問題は、どっちなのかもわからないということ。
その境界線がごちゃごちゃになってしまったということ。

でも、ふわふわした気持ちになっているということは、やっぱり心のどこかで自分を偽っている感覚があるからなのかなあ。
もうわかんないや。

いつかこの気持ちが抑えられなくなって、面接の場で言っちゃいそうだな。
私多分、あなたが思ってるほど優秀な人間ではないです。
面接という性質柄、ずっと立派な人間風に振る舞ってきましたけど、ダメなところだらけですし、短所もたくさんありますし。
そんな人間なんですけど大丈夫ですか?
もしそういうこと言っちゃうっていう点も含めて、それでも大丈夫だよって言ってくれる会社があれば、絶対そこに入社しようと思った。
多分そんなことは起こらないけど。

あーお腹すいた。ご飯食べよう。

恐れ入ります。