40代から変わる人生「記憶の道具」56
年末の円ドル為替レートを当てたのは誰か?
去年の12月20日。このブログの4回目に「記憶はメモより強い!?」という記事を書きました。その中で、2024年末の為替予想について触れています。大手金融機関による予想です。大和証券は123円。その他の日本の銀行・証券会社もすべて円高を予測していました。
昨年12月の為替レートは143円台です。11月に151円台をつけてから円高に動いていました。アメリカは利下げに入るだろう。日銀は利上げを始めるだろう、という現実的な観測(実際そうなりました)から日米の金利差が縮むことが視野にはっていたので合理的な予想です。私もその一人。
しかし驚いたことに、ゴールドマン・サックスだけが、150円とさらなる円安を予測していました。不思議に思って、iPhoneアプリ「キオクの達人」に入れて覚えていたのですが、見事的中です!
先日、ゴールドマンのOBにこの話をしたところ、「うちは為替予測を外すので有名なんだけどな」と笑っていました。
さて来年末の為替予想はどうか? 今月はじめに2025年末の為替予想が各社から出ました。トランプ政権になり、何が起こるか予測不能の2025年ですが、注目のゴールドマンは159円と今以上の円安・ドル高を予想しています。イギリスのHSBCも160円と、それ以上の円安予想。
それに対して日本の銀行・証券は概ね140台と円高予想です。さすがに130円以上の円高予想はありません。私が見た限りではアメリカのモルガン・スタンレーの138円がもっとも円高予想でした。
円安ドル高が続くと予想する背景には、米国景気が強く高金利政策が続くとの見方が有力です。それを裏付けるように、先週の米連邦準備理事会(FRB)も、2025年の利下げペースを鈍化させる見通しを発表しました。
不安定性を増す国際情勢もドル高には追い風でしょう。日銀は政策金利を多少上げるかもしれませんが、せいぜい1回、0.25%。影響は小さいということですね。
とはいえトランプ政権です。何が起こるかわかりません。今年のように、大方の予想を裏切る結果になる可能性は決して小さくないでしょう。ということで、ときどき振り返ることができるように、今回の予想も「キオクの達人」に登録しておきました。結果だけでなく、どこで予想が狂ったのかも知りたいですからね。