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笑いの色


2021年も2020年の12月31日が過ぎてしまえば
何事もなかったかように始まってしまって、
ただ今年に関しては
「年が明けたなぁ」
という実感はやけに乏しい。

冬になってもマスク着用は慣れずじまいで息苦しく、
ただちょっと思い出し笑いが多くなったところがあり、
口元を覆い隠していても
目元はニヤニヤしているから
周りからすれば「変な人」この上ないだろう。


大学時代に入っていたゼミでは
めちゃめちゃ面白い後輩がいて、
グループワークでもよく
仲間にユーモアを振舞っては
楽しませてくれたやつがいる。

当時僕は4年生だったが、
3年生の彼を見てはそのトーク力に脱帽していた。

彼と二人になって話していた時に、
もっとシュールな突っ込んだ笑いはやらないのか
と訊いてみたことがある。

「いやぁやりたいんですけどね、、
あんまりウケが良くないから控えています」


彼がそう言うのもわかる気がした。

僕自身は高校が”ぬるま湯”の男子校で
大学もその延長線上でしか考えられていなかったけれど、
社会的に見れば
公立中学、高校で揉まれてきた人間にとっては
大学とは社会人になるための準備段階であって、
言ってみれば既にそれなりの
「建前」を築いてきているのだ。

そういった公的な場所で
一風変わった笑い話を提供しても
あまり受けが良くないことは確かにあるのだ。
(これは目の前にいる人数が多くなるほど
そういう傾向になってしまうようである)

彼は西日本の公立高校出身で
わざわざ東京という地まで出てきているのだから
周囲の人気をかっさらう必要があり、
かつそのための能力を備えていたわけであるが。


以前どこかで読んだ文章では、
笑顔というのは
どこか他人をバカにした冷笑的な類のものもあるが、
小さい子供を見た時に自然と口元が緩むような
生命力を主体としたものが基本にはあると書かれてあった。

「おもしろい」という言葉は
「面(おも)白し」で
目の前がぱっと明るくなることが原義だとすると、
やはり自然の生命力がその根底にはあり、
なにも滑稽な話をすることばかりでなく
「心ひかれる」ものがあれば十分なのであるが。


僕の知人はわりと個性が強めで
自分を押し出していきたい人が多く、
それぞれの色があって結構面白い。

人のマネをして生きていかずとも、
30年を超えて生きていると
独自色が否が応でも出てきてしまう。

それはみなが日々生きる努力をしていて、
積んで重ねたものがあると
独自の面白みも出てくるのかもしれない。



昨日はやけに暖かかったけれど
果たして今日は、、、







以上

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