夫婦ダブル育休で当事者リソースを確保する (育児メモ AdventCalendar 2020 23日目)

新規事業に素人2名をぶっこんでハイスタート!

当時里帰りの都合がついたこともあり、私の仕事の都合もあり、3か月里帰り → 1か月在宅勤務+育児を経て、半年の育児休暇をとった。

育児がしんどいであろうことは、出産前からなんとなく想像がついていた。では、どうしんどいのか、なにが難しいのか。以下のような点が挙げられるだろう:

・週7日、24時間対応が必要、休みはない
・実労働も、運営計画も、予算管理も必要
・当事者としての知識、経験、各種ツールはないところからスタート
・子どもの発達に合わせて、必要な知識や技術、ツールががっつり変化する

これは仕事で例えるなら、未経験ジャンルの新規運営プロジェクトだ…。しかも、今後少なくとも20年弱運営しきらねばならないことが決まってるプロジェクト。新規事業と言ってもいい気がする。そしてそこにぶっこまれるのは、親という名のドがつく素人2名だけ。都度課題やトラブルへの対応が求められるが、基本的に納期が延長できることはない。ヤバい。

そういえば、自分も新人研修後初めてのプロジェクトは、1つ上の先輩との2人プロジェクトだった。しかも、2人とも経験の少ないツールを使った開発、作ったことのない類のアプリの開発だった。見通しを立てようにも、やってみないと分からないことが多い。しかも、実戦投入開始まで日がなかった。

そこで必要だったのは、主担当以外の箇所も把握し、臨機応変にタスクをこなしていくこと。見通しが立たないから、まずはえいやでやってみて、得た知見をこまめに共有。相互にレビューや提案もしつつ、手が空けばもう一人の分のタスクもこなして、週一のリリースに間に合わせる。主担当はあれど、2人ともプロジェクトのどの部分でも実装、修正、判断ができる状態を意識していた。

育児でも同様のことが求められることは容易に想像がついたし、特に実家が遠く頼れないうちの場合は、実際その通りだったと思う。というか、業務で考えたら、こんなプロジェクトで、メンバ2名のうち1名がほとんどコミットしない、なんて考えられない。見通しの立ちにくい要素が多いことを加味したら、メンバ2名がフルコミット+ツール購入や外注もして、なんとかやっていけるレベルと考えた方がいいだろう。

だから、よほど業務の都合がつかないのでなければ、育児休暇をとるつもりでいた。(3日目の記事に書いた給付金の金額や税金も考慮して、ではあるが。)職場でもいわゆるプレイングマネージャーのような立場で仕事をしたことはままあるが、その経験から考えても、「負荷の大きな育児プロジェクトの立ち上げ時期、かつ子どもの変化が大きい0歳の時期に、育休によるリソース確保は必須」という判断をするのが自然だった。

育児では、知らないこと、調べないと分からないこと、経験しないと見通しが立てられないこと、それらが山のように降りかかってくる。そんな中で、少しでも空き時間を作って、休み、学び、知識を共有し、備えて、なにより、選択肢を増やすことができたのは、夫婦ともに育休をとることによって、当事者として求められるリソースをなんとか確保できたからこそ。

そして、自身が主体的にプロジェクト現場に参加していればこそ、冒頭のツイートのような感想、「相方も育休とってくれててよかった」になったのである。

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