デジタル社会に合わせたリサーチとは
実は,私は本日5月26日が誕生日でして,22歳を迎えました。大学に入ってもう4年もたつのかと時間の流れの速さに驚いています。誕生日だからと言って特に変わったことをするわけではなく,いつも通り1日を過ごしたいと思います。22歳も楽しんで生きていきたいと思います!
さて,今回が最後のマーケティング・リサーチのまとめになります。これまでは,その手法や心得いったことに焦点を当ててきましたが,最後は発展が著しいデジタル社会でのマーケティング・リサーチの在り方についてまとめていきたいと思います。
ASKしないリサーチ
今までのリサーチの手法では,質問用紙を作成したり,消費者に対して直接インタビューを行なったりするなど,会社側が尋ねたい項目を設定して進めていくものでした。しかし,「人の行動は論理的には説明しきれない無意識の部分が存在する」という考え方が従来からあり,上記のような手法には限界があるとされてきました。そのような中で,現在用いられるようになったのが「ニューロリサーチ」という脳科学の考えを取り入れた手法です。この手法では,消費者にセンサを取り付けて脳波や視線の動きを計測し,各分野の専門家が分析を通してマーケティングの指標となり得るものを見つけていきます。これにより質問では得ることができなかった消費者の無意識の部分に焦点を当ててリサーチを行うことができます。
サンプリングからパネル,そして全数へ
アンケートなどを用いたリサーチを行う方法は大きく分けて二つあり,一つは,予め母集団の中からサンプリングを行いアンケート対象者を決定する,もしくは事前にアンケートの対象となるパネルに登録されている人の中から決定するという方法。二つ目が,国勢調査のように対象を定めず多くの人にアンケートを取る方法です。現在は,パネルを用いた調査が多いのですが,この方法はあくまで対象を限定してしまうためデータの数値は必ずしも正確な情報であるとは言えません。
しかし,デジタル化が進む現代社会では,パネルを用いたリサーチでも全数調査に近いデータを取ることができるようになりました。それは,SNSなどの情報を活用することです。購買までにネットで調べた情報や書き込んだコメントはあるかなどの情報を付け加えていくことで,データ量が増えてより詳細な分析が可能になりました。もちろん,その情報を鵜呑みにしてはいけませんがね。
オンラインでの定性リサーチ
最後は,オンラインを用いた手法です。定性リサーチとは消費者一人ひとりの話をインタビュー形式などで聞くことで,購買までの行動を論理的に紐解いていきました。しかし,そこには時間の制限や場所の移動といった条件も重なるので効率的ではありません。そこでオンラインを用いれば,時間にゆとりを持たせて自宅から気軽に参加することができます。また,他にもメリットが生まれて,他の人が行なっている商品の用い方を聞いて実際にやって感想をフィードバックすることができます。他の人が行うことで,その用い方に有用性があるのかどうかを判断することができます。
まとめ
今回は,デジタル社会における新しいマーケティング・リサーチの手法についてまとめていきました。便利ですよね。しかし,便利であるからこその注意点も存在します。二つ目に挙げた手法の中に,SNSなどの書き込みなどを活用して分析を行うと述べています。この手法,裏を返せば自分のネット上での行動を閲覧されてしまうことと一致します。一種の個人情報を提供していることになります。日常で監視されているなんて感覚になかなかなりませんが,実際そういった事態が発生しています。適切に活用してくれればよいですが,電子データなので私たちには実態を把握することができないのが怖いですね。このことの是非に関して,一度考えてみると面白いかもしれません。
本日はここまでです。次回の内容については検討中なので,楽しみにしていて下さい。
最後までご覧いただきありがとうございました。