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ブランド戦略を考えてみよう ③

もう6月になりますね。4月あたりからずっと自粛生活を余儀なくされていたので,むしろ時間が早く進んでいるように感じます。毎日が同じことの繰り返しとなっており,変化のない日々が続いております。その分自分で何かしら行動しないと1日を無駄にしてしまう感じがしますよね。そのためにおすすめなのが,朝にやることを決めておくことです。私の場合は,基本noteを朝に作成するようにしているのですが,そうすることで朝早く起きてやろうと自然と思うようになります。また,朝早起きすると午前中に時間ができて,ゆとりある時間を過ごすことができます。みなさんもご自身に合った方法で朝を充実させてみてはいかがでしょうか。

さて,今回はブランド戦略の最終章です。前回の投稿でも挙げたように「ブランド・ポジショニング」についてまとめていきたいと思います。


ブランド・ポジショニングとは

そもそも「ブランド・ポジショニング」とは何でしょうか。簡単に説明すると,競合ブランドと比べて自社ブランドが消費者の脳裏にどのように位置づけられているのかを考えることです。例えば,耐久性のある商品だなとか比較的安い商品が多いなとか,競合と比べて自社の商品を消費者の視点化から相対的に判断していく形になります。

つまり,消費者の考えていること,大きくとらえると消費者の脳がそのような特性を持っているのかを知る必要があります。ジャック・トラウト氏らは,「脳はお手上げ状態」,「脳は混乱を嫌う」,「脳はピンボケする」という3つの特性を示しています。以下で詳しく見ていきましょう。


脳はお手上げ状態

グーグル社の会長であるエリック・シュミット氏は,「文明の誕生から2003年までの間に作成された情報は5エクスバイトだが,現代は2日で同じ量を作成している」と述べています。デジタル化が進展している現代では情報過多な状態が続いており,人間はその情報量についていくことができていないということができます。マーケティングに関しても同じことが言えて,シンプルかつ印象的なメッセージを発信していかなければ消費者の脳裏に残らず,ブランド・ポジショニングを上手く形成することができないかもしれません。情報過多な現代に配慮した情報発信を行なっていくことで消費者によりメッセージを届けることができると考えられます。

脳は混乱を嫌う

CMを思い浮かべてほしいのですが,割とシンプルに商品の特長を説明している感じがしますよね。だからこそ私たちは商品を記憶することができたり,その商品の良さを感じたりすることができます。では,その逆を考えてみて,CMのなかに商品の良さや前回と比べた改良点などの情報を大量に詰め込んだらどうでしょう。情報としてはかなり詳細なものになるので,より深く商品について知ることができますが,ちょっと見にくいですし分かりにくそうですよね。シンプルで分かりやすいメッセージをダイレクトに伝えることで,脳は混乱することなくスッと情報をインプットすることができると考えられます。

脳はピンボケする

簡潔にまとめると,1つのブランドにいろんな意味が込められていくと,ブランドがどんどん希釈化されてしまい,ブランドの力を失っていくということです。例えば,ある自動車会社が製作している車は安全性が他社と比べてかなり優れているとします。しかし,耐久性やデザイン,燃費などあらゆる価値をどんどん増やしていき,それらもブランドの価値として宣伝していきました。するとどうでしょう,もともとの良さであった安全性という印象が薄まってしまいますよね。自社の強みであったはずの安全性が周りから認知されにくくなり,機能を充実させたのにもかかわらず,売り上げを落としてしまう可能性があります。まさに消費者にとっての商品価値がピンボケする状態ですね。よりシンプルに伝えるためためにも,強みを最大限に理解し活かしていくことが必要であることが分かります。


まとめ

ブランドのポジションを適切に理解し,発信していくことの必要性を感じていただくことができたでしょうか。情報過多な現代の中で,消費者に情報を覚えてもらうためにも,発信する情報を精査し,シンプルかつ分かりやすい情報を選定していくことが大切ですね。

3回にわたってブランド戦略についてお送りしてきましたが,理解を深めていただくことができましたでしょうか。ブランドについての理解を深めることで,消費者に伝えたいことや伝える手段などを明確にすることができるので,ビジネスを成功させるためにも覚えておくべきことですね。

次回の内容はコミュニケーション戦略についてまとめていきたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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