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カナダ/豪州オンライン異文化体験の収穫@「グローバルインターンシップ」報告会

コミュニケーション学部の授業「グローバルインターンシップ」では、異文化を理解するために必要な知識やスキル、グローバル社会で働くことなどについて学び、その後、海外に渡航して実習(語学研修+就業体験)と呼んでいるいわゆる「海外インターンシップ」に臨みます。2021年度は渡航することは叶わず、春休み期間の2月、20名(2年生19名、3年生1名)の学生は日本に居ながらにしてオンラインで実習体験をすることになりました(※2022年度は渡航予定)。オーストラリアのシドニーに10名、カナダのバンクーバーに10名が実際に渡航したつもりでそれぞれの国、街、住んでいる人々を想像しながら、ネイティブの英語を学び、海外の日系企業の業務に無我夢中で取り組んだ10日間でした。

どちらの研修先でも、画面を通してその国の人々の雰囲気や英語に慣れることから始まり、英語を聴き取ること、自分の考えを伝えることに奮闘、徐々に対話することに慣れていきました。就業体験先のオーストラリアのメディア企業「日豪プレス」では、『日本の文化やプロダクト、魅力をオーストラリア市場にどう広げていくことができるか』というテーマを与えられ、チームに分かれてマーケティングの課題に取り組み、最後にチームプレゼンテーション発表をしました。https://www.tku.ac.jp/news/2022/0316-2712.html

また、旅行業界の「JTBカナダ」では、実務的なビジネスメールを学んだり、日本とカナダの観光地のツアープランニングを作成し、個人プレゼンテーション発表をしました。海外でグローバルに働いている方々から直接いただいたフィードバックは、彼らにとって初めての経験であり、今後のモチベーションに繋がっていました。

グループワークではブレインストーミング、KJ法を行い、チームの考えを整理する。

3月1日、実習終了後の授業「実習体験報告会」では、1日かけて「ワークショップ」と「プレゼンテーション発表」を行いました。「ワークショップ」では、テーマ『今後働く社会で異文化を理解し、異文化に適応していくためには』について、チームでオンライン実習の体験を共有し、学び合ったことから気づきを発表をしました。グループワークでは、話し合いの進め方やチームビルディングという面でも、以前とは比べ物にならないほど個々の力が発揮されていました。

習得した非言語メッセージを使って発表しています

発表では、自分の目標設定に対して自分がどのように変化したのか、文化的価値観の異なる他者とのかかわりからどのようなことが得られたのか、グローバル社会で働くことについて考えたことなど、5分間という短い発表時間の中、ひとりひとりの異なるフィルターを通しての気づきや想像以上の成果を聴くことができました。

学生の皆さんは、「いかに今までぬるい世界に甘んじていたかを実感」「周りからおいて行かれるのではという刺激をもらい頑張ることができた」「自分たちの文化をしっかり発信していくことの重要性を感じた」「主体的に考える力によって効率的で明確な理由をもとに行動できるようになった」「グローバル社会で働くことに限らず今後働いていく中で大切なことはチャレンジすること」などと語り、日本、日本人としてのアイデンティティを考える機会、今の自分について知る、考える、かけがえのない時間を過ごしたことが伝わってきました。そして、「主体性」「積極性」という言葉が、彼らの合言葉のようにこだましていました。異質な他者と向き合い、自己と向き合い、内省が進んできたことがうかがえるとともに、新たな目標に向けて今後の自分の行動やキャリアへの意識も高まってきたようです。

(髙見由満子)


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