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自転車に轢かれそうになって、中高年男性のイライラに思い至る

実は、数日前自転車に轢かれそうになった。
 
夕方から、闇が濃くなってきた時分だったんだけど、初台の路地を歩いていたら、非常ベルみたいな音が聞こえて、「え? 目覚ましが鳴っているのかな?」と思い、いやでも、それにしては大きな音で、このあたりでは強盗も起きているし交番が襲撃されたりとかしてるから、万が一のこともあると警察署に電話だけしておこうかなと思ったんですよね。
 
で、電話を取り出したんだけど、「あれ? 警察署って市外局番と0110だったっけな……」とか、わからなくなって検索したの。そうしたら、相談窓口ってのがあって、よしこれだ! と通話ボタンを押して電話を耳に持ってきて顔を上げた瞬間! ライトがパッと僕の目を射た! 目の前1メートルくらいにオッサンが乗った自転車が突撃してきたんだ! 道路の真ん中で、明らかに僕目指して!
 
「うお!」って驚いたら、自転車はス~!っと避けて、闇の中に消えていった。
 
あれな。「スマホ歩きしやがって殺してやる!」って感じな。気持ちはわかる。たしかになあ、路地とはいえ道の真ん中でスマホをいじっていたら、そうも思うわな。
 
「ジジイ気が済んだか?」とも思ったんだけど、怖いね。これはなあ、社会の病気だよね。以前、駅でスマホ歩きをしている女性に突撃して、骨折させていた奴がいたって報道されていたけれど、どうも、中高年男性の「イライラ」というやつは、暴力を伴って激発することが、あるよなあと。
 
まあ、世の中不景気だし、どんどん変わってきているから、中高年の、特に男の場合は静かなイライラがギューッと、底の方でマグマのように加熱してきているんじゃないだろうかと折に触れて思うんだけど、なんとも暗澹たる……。SNSで発散できれば、そのくらいがいちばんいいんだけど。
 
ま、イライラは自分も他人も滅ぼすけれども、これはどうにもならないよなあ。僕も気をつけねばと。

あ、写真と内容は関係ありません。

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