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「熊谷の奇跡はあるか?」ラグビーマッチプレビュー 2019-9/6日本代表vs南アフリカ

おはようございます、Tojiです。

ワールドカップの前に協会はとんでもないビッグゲームを組みました。 日本vs南アフリカが本日19:15よりキックオフします。(地上波でも日テレ系にて19時より放送あり!)前回ワールドカップ以来の対戦で、南アフリカ側もエキサイトしており盛り上がらない訳がありません!

ということでせっかくの機会、初のマッチプレビューをしてみたいと思います。

南アフリカの選手紹介は前の投稿でしていますので、そちらもあわせてご確認ください!

戦績

まずはこれまでの戦績を見ていきましょう。

①直接対決

2015-9/19    日本 34-32 南アフリカ

実はこの両国、これまでの歴史上で1試合しかしておりません。それが、かの有名な「ブライトンの奇跡」です。

この試合に関しては改めて語るべくもありませんが、個人的にはスポーツ史上で最大のアップセットだったと考えています。(南アフリカはワールドカップで最も勝率の高い国で、日本は最も勝率の低い国だった+ラグビーは極度に番狂わせが起こりにくいスポーツ)

また、南アフリカは超強豪ですの対戦成績ではほとんどの国に勝ち越ししていますが、ニュージーランド代表オールブラックスとこの日本にのみ負けが先行しています。1戦1敗、これは南アフリカファンからすると心の底から悔しいことだと思います笑

②直近5試合

◾️南アフリカ
2018-11/25 vsWales 11-20 ●Lose
2019-7/21 vsAustralia 35-17○Win
2019-7/27 vsNewzealand 16-16△draw
2019-8/11 vsArgentina 46-13○Win
2019-8/18 vs Argentina 24-13○Win

直近の5試合では3勝1敗1分といったところ。
オールブラックスに対しては引き分けでも大きな価値があります。3つの勝ち星は、南半球の強豪オーストラリア・アルゼンチンから上げており、チームは間違いなく良いコンディションでこの試合を迎えます。

◾️日本
2018-11/18 vsEngland 15-35 ●Lose
2018-11/24 vsRussia 32-27 ○ Win
2019-7/27 vsFiji 34-21 ○ Win
2019-8/3 vsTonga 41-7 ○ Win
2019-8/10 vs USA 34-20 ○ Win

今更ながら我々の日本代表は本当に強くなりました。2大会前では考えられないことですが、4勝1敗と直近では南アフリカ代表を上回る成績をあげています。
ただしティア1国(後述)に対しては1戦して1敗であり、今回は真の実力=ワールドカップで8強に食い込めるのかを問われる試合となるでしょう。

ティア1・・・ラグビーではティアと呼ばれる階級が存在し、国の歴史・実力によってティア1=強豪国、ティア2=中堅国 のように分類されています。日本やフィジー・トンガといった国はティア2とされます。少し前はティア1と2の間では大きな実力の差がありましたが、近年縮まってきています。


下馬評

こちらultimate rugbyさんのFanVoteを引用しています。世界中のファンは大体このように予想をしていると大まかな指標にはなると思います。私はJapanに入れていますが、実際の勝利の可能性はもう少し低いと考えています。

ちなみに2015年の前回対戦ではJapanへの投票は10%ちょうどでした。この4年で世界の評価を大きく向上させてはいますが、現実としてまだ実力差があることは確かです。

登録メンバー 

日本代表

2番フッカー:堀江、フランカーor No.8:姫野を怪我の影響で欠いていますが、これ以外はベストに近いメンバー編成となりました。

南アフリカ

オールブラックスと引き分けた試合から1名のみ変更しています。7番フランカー:キャプテンのシヤコリシが復帰しました。南アの本気度が伝わってくる、恐ろしい程のメンバー構成です。

Match up

明らかなベストメンバーで揃えた南アフリカに対し、日本代表が個々人でどこまで対抗できるかは要注目のポイント。ここではその中でも注目の同ポジション対決を上げたいと思います。正直1つを選ぶことは難しいですが、 No.8の怪獣対決を取り上げます。

日本代表No.8:アマナキ・レレイ・マフィAmanaki Lelei Mafi 

189cm 112kg 29歳 

4年前の対戦とは異なり、相手方に十分に警戒された上での試合となる。それでも、2017/18年レベルズにてスーパーラグビーを席巻したボールキャリーは南アフリカ代表相手に通用するか。戦略的に右のエッジで突破役を担うことが予想される。

南アフリカ代表No.8:ドウェイン・フェルミューレンDuane Vermeulen 

193cm 120kg 33歳

前回対戦では観客席で敗戦を見届けた。代表キャプテンを務めたこともある No.8は実績・経験でマフィを上回る。2015年のワールドカップでは日本戦後に奮闘しチームを準決勝まで導いた。

Key Point

最後にこの試合を見る上でのポイントを4つあげます。

①日本のタックル成功率

ワールドカップ前の試合であり、お互いスペシャルなサインプレー等の手の内を明かすことはないだろう。特に南アフリカはシンプルにFWでアタックしてくることが予測できる。まずはこれを日本代表が4年前と同様に止めることができるか。前回対戦では日本代表のタックル成功率は80%であったが、勝利のためにはこれ以上の数字を残す必要がある。宮崎合宿で磨いてきたというダブルタックルに注目したい。

②データから見る南アのアタック

こちら南アフリカ代表の直近4試合(rugby championship)のデータを引用した。実は南半球の強豪国と比べても1番トライを取っているチームなのである。

もう一方のデータを見ると、トライ数に対してクリーンブレイク(相手ディフェンスを突破すること)とボールキャリー数は少ないことが分かる。

これはキックで陣地を進めて、ラインアウトモール等で効率的にトライが取れていることを表している。

日本代表は一度モールを組まれると止めることは厳しいため、ペナルティの数を極力減らしたい。試合を通して10個以下にする必要はあるだろう。

また南アには、ジャッカルの名手が数多くおり(HO:マルコムマークス  No.8:ドウェインフェルミューレン他)アタック時にもノットリリースザボール等のペナルティには十分に警戒が必要。

③ボールインプレータイム

本日19時頃でも気温は26〜8℃程度になる模様。この数試合は20℃前後の環境で試合してきた南アフリカにとっても間違いなく不利な気候だ。日本代表は、前半相手が暑さに適応する前に先制し勢いに乗りたい。(そもそもアップセットのためには実力で劣る側の先制パンチは必要条件)

その上で日本代表の標榜する「ボールインプレータイム40分」を実現できれば後半の20分に走り勝つ勝機が見えてくる。

そのためには上述したようなペナルティーでゲームの止まる時間を極力減らさなければならない。


④この試合は勝敗ではない

ここまで勝敗を分けるポイントに触れてきたが、実際のところこの試合で勝敗に注視する必要はない。あくまでこれは前哨戦であり、本番はワールドカップなのだから。

①や③の合宿で取り組んできたことが、世界トップの相手にも通用するのか?この確認が最も肝要である。極論を言えばアンラッキーなトライで試合を落としても、内容が良ければ構わない。 



以上、いかがだったでしょうか? 色々と書きましたが、この試合が日本ラグビー史上初の予選リーグ突破となるか、ワールドカップの試金石になる点は相違ない事実です。期待をもって見ようと思います!
このnoteは少しでも試合観戦のお役に立てれば幸いです。今後ブラッシュアップしていきますので、コメント等あれば是非お願いします!

参考サイト
espnscrums
http://stats.espnscrum.com/statsguru/rugby/stats/index.htmlID=WGR2;class=1;type=team
urtimaterugby
https://www.ultimaterugby.com/
sanzar
https://super.rugby/therugbychampionship/





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