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200時間働いたのにたったの2万円しか支払われなかった話

子供が幼稚園に行っている間に、パートを始めた時の話です。

子育て優先という文句に魅かれて、応募したところ、

特殊なソフトの経験があったので、即採用されました。


パートというのは、履歴書の内容は採用した上司しかほぼ見ないため、

事務所に行くと、

子持ちのパートのオバサンが来た、

なんも知らなさそうな主婦が来たわ

という空気を一瞬で浴びました。


先に入っているパートさんから基本的な社内のことを教えてもらうのですが、

あ、これが主婦パートかと思いました。

なんて高圧的なんでしょう。


事務員ではありましたが、エンジニアの人のサポートも兼ねることになったのですが、

その頭がキレッキレのエンジニアは、どうやら頭が良すぎて、

周りから嫌味を言われたり、変人扱いされているのが、

出勤初日でわかりました。


私は見た目や年齢関係なく接するので、そのエンジニアの方と話が弾むと、

今度は、

「あの人とよく話しが続くね?Kissaさんて変わってるんだ~」

などと、私を変人にしようと、事務所内に聞こえるように大声で高らかに言い始めました。


そのエンジニアの方は、私の経歴を知らなかったようで、

専用ソフトが英語表記しかなく、英単語がわからないオバサンと思っていたようで、

英語って、わかりますか?中学の時得意でした?とか言いながら、

いやいやわかるよ、というような単語の説明までいちいち、

あ、わざわざ説明してくれました。


暇な職場だったので、エンジニアの方が外注に依頼していた仕事を任され、

外注先よりも高品質な仕上がりに驚かれて、

隙間時間にするルーティンになったのですが、

業務的に在宅に切り替えてもらえることになりました。

私は、仕事量が少ないので、みなし給料でよいかと提案され、

初めての在宅ワークだったので、会社側の提案に従いました。

最初の月は、タイトルにもあるとおり2万円程に相当する仕事量でした。

本当にお小遣い程度。子供の習い事程度でしたが、

産後初めての仕事だったのと、体調を崩してもなお働かせてもらえるという恩を感じて、

少しでもお役に立てたらと思って業務に取り掛かっていました。

二ヵ月後、上司だったエンジニアの方が、本社異動になった為、

別のエンジニアの方に交代になったのですが、

それに加えて、別の営業担当の方も、私に仕事を依頼してくるようになりました。

その別の担当の方の仕事は、海外の外注に依頼していたらしいのですが、

一月80万以上の支払いがかかる仕事で、社内に同じ内容の仕事で、しかも高品質で仕上げれるというのを知ったらしく、

私にメールが来るようになりました。


業務の指示をくれる人が二人になったので、作業時間も倍に増えたのですが、

初月はいただくお給料に見合った仕事量だったのが、

翌月から、80時間超えてきてしまいました。


外注に出していた見積書を見たことがあったもので、

単純に考えても、月々80万支払っていた経費が、2万円に減った。

海外の外注に発注しているのは平均で30件の案件。

私は50件から100件の依頼が来ていました。しかも短納期。

儲けはものすごいし、コストパフォーマンスの結果を出した社員の人は

どんな気持ちだったでしょう。


契約書どおりなのだから、よく確認しなかった私に非があると思われますが、

この契約書を取り交わす時に、事務所の責任者から、

「仕事量が見合わなかったら、すぐに相談してくださいね。

お給料を見直しますので。」

と仰ったんです。

甲乙云々のところにも書いてあるのです。

もしかして3ヶ月目は減るかなと思ったところ、

40時間ほどの作業量に減ったのですが、

それでも時給は居住自治体の最低賃金にも満たない金額でした。

4ヶ月目には、やはり60時間ほどの作業量となり、

事務所の責任者に相談したのですが、

完全に無視されました。


夫に話すと、完全に足元見られたなと。

そりゃ、低賃金で高品質ならそのまま使うし、

しかも子育て優先してOKな上に、

持病の悪化でも、在宅にさせてやってんだから、

という気でいるに決まってると。


その後、仕事のメールはひっきりなしに届き、

納期が半分に早まり、気付けば、5ヶ月目には100時間を超えていました。

納期を本来の日数に戻してもらったりと、

交渉はしていました。

窓口が二人になった為、パンクしていることも。

「無理なさらないで、Kissaさんのペースでお子さん優先してくださいね。」

と、優しいメールを送ってきながら、

大量に依頼メールを送ってきました。


どいういうつもりなんだろう。

だから、そういうつもり。

安くできてラッキー!真面目なkissaさん、まるで

定額使い放題!


そして1年経つ頃には、200時間を超えてしまい、

連休はほぼ徹夜、昼夜逆転で、子育てどころの話ではなくなっていました。


幼児期は一番お金が貯めれると、母から聞いていましたが、

それは一昔前の話。

今の子育ては、幼児期が一番お金がかかります。


プレに通わせないと幼稚園に入れなかったりと、

こんなにも幼児期はお金がかかるのかと思っていました。

後に、子供が在園中に、無償化になりましたが、

延長保育が数倍の値段に跳ね上がりました。


そうなんです。ここで働いていたパート代は、

このnoteにも書いた、サイコパスママに搾取されてしまっていたので、

なんのためのお給料なのか、精神的にも病んでいたので、

もうこの職場しか、私みたいな産後の体力のないオバサンは、

雇ってもらえないんだ

という負のスパイラルに思考が陥ってしまってたので、

辞めるという選択が思いつきませんでした。


私は頑固な性格なので、夫は何も言ってきません。

ただ、辞めてもいい、子供が小学校上がってから、

ゆっくり仕事を探したらいいんじゃないとは言って来ました。

でも、あの時の私は、変な意地と、

頑張ったら時給が上がるんじゃないかとか、

よくわからないことを考えて、自分を奮い立たせていました。


しかし、ある日、買い物帰りに偶然会った

同じ職場の別の良い経理の方と話す機会があり、

「実はお給料を振り込んでいるのは私なんだけど、

kissaさん、

大丈夫???」

と、目を見開いて聞いてきました。

私は、契約どおり、大丈夫ですと答えましたが、

今までの経理人生の中で、見たこともない安すぎる金額の給料に、

驚いていたそうで、

それまで出勤していた時の給料から、4分の1の金額になっていたのもあり、

不思議だったそうです。


しかし、不思議なことに、その良いパートさんと何度も偶然会うようになり、

近所ということもありますが、それでもバッタリ会うことが増え、

そして、私のやつれ具合に、

やはり話聞くよ?とおっしゃってくれて、

一気に愚痴が溢れ出てきました。


「それは、酷すぎる。

でも、あの会社ならあり得るよ。

もう辞めたほうがいいよ。」

と言われました。

その方も実は辞めたがっていたそうですが、

後任が見つかるまで待ってくれと会社側から言われていたそうで、

なかなか辞められないと言っていました。

今はどうされているか、最近は会わなくなってしまったので、

知らないのですが、

あ、そういうことだったのか、と納得しました。


勤務報告はきちんとExcelにまとめて報告していました。

作業時間、業務内容も細かく記載していました。

でも会社側は定額オバサンに2万円支払えばいいだけのことなので、

おそらく私からのメールはスルーしていたのでしょう。


給料の見直しを訴えて、1年ほどしたところで、

もうキャパオーバーなので、ここまでしか仕事ができないと伝えたところ、

そこをなんとかと焦りのメールが来ましたが、

家族からも心配されていると書くと、

やっと退職の手続きを進めてくれました。

時給100円。

内容はかなり高度でした。

夫のPCにそのソフトが入っていたので在宅ができました。

本来なら、その会社がPCを貸し出すべきだと、夫は怒っていました。

その夏は暑かったので、クーラーを24時間つけて仕事をしていたので、

電気代も跳ね上がっていました。


最後まで、私の経歴を知らなかったエンジニアの人達は、

逆に教えてやったのに的な態度でした。

ある社員の方は、最後に挨拶に伺っても、無視。

目が合ったのに無視。

責任者の方は不在。

最後の最後に対応したのは、高圧的なパートさん。


「あら、久しぶり。辞めちゃうんだって?

お疲れさま~」


以上が最後でした。


こんなところの為に、延長保育に子供を預けながら勤務して、

しかもそのお給料はねずみ講のママ友に搾取され、

私の黒歴史がまた増えました。


しかも、別のパートさん方は、私が在宅希望して、

わがままを聞いてもらって、自分のペースで仕事して

いいな、うらやましいわ、

と思っていたようで、

振り込まれていたお給料の話をしたら絶句していました。


やはり言わないと伝わらない。

でも人間的にあかん人は、言っても伝わらない。

どうしたらいいんでしょうね。

そういう人達には、天罰は下らないのでしょうかね。

暮らしの110番にでも相談するべきだったんですかね。


昔、正社員時代に務めていた会社を退職する前に、

給料が、入社した時よりも手取りが学生のアルバイトのような金額になり、

調べたところ、社会保険の等級が月収35万円くらいの人の金額が引かれたことがあり、

労働基準監督署に相談に行ったことがありました。

もう20年以上前です。

しかし、そこの嘱託職員のおじいちゃんが一言、

「あー、この辺りの会社は、敵にまわすと、

今度、あんた、この辺りで就職できなくなるよ。

どうする?」

と言われました。

敵にまわすといっても、姐さん的なのではなく、

企業と言っても、地方だし、経営者同士が同盟くんでいるようなものだから、

厄介な女とレッテル貼られるなら、

黙っていたほうが、今後の為ということで、

そのようなことを言われ、

結局泣く泣く諦めました。


何の為の相談所だったんだ。

後にねんきんのお知らせを見たところ、

将来給付される金額の等級は、安月給の等級のままでした。


今、いろんな悪事が暴かれているニュースを毎日のように目にします。

必要な検査が何十年もされずに隠蔽されていた大企業のニュース。

世界規模の大きな体育イベントのダーティーなニュース。

人気有名人の不貞のニュースのオンパレード。

一般人レベルでもないのかな?


あ、私のnoteも、大概毒々しいですね。


一旦保存した後に思い出しました。

退職の際に契約書があったんです。

「同業種に数年間就業することを禁ずる」






子供の幼稚園時代の3年間(卒園後も継続中)、心的外傷だけでなく、家計のために始めたパート代、高校受験でいうと6校分の入学金くらいになる金額を、あるママ友に搾取されました。ママ友、同僚からのいじめ、ねずみ講ビジネス勧誘に悩まされている方のお役に立てられれば幸いです。