G-Lon note#4 教師に求められる力と役割
G-Lon(持論)ですが,大きく3つあると思っています。
これらの力は,別に今始まったことではなくて,昔から必要な力で,素晴らしいベテランの先生にはバランスよく➀~③があったのではないかと思います。
②の「評価」というと,「評定」や「採点」というニュアンスでとらえられがちですが,そうではなくて,生徒の活動やアウトプットがどのような意味があるのか,価値があるのか,を先生の主観で「見取る」こと,「価値」を「はかる」ことと思っています。(いつか別の記事にしたいと思います。)
さらに,この③については,あまり学んだり,研修したりする場面が教育業界にはすくない気がしています。③の「ファシリテート」を持論では ↓↓
なのかなと思います。そして進行役の先生は中長期にかけて,STEP3を目指すのだけれど,STEP2→1に下がることもあるし,場の雰囲気を見定める必要があると思います。生徒にもこの図を見せてもいいのかなと思います。
文科省版 「教師の役割や力」とは
Society5.0時代に対応した教員養成を先導する教員養成フラッグシップ大学の在り方について(最終報告)令和2年1月23日
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/082/sonota/1421812_00001.htm
(色や太字や下線は山﨑がつけました。)
「2.生徒の資質能力を育成」⇒「②見取る(評価する)」
「3.問題発見・解決型の学習(PBL)」⇒「①教える・支える」
「5.生徒一人一人に合った個別最適な学び」「6.コーディネート力,多様な学びを引き出すコミュニケーション力」⇒「③傾聴,促す,繋ぐ」
が対応しているので,私の持論も大きくそれてはいないのかな。
学校の中で最も学んでいないのは・・・
「学校の中で最も学んでいないのは,教師だ」と,とある先生は言っていました。ん~,言い返せない。。。さきほどの文科省の役割と力では「8.学問研究を積極的に学ぶ」にあたる部分。では,なぜ学ぼうとしないのか。その理由は,,,
理由は,「忙しさ」ではない
原因の0%だとは思っていませんが,「忙しさ」が学ぼうとしない本質ではないと思っています。出版業界では,ビジネス書は良く売れ,「教師向けの本は売れない」といわれているそうです。一般企業の方も同じように忙しいはずですが。嫌味をいうようですが,コロナで休校中,(人にもよりますが)比較的時間にゆとりがあった時間に教員は勉強していたか?ということです。
(ちなみに,ICTの勉強は先生方かなりしたと思います。通常登校が始まった今ではどうでしょうか?必要なくなったら学ばなくなっているのではないでしょうか。学校の授業も生徒が必要だから学ぶ授業のデザインに変える必要があると思います。)
学ばない原因は,それは授業の在り方。。。
今読んでいる本「教育現場の7大問題」にこのようなことが書かれていました。教育の7大問題とは、全国学力テスト、教員の過重労働、受験と格差、いじめ、グローバル人材の育成、アクティブ・ラーニングなどで、問題を批判する立場から書かれています。最後の7つ目の問題というのが、以下のような授業についてです。
都内在住の保護者が、小学生の息子の授業を参観してきたときの話を、半分おもしろそうに、半分あきれたように話した。
「同じ学年の教室は廊下沿いにありますから、隣のクラスでは、どんな授業をしているのか気になって、廊下から窓越しに覗いてみたんです。 そうしたら同じ教科の授業をやっているクラスでは、まったく同じことをやっていました。教員が黒板に書いていることも同じなら、しゃべっている内容も同じ。生徒にとって平等といえば平等なのでしょうが、教員の個性を感じられない授業って、子どもたちにおもしろくないだろうな、と思っちゃいましたね」 この話を元小学校教員にすると、彼は真剣な表情で頷いた。彼自身も、そうした最近の学校の様子は「おかしい」と感じているらしい。「一言でいえば,教員に対し,『余計なことはするな』というプレッシャーが年々強まってきているようです。(中略)
「学習指導要領に書かれている内容を教えるだけでも手一杯で,その他に自分の個性を活かした授業を入れるなど,とても無理ですよ。」
多少の教え方に違いはあれど,高校でも似たような部分は見受けられます。毎年同じような教科書で,同じような授業をするから,毎年学ばなくて済むのです。ここが,元凶だと思っています。
確かに多少なりとも教え方のスキルや,教材のとらえ方は年々アップデートしています。それはそれで大事なのですが,「教科書『を』学ぶ」⇒「教科書『で』学ぶ」に変わらないと,生徒の学びはアクティブになりません。
この記事のサブタイトル「~脱・教科書論~」とは,教科書「を」教えるから脱して,「生徒の問い,生徒のワクワク,イライラや身の回りの事象」を教科(教科書)でみる,このような授業デザインが必要だと思います。学習指導要領に頻出する「教科の見方考え方を働かせる」や「教科の見方考え方のよさを認識する」というのは,教科書でやっていたら教科の見方考え方を働かせるのは当たり前で,日常生活や生徒の問いで教科の見方考え方を働かせるからよさを認識するのである。
数学の一例は,こちら「数学の授業をハックする~高校数学の当たり前をやめた」
イメージが沸かない方もいると思うので,今度ZOOMでワークショップをします。ご興味あればご一緒しましょう。
問い立てラボ#37
探究学習と教科学習の両輪が駆動する学びとは
~教科の見方考え方で世界の景色が変わる~
10月24日(土)20:00~21:30
https://forms.gle/Da3BB8zqwrZZUgZ58
授業時間が足りない!?
私の記事「数学の授業をハックする~高校数学の当たり前をやめた」 でも記しましたが,一斉一律の授業を辞めることです。
最後にこの2枚のスライドでこの記事を終わらせようと思います。
最後まで読んでいただき,ありがとうございました。
よろしければサポートお願いします。いただいたサポートは,問い立てラボの活動費として,教育に関わる皆様へ還元できるように運営費として使用させていただきます。