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もう弱者女性を「こじらせ女子」でごまかせる時代ではない #トイアンナマガジン

自分に劣等感があり、自信がもてない。だから物事を面倒にとらえてしまい、人間関係で揉めてしまう。そんな女性のあり方を雨宮まみさんは「こじらせ女子」として語り、愛ある語り口で共感を集めたわけだけれども……。

「人間関係でうまくいかない」ことを、「こじらせ」で済ませていいのだろうか。と、人間関係で困り果ててきた私は思う。

ASDによってこじれた人生

私はASDだ。ASDとはざっくりいうと「空気が読めない」障害である。たとえば、誰もが涙ぐむのが前提となっている葬儀で「これって、泣かないとダメなのかな? どう振る舞えば正しいのかな?」とオロオロ悩んでいるのが私だ。

ASDにとって、仕事は苦痛の連続だった。空気を読まずに突撃できる強みを発揮しているときは輝くが、行間を読んで業務を進める作業になると、何かをやらかしては空気が凍る。

「なぜ部長に挨拶をしてから帰宅しなくてはいけないのか?」なんて、些細なことがわからない。わからないから、やらかす。そんな自分のことを責めて、責めてもどうにもならない現実へ途方に暮れてきた。

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