どこかへ 2006年4月から5月のアレクサンドリア、フランクフルト、ストックホルム
2006年の4月の末から5月にかけて、アレクサンドリア、フランクフルト、ストックホルムに行ってきました。
アレクサンドリアでBioVisionという欧州系のバイオの会議があってこれに参加し、乗り継ぎのフランクフルトで動物園に寄って、スウェーデンのストックホルムにある医科大学、カロリンスカ研究所を訪問してきました。
この時もSONY Cybershot T3を連れて行きました。
フランクフルトで乗り継いでアレクサンドリアにつきました。20年近くも前のことですが、エジプトの入国審査は厳重というか要領が悪いというか、荷物も一つ一つ開けられて、だいぶ時間がかかったことを覚えています。
街中も部分的に綺麗なところはあるものの、かなり傷んだ建物も多く、雑然とした印象でした。でも少し慣れてくると、その雑然とした中にも安心感があって、好感が持てるようになりました。素朴な感じが気に入ったのかもしれません。
街中にはかなり古いタクシーが走っています。メーターがない車もあって、いつもこのくらいだよ、と言って適当に請求してきます。スピードメーターが動いてない車もありました。エンジン音は大きめです。
馬車も普通にタクシーとして走っていて、もちろんメーターなんかありません。タクシーとほとんど同じ料金でした。道端には馬のフンがたくさん落ちています。空気は乾いているので、そのうち崩れて風で飛ばされます。
この時のホテルはParadise Inn - Le Metropole Hotel だったと思います。ホテルの部屋の窓からAl Raml駅が見えてましたから、多分間違いありません。
フロントにあるエレベータが周りに壁のない、ロープで吊り下げられているようなものだったので、古いなあ、と驚きましたが、最近のGoogleMapでホテルの写真を見ると、今も現役のようです。すごい、と改めて見直しました。ホテルは内装も外観もクラシックでした。
会議はアレクサンドリア図書館 Bibliotheca で行われました。
アレキサンドリアはヘレニズム時代の学問の中心で、アレキサンダー大王の後継者であるプトレマイオス一世が学術研究センターとしてムセイオンを建設した、と「数学の世界史」という本に書いてありました。この図書館はそのムセイオン(museumの語源)の跡地に建てられたと聞いています。建物は全く新しくて周りの風景から浮いて見えるほど、とても近代的な建物でした。
ホテルからBibliothecaまでは歩いても行ける距離でしたが、電車にも乗ってみました。駅というか停留所の表示も読めないので適当に降りましたが、揺れる電車だったと覚えています。Bibliotheca以外はとても古い素朴な街で、素朴な食事で、素朴な人たちだったと覚えています。
アレクサンドリアでの会議が終わり、フランクフルトに戻りました。フランクフルトでは1日だけ日程調整の時間があったので、川に沿って歩いてみたり、動物園に行ったりしました。
フランクフルトも初めてでしたが、アレクサンドリアとは全く違った印象の街でした。整然とした街並みが記憶に残っています。初めて訪れた街でしたが、特別な世界であったアレクサンドリアから日常に戻ってきたかのような感覚がありました。
路面電車は超現代的に見えました。切符の買い方がわからなくて、一部は無賃乗車をしたかもしれません。
フランクフルトからスウェーデンの首都ストックホルムへ移動しました。そこにある研究所に出向していた同僚に会うためです。
もちろんストックホルムも初めてでした。フランクフルトに似ているところもありますが、もう少し湿っていてカラフルな印象です。北欧らしいということかもしれません。
到着した日に研究所の先生方と食事にも行きましたが、レストランは、特にワインなどの飲み物はとても高価だったと覚えています。市街で酒屋を見ることもなく、必要な人は週末に買い出しに行くそうです。
翌朝、電車で移動して研究所を訪問しました。駅の近くのホテルから電車で移動しました。電車の中もカラフルで現代的です。スウェーデン語も読めませんが、アラビア語に比べるとなぜか親近感があります。
ストックホルムは一泊だけで、フランクフルト経由で帰国しました。
アレクサンドリアから始まる1週間と少しの出張でした。
帰りの空港で見上げた空の飛行機雲のことをなぜかよく覚えています。日本の空でこんなにたくさんの飛行機雲を見たことはなかったと思います。5月のフランクフルトはまだ涼しくて、上空の冷えて湿った空気の中で飛行機雲ができやすいのかなあ?と考えていました。
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