社長は「配慮はする」けど「遠慮はしない」
以前、ある社長と話しをしていて、こんな言葉が出てきました。
星野監督の言葉という記事もありますが、様々な方が取り上げている言葉のため、一般的な言い回しなのでしょう。
社長が組織を作っていく上で、この言葉、「配慮はするけど遠慮はしない」とても重要な考え方です。
今回は、この言葉の意味について考えてみます。
「配慮」と「遠慮」とは
相手の事を考える心遣いを「配慮」と捉えると、相手が起点となる考えが「配慮」
自分の言葉や行動を控えることを「遠慮」と捉えると、自分が起点となる考えが「遠慮」
と理解できます。
「遠慮」しすぎる社長
社員の離職を恐れるあまり、社員に遠慮して、目標を設定を曖昧にしたり、部下の仕事上の不足を指摘しない社長や上司、いませんか?
社員に対して、「遠慮」が過ぎて、社長が社員に言いたいことを言わない。
「社員に嫌われたくない」「いい社長だと思われたい」
このような社長の「遠慮」が、社員の成長を妨げていることがあります。
そして、社員が成長しなければ、当然、会社の業績も伸びません。
「配慮」がない社長
社員に対して業績未達成については厳しく指摘するものの、職場環境や社員を取り巻く環境には一切の「配慮」がない社長や上司、いませんか。
厳しさだけでは、社員はこの会社で働き続けようとは思えないはずです。
大切なのは「どのような人にとって働きやすい職場なのか」を社長が明確にすること
組織は個人の集合体です。そして様々な価値観を持つ個人がいます。
価値観が大きくズレた社員に対して、「配慮はするけど遠慮はしない」という考え方は機能しずらいものです。
例えば、「定時に帰ることができて、ノルマはない方がいい」という考え方の社員に対して、遠慮なく目標達成を求めれば、会社を辞めてしまうでしょう。
一方で、「お金を稼ぎたい」「スキルアップしたい」という考えの社員に対して、簡単な仕事、成長が期待できない仕事を与えたら、会社を辞める可能性は高まります。
大切なことは、
「うちの会社は、このような人にとって働きやすい職場である。だからこのような価値観を持っている人に入社して貰いたい」
という考えを明確にし、社員や求職者に伝えていくことです。
そして、この社長のメッセージを、企業理念は勿論のこと、労働条件や、評価制度・賃金制度と連動させるため、明文化していくことが大切です。
社長は「配慮はする」けど「遠慮はしない」
このようなメッセージが出すことが、社長が組織を作る上で重要となります。
全ての人にとって都合のいい会社は存在しない
世の中には様々な価値観を持つ人がいます。
全ての人にとって都合のいい会社は存在しません。
だからこそ、社長には、「うちの会社は、どのような価値観を持つ人にとって、働きやすい職場なのか」を明確にして頂きたい。
そのためには、社長の考えの、「言語化」「制度化」が不可欠です。
会社組織を作ることは、社長の思いを「言語化」「制度化」「具現化」することです。
社長にとっての「配慮する」とは「遠慮しない」とは、「何に対して」でしょうか。
この質問の答えが、そのまま、会社の文化や、会社の価値観となりますので、是非、ご検討下さい。
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