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丸ごと坊ちゃんかぼちゃグラタン

ハロウィンが近い。世の飲食店はかぼちゃ一色に染まりつつある。かぼちゃを使ったメニューが一斉に売り出されるこの時期は、かぼちゃ好きにとって1年で最も忙しい。言わずもがな、私のかぼちゃ欲にも拍車がかかっている。

かぼちゃへの偏愛を発揮できる季節が到来したというのに、今わたしのガッツは大変枯渇している。こんなにも大事な時期だというのに、どうも一人で外食する気力がない。寿司、ラーメン、カレー・・・普段なら一人でどこにでも飛んでいくのに、どうにも身体が動かない。

電車に乗り、並んで、目当てのものを食べるというこの一連の流れは、今の私にとってかなり高いハードルだ。夫となら辛うじて行けるが、そこまでかぼちゃを好きじゃない彼を巻き込むわけにはいくまい。自分のかぼちゃ欲は自分で処理する必要がある。とりあえず今できる最善を尽くそう。
※大事そうなことなので太字にしてみた

外食は無理でも自炊ならなんとかやれる。私はスーパーに向かい、500gくらいの坊っちゃんかぼちゃを一つ、手に入れた。

冷蔵庫を開けると、坊っちゃんかぼちゃがある。その事実は私をたびたび安堵させた。あるだけで安心感が違う。「いつでもかぼちゃを食べられる」という状況は、毎日ほんのりと励みになった。

夜、外出して夫が不在になった先週の金曜日。私は坊っちゃんかぼちゃを丸ごと一個食べるという大人の遊びを決行することにした。

丸ごと!坊っちゃんかぼちゃグラタン

珍しく一からちゃんと料理したので、覚書として記録しようと思う。御多分に洩れず適当すぎるレシピなので、あまり期待しないでほしい。

材料

破格の198円!
  • 坊っちゃんかぼちゃ 1個

  • 玉ねぎ 小1個

  • 豆乳 100ml

  • バター 10g

  • 米粉 少々

  • 塩胡椒 少々

  • コンソメ ほんの少し

  • チーズ 好きなだけ

1.レンチンして蓋をカット

包丁が汚い

かぼちゃをよく洗う。
濡らしたクッキングペーパー→ラップの順番でかぼちゃを包む。
電子レンジで800W・6分で加熱。熱いうちに蓋部分をカットする。

2.中身をくり抜く

雑破なのがバレるな。
何事も無理しない性格なんじゃい

スプーンでくり抜いて、種と実を分ける。
※種は今回は使わないのでパンプキンシードとかにすると良さそう

3.グラタンの中身を作る

素晴らしい躍動感!
料理しながら写真を撮るなんて器用にできるわけがない

バターを熱したフライパンに玉ねぎを入れて炒める。
火が通ったらかぼちゃも入れて塩胡椒で味付けしとく。
米粉をパラパラとふりかけて、まばらにならないように均等にへらでなんとかする。
豆乳をゆっくりと注いで、ダマとやらを作らぬよう努める。

4.詰める・乗せる・焼く

おっ・・・

くり抜かれたかぼちゃの内側に塩胡椒を少々ふる。
グラタンのタネを、くり抜かれたかぼちゃに戻してあげる。
中身をくり抜いている時、多少の悪いことをしている感があったけど、中身が戻ってきて、罪悪感がちょっと薄れた気がする。くり抜いた罪は消えないけど。

お、お・・・

チーズとか乗せてね。胃がもたれるのでこれくらいにしときますわ。
あとは丸ごとオーブントースターで10分くらい焼く。

完成

ちょっとずらしてみたりしてね。
上からのアングルで撮ったりね。
ぱっかーん開けたりね。
これがベストショットかな、美。

肉あんまり好かんので入れてないけど、ひき肉とかベーコンを入れたらきっとより万人に愛されるグラタンになると思う。豆乳の代わりに牛乳や生クリームを使ったらきっともっとうまい。スパイスなんか使って、カレーグラタンにしてもとっても良さそう。

坊っちゃんかぼちゃを丸ごと、自分の意思でどうにでもできるという、果てしない自由。外食ができなくたって、かぼちゃ欲を満たせる。偏愛活動も十分にできる。なんならお家こそ、偏愛を爆発させるに最適な場所かもしれないと思った。


【番外編】今日までに諦めたかぼちゃたち

ひとまず今日までに諦めたかぼちゃスイーツたちも残しておこう。こうやって食べれなかったものをまとめるのは、どことなく哀愁が漂うな。

nana's green tea「かぼちゃのモンブランパフェ」

販売期間:〜10月31日まで

何度食べに行こうと思ったかわからない。若い頃はちょっと尖ってて、見た目にやられるなんて見っともないと思っていた。でも見た目だって大事な要素だ。やられたっていいし、やられるのが自然だ。変なこだわりのために、美味しいものを逃す悔しさを、私は味わいたくないのだ。

カリー堂下北沢「丸ごとかぼちゃのプリン」

販売期間:〜10月末ごろまで(予定)

実は今回購入した坊っちゃんかぼちゃでは、当初プリンを作ろうと思っていた。しかし甘いものを量食べることが、今の私には叶わないと判断し、今回グラタンを作るに至った。つまり、今回のグラタンを作るきっかけをくれたのはこのカリー堂さんのかぼちゃのプリンである。感謝とともに、来年もあるなら、ぜひ食べたい・・・。

hitoma かぼちゃのプリン※正式名不明

販売期間:不明

このかぼちゃが上にのった斬新なタイプも、気にならないわけがない。どうなってるのだ。誰もが思い付かないことを平気でやってのけてしまうのがすごい。この商品を開発した方の感性が好きだ。チャレンジ精神が好きだ。遊び心が好きだ。

demekin かぼちゃ

販売期間:不明

これぞ芸術。この芸術を、食べたい。
たかがかき氷、されどかき氷。なめてかかったら本当に度肝を抜かれるのがかき氷の魅力なのである。

ひみつ堂 くりんぷきん

販売期間:不明(おそらく終了)

写真はないが、SNSにたくさん上がっている「くりんぷきん」というくりとかぼちゃを使ったかき氷。これもとっても食べたかったけど、連日行列らしく、断念。


魅力を感じた方々は、まだ販売期間中のものも多くあるので、私の代わりに行って存分に味わってきてほしい。羨ましいけど恨みはしない、安心して行ってきてほしい。

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