母と「三角食べ」がしたくて、農家料理を食べにいった話
先月、母と二人でご飯を食べた。二人でゆっくりご飯、いつぶりだっただろう。私が結婚してからはほぼない。結婚とはそうゆうことなのだろう。
一品料理をどかんと食うのが好きな父と暮らしている母。普段は父が作るか、生協の出来合いの料理を食べているらしい。近況を伺う限り、おかずがたっぷりあるバランスの良い飯を、久しく食べてないのだろう。
本来、母はおかずをこまごま三角食べするのが好きだ。私も母に似て三角食べタイプの人間だ。
三角食べの良さを思い出してもらいがてら、栄養もとってもらいたい。そんな気持ちで農家料理が食べられるお店に誘うと、「いいね。」「いつ?」と二つ返事で快諾だった。
◆三角食べとは
ご飯やおかずを行き来して、バランスよく食べる食べ方。反対語はばっかり食べ。
青木農園
東京多摩にある青木農園。自家農園で採れたお野菜をたっぷりつかったプレート料理が楽しめる。土作りからかなりこだわっているのだそうだ。わくわくする。母も私も、こういう野菜料理が大好きだ。
基本的には予約必須。前日までに携帯番号宛にSMSを送ることで予約ができる。SMSなんて普段使わないからどきどきしながら送った。ものの10分くらいで「ご予約承りましたました」ときた。ました増しが可愛く、緊張がほぐれた。
メインメニューは一択のみの潔さ
ごちそうが到着
生野菜(サニーレタス、パプリカ、レモン)
なすの煮浸し
油揚げと小松菜の煮浸し?
漬物
じゃがいものマヨネーズ和え?
こんにゃく、ししとう、アスパラ
ひじき
煮豆
ふわふわのがんものような美味しい物体
落花生ご飯
プレートの内容は書いてないので、察する考える方式。わたしの想像力のなさが露呈しているが、とにかく一つ一つが美味しい。
ふわふわの物体、なんという料理だったのだろう。多分母も分かっていなかったけど「美味しいね〜」と言って食べ合った。
農家プレートのご飯と惣菜を何度も行き来した。我ながらお手本のような三角食べだったと思う。三角食べを意識したわけでもなく、視覚も味覚も満点である農家プレートが自然とそうさせたのだ。
いつもの倍くらいよく噛んだ。30分くらいじっくり時間をかけ、母娘ともに農家の旨味を食い尽くした。
続いて、ご褒美スイーツも到着
すっかり満腹になったところにデザート到着。食べられるだろうかという不安は、全く杞憂だった。我々はミントまで残さずぺろりと平らげた。普段別腹なんてものは存在しないのだが、ちゃんと私にもあるようだった。
お土産に落花生
母も一緒に落花生を買って帰っていった。我が家と同じくその日の晩に食べたそうで、「茹でて食べました。」という一文とともに、剥き終えた落花生の殻の写真がLINEで届いた。
たしかに、剥いた皮を送ったほうが本当に食べたんだなってことが伝わるよな?、と無理ある解釈で疑問をねじ伏せて、三角食べの一日が無事に終わった。
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