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泌尿器系漢方

以下の効能を持つ漢方薬を1つ選べ。

体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少し、むくみがあり、ときに口渇があるものの下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)

牛車腎気丸
大建中湯
桂枝茯苓丸
防風通聖散

回答は決まりましたか?
今回の問題は、尿量減少やむくみから体液貯留傾向にあるため、排尿系の漢方を選ぶことが解答までの道のりです!


答え:牛車腎気丸

牛車腎気丸は基本的に下半身の症状に使うことをおさえ、排尿困難改善→浮腫改善とイメージできると良いでしょう。
腎という文字から、泌尿器を連想しても良いでしょう。

牛車腎気丸、八味地黄丸、六味丸には、下記に示す関係にあるため、セットで覚えておくことを推奨します。


六味丸 vs 八味地黄丸

●八味地黄丸ー附子桂枝→六味丸
六味丸には新陳代謝を促す作用を持つ附子と桂枝を除いたため、のぼせが強い方にも使用可能になりました。

牛車腎気丸 vs 八味地黄丸

●八味地黄丸+膝+前子→牛車腎気丸
八味地黄丸は牛膝と車前子が配合されていない分、牛車腎気丸よりも利水作用がマイルドなため、高齢者にも使用することができます。
追加で配合された生薬の頭文字が漢方名に反映されています。

体力別分類

●体力に関わらず使用可能
 猪苓湯

●体力中等度以上
 竜胆瀉肝湯

●体力中程度以下
 牛車腎気丸
 八味地黄丸
 六味丸


甘草・麻黄・大黄の有無

竜胆瀉肝湯のみ甘草含有。
それ以外は含まない。
膀胱炎などの炎症に使うため、抗炎症作用のある甘草が必要と覚えよう!


泌尿器系漢方の簡単な特徴

猪苓湯→体力関係なく使える。

牛車腎気丸→冷え性やむくみがある方に適する。

八味地黄丸→倦怠感が強い高齢者に適する。

六味丸→のぼせがある方に使える。

竜胆瀉肝湯→排尿痛や残尿感、おりものを伴う方に適する。


以上、泌尿器系の漢方まとめでした!

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