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#togグラフ ver.2 #3 解説

 当記事では #togグラフ ver.2 #3 の正解の発表・解説を行います。
 まだ解いていない方は、以下の記事を先にお読みください。

 正解だけを見たい方は、目次から「3.1. 正解」に飛んでください。

1. 問題の解説

1.1. 問題

 さて、今回の問題は下図でした。

問題 グラフ (再掲)

 今回は棒グラフで、おまけの面グラフもついています。
 棒グラフは 3段 の積み上げ棒グラフですね。
 また、横軸が最初からついています。

 なお、出題時に書いている通り、今回は棒グラフの意味を問うています。
 つまり、面グラフや横軸はそのためのヒントです。

 今回のノーヒントでの閃き難易度は ★★★★☆ です。
 ★★★★☆ にしては情報が多く、解き筋は比較的あると思います。
 ただし、情報が多い分、それらを整理することが大変だとも思います。

1.2. 横軸

 横軸の数値を円グラフで表したものが下図です。

問題 横軸

 最小 1、最大 11で、 6 は一度も登場しないようです。
 そして、 2, 7, 8 が多いようですね。

 ここで、元のグラフの横軸を見てみましょう。
 まず、序盤は「3, 5, 7, 4, 5, 4, 1……」のようになっていますが、特に規則性を見出だすことはできません。

 一方で、終盤は「……8, 2, 8, 2, 7, 2, 8, 2, 7, 2」となっています。
 ここから、 7~8 と 2 が交互に繰り返されていることがわかります。

 最大が 11 か 12 か 13 か……あるいは、それ以上か。
 そして、 2 と 7~8 を繰り返すもの……。
 これらから、何か思いつくでしょうか……?

1.3. 棒グラフ

 さて、問題では棒グラフと面グラフが重なっているため、少し見づらい部分もあると思います。
 棒グラフだけを抜き出したものが以下です。

問題 棒グラフ

 序盤は 0 のことも多く、 3段 あるうちの 1つ しかないことも多々あります。
 一方で、終盤は棒グラフが高くなっていて、後ろから 2番目 が際立って大きいことが分かります。

 それから、横軸同様、棒グラフでも高い部分と低い部分が交互に繰り返されている印象を受けます。
 横軸が 2 の時は棒グラフが低く、 7~8 の時は棒グラフが高いですね。

1.4. 面グラフ

 また、面グラフだけを抽出したものが下図です。

問題 面グラフ

 ギザギザしていますね。
 序盤は特殊な動きをしていますが、こちらも、横軸が 2 の時は低く、 7~8 の時は高い傾向がありそうです。

 ここで、高い部分だけに注目、あるいは、低い部分だけに注目してみましょう。
 序盤の一部の例外を除くと、いずれも原則、直線的に増えていることが分かります。

問題 面グラフ 補助線

 最後に、面グラフに注目して、グラフ下半分に補助線を引いたものが下図です。

問題 グラフ 補助線

 この目盛線一つで 1 ずつ増えていると仮定すれば、この段階で縦軸の数値が分かります。
 これだけ細かくて 1ずつ 以外で増えていることは、なかなかないはずなので、ほぼほぼ正しいと思われます。

2. ヒントの解説

2.1. ヒント①

 さて、 ヒント① は下図でした。

ヒント① グラフ (再掲)

 縦軸の数値が分かり、横目盛線が入りました。
 これにより、前述の補助線、また、それらが 1ずつ 増えること……が正しいことが分かりました。

2.2. ヒント① 棒グラフ

 ヒント① の棒グラフを抽出し、積み上げの段ごとの高さを横軸に表記したものが下図です。

ヒント① 棒グラフ

 この題材に関心のある方ならば、一番最後の 3, 6, 9 や、その前の 27, 14, 17 から閃けるのではないかと考えています。
 ただ、そうでない方にとっては、具体的な数値はヒントになりづらいかもしれません。

 個人的には後ろから 9番目 の 1, 0, 0 や、最初から 6番目 の 0, 2, 0 が分かりやすいなと思っています。
 どこから閃きやすいかは、世代によって、あるいは、クイズ経験によって、変わるのではないかと感じます。

2.3. ヒント① 面グラフ

 ヒント① の面グラフを抜き出して、横軸に数値を並べたものが以下です。

ヒント① 面グラフ

 終盤を見ると、「……21, 22, 23, 24」と「……29, 30, 31, 32」が交互に繰り返されていることが分かります。
 また、序盤は 1, 2, 3, 4, 5…… と始まっていますが、 5 と 7 の間、 11 と 14 の間が飛んでいることが分かります。

 最近 24 や 32 だったもの、また、 6 と 12~13 がなくなったもの……といえば、一体何でしょうか?

2.4. ヒント②

 さて、 ヒント② は下図でした。
 横軸のヒントが二段になりました。

ヒント② グラフ (再掲)

 序盤を見てみると「96, 00, 04, 08, 12……」のように多くが 4 の倍数であることが分かります。
 また、 100以上 になると 00 に戻っているのではないかと考えられますし、「0」ではなく「00」と表記されていることも気になります。

 終盤になると「……10, 12, 14, 16, 18, 21, 22」と、 4ずつ 増えていたものが 2ずつ 増えるようになりました。
 21 が唯一の奇数ですが、本来 20 であるはずのものが 21 になった何か……記憶に新しいのではないでしょうか?

2.5. ヒント③

 さて、 ヒント③ は下図でした。
 縦軸のラベルが追加され、棒グラフの色が変更されました。

ヒント③ グラフ (再掲)

 棒グラフは何かの「枚数」を表しているようです。
 そして、下から黄色、白色、茶色……?それとも……?

3. 正解の解説

3.1. 正解

 さて、正解画像は以下です。

正解 グラフ

 正解は「オリンピック日本代表のメダル獲得数」でした!
 下から、金メダル、銀メダル、銅メダルの枚数です。

 面グラフはそのオリンピックが「第何回か?」を表しています。
 横軸は「開会式が行われた月」と「開催年の下二桁」でした。

 今回の「オリンピックのメダル」は、この手のクイズではベタな分野だと思っています。
 ただし、今回のように夏季・冬季ごちゃ混ぜで開催順に並べられたものは、少なくとも私は見たことがありませんし、「開会式が行われた月」「開催年の下二桁」のようなヒントの出し方も特殊だと思われます。

 つまり、よくある題材が、少し変わった表現で出題されるような、そういった種類の問題だと思います。
 多めの情報を冷静に整理して、重要な部分を見抜けるかがポイントでしょう。

3.2. 面グラフ

 さて、面グラフ、開催回数の解説をします。

ヒント① 面グラフ (再掲)

 今回は JOC (日本オリンピック委員会) のサイトの「オリンピック開催地一覧&ポスター」に準拠しました。

 第6回 の 1916年ベルリン五輪 は、第一次世界大戦によって中止されました。
 その後、 1936年 の 第11回 でベルリン開催が実現しています。

 また、 1940年 の 第12回 は、東京で開催される予定でしたが日中戦争などで返上されました。
 開催地がヘルシンキに変更されましたが、こちらも第二次世界大戦によって中止されました。
 その後、 1952年 第15回 でヘルシンキ開催が、 1964年 第18回 で東京開催が実現しています。

 それから、第13回 の 1944年ロンドン五輪 も第二次世界大戦によって中止されていますが、こちらは次の 1948年 第14回 に開催が実現しました。

 冬季五輪は 1924年 に シャモニー・モンブラン で初めて行われました。
 この大会はテスト的に開催されたものでしたが、 1925年 の IOC総会 で事後的に 第1回冬季五輪 であったと認定されました。
 なお、それ以前にも 第4回夏季五輪 からフィギュアスケートが、 第7回夏季五輪 からはアイスホッケーが行われていました。

 これによって、 第7回夏季五輪・第1回冬季五輪 以降、夏季五輪と冬季五輪が交互に開催されています。

3.3. 横軸

正解 グラフ (再掲)

 横軸の「開会式が行われた月」と「開催年の下二桁」は『日本大百科全書』(『ニッポニカ』)に準拠しています。

 最近は夏季五輪は 7~8月 に、冬季五輪は 2月に開会式が行われています。
 6月・12月 には行われたことはないようです。

 1992年 にアルベールビルで行われた 第16回冬季五輪 までは、冬季五輪も夏季五輪と同じ年に開催されていました。
 しかし、 1994年 に リレハンメルで開催された 第17回冬季五輪 からは、単偶数年 (4で割ると2余る年) の開催に変更になりました。

 また、皆さん御存知の通り、 東京五輪2020 は COVID-19 の影響で 2021年 に延期されました。

3.4. 棒グラフ

正解 グラフ (再掲)

 メダルの数は、 JOC のサイトの「大会別日本代表選手 入賞者一覧」に準拠しました。

 上記サイトに未掲載の 2022年北京五輪 については、 NHK NEWS WEB の「北京オリンピック 日本代表【全結果】冬季五輪最多18のメダル」を参照しました。

 日本人初のメダルは熊谷一弥さんが獲得した、テニスシングルスの銀メダルです。
 この時、柏尾誠一郎さんと共にダブルスでも銀メダルを獲得しています。
 そのため、 1920年 にアントワープで開催された 第7回夏季五輪 が 銀メダル2枚 であることが、ポイントの一つです。
 知らない方が多いと思いますが、クイズプレイヤーの方ならここから閃くことも可能だと考えています。

 個人的なポイントとして前述した、 2006年 トリノ大会 では、フィギュアスケート・女子シングルの荒川静香さんが金メダルを獲得しています。
 日本人選手団のメダルが金メダル一つだけだったという点が、かなり特徴的だと考えています。

 多くの人にとって一番のポイントになるであろう部分は 2021年 の東京五輪と、 2022年 の北京五輪でしょう。
 いずれも夏季・冬季における最多メダル獲得数となっています。
 開催中に五輪やニュースを見ていた方なら、メダルの獲得数は毎日何度も聴いたため、記憶に新しいはずです。

3.5. おわりに

 問題を解いてくださった方々、ありがとうございました。
 次の問題はこちらです。

 前の問題は以下です。

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