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得意じゃないけど好きなもの

夫以外の人間と(まともに)2週間ぶりくらいに会った。高校の時の同級生とそのパートナーの住むパリのアパートへおじゃました。ポッサムとか春雨サラダとかホッとするアジアの味を振る舞ってくれて美味しかった。たくさん日本語も話せてすっきりした!


ところでこちらに来て、最近焼売を作るのにはまっている。つい先日も他の人の家におじゃまするとき、ホストが手作りのラーメンを用意するというので嬉々として焼売を持っていった。そして昨日も懲りずにまた焼売を持っていった。

今回は初めて皮から作ってみたが、分厚すぎて焼売ではない何かになってしまった。タネ肉の味付けは前回より美味しくできた。全てを通すとかなり時間がかかるけど(皮生地を一晩寝かせたり、種肉も1時間寝かせたりと)包む時間や蒸しあがる時の蒸気も含めて焼売は今の私の癒しであり、メディテーションになっていたと思う。かすかに残ってた流行り風邪の名残も2日間の調理の間に抜けた気がする。料理って得意じゃないけど好きなものだなあ。自由を感じます。

話は戻って、楽しい宴から帰った私は、なぜか次は味噌づくりについて猛烈に1時間以上調べた。そしてハッと気づいたら米麹1キロと有機大豆2キロを注文している。実は最近初めて味噌を仕込んだのだが、普通の発酵速度だと大体半年くらい待たなければいけない。先日お気に入りのお味噌を使い終わってしまって「ああ、まだ自分でこしらえたものは待たなければいけない……」と思ったけど、ヨーグルトメーカーでも作れるってネットに書いてあったのを思い出したのだ。そこから、みやここうじさんのHPでとてもいい感じの味噌の関する基礎知識たQ&Aを読み込み、いくつかの発酵に関する記事を読み、、いつの間にか時間が経っていた。(普段のフランス語の勉強もこのくらいの熱量で臨みたいものだ……)

そして眠る前には繊維専門誌のコラムを、味噌づくりのことを織り交ぜながら書き上げて(果たして受理されるかわからない……)、寝床では将来「龍山焼売」という名前でフランスで真空パックか冷凍の焼売を月1で宅配するというサービスをやろうとかという妄想をし出したら午前3時くらいまで眠れなかった。

店名の書体は自分で書いて、ロゴは龍をトレードマークにしたい。焼売はネット予約で受け付けて、パリの開店前の飲食店の一角を借りて、週末に受け渡しをするような感じ。慣れてきたら冷凍配送もする。同時に、お味噌も現地で時々売る。一口では食べられないくらいの大きな焼売たち。原価計算して、まずは1ヶ月8個入り or 16個入りで30パックを目標にするといいのかな……などと根拠も曖昧に、かなり具体的に詰めていた。

記事を書かなきゃ!と夜9時に緑茶を飲んだのがいけなかったな。こんなに効くとは思わなかったよ。


一人で(無駄多めに)忙しく動いていたその夜、夫は久々に友人宅へ遊びに行っていた。住んでいる街には今も古い友人がたくさん住んでいるのだが、なんとそのうち一人と揉めたのだそうだ。その割にピースフルな表情で帰宅して「XXX(揉めた相手)との関係が明確になってよかったし、結果的に本当に信頼できる、今夜会いたかった友達と二人きりで映画を見ながら色々語れて、穏やかでいい夜だった」とのこと。

一緒に長く住んでいると以心伝心レベルも上がって、時々二人の間の境界線がぼやける瞬間があるんだけど(なぜかその時危機感を抱く)、そのエピソードを聞いて「やっぱりあなたはあなたの人生を生きているね、その感情体験の旅に私はいないもん。私たちは全く別物だ、よかった〜」と思いながら寝た。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。 書くことを気長に続けていくことで自分なりに世の中への理解を深め、共有していきたいです。