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どこからが宇宙か

息子「クイズ。宇宙人はいるか?」
僕 「遠くの星には生物がいるかもしれないけれど,環境が違うから,人間と違う姿をしているかもね。」
息子「ブブー。僕たちの住んでいる地球も宇宙にあるから,僕たちも宇宙人だよ。」
僕 「ずっちいなぁー。」

僕 「それじゃぁ,大気のあるところまでを地球として,大気のないところを宇宙としようか。そう考えたら,地上からどこまでが地球で,どこからが宇宙か。」
息子「1万メートルくらい?」
僕 「1万メートルっていったらエベレストよりちょっと高いくらいだよ。そのぐらいだと大気はまだあるよ。」

僕 「じゃぁ,計算してみよう。底面積1m^2の面の上にある空気の重さが大気圧になると考えることができる。大気の濃さがどの高さでも同じだとして大気の厚さをHとすると,底面積1m^2当たりの空気の重さはだいたい10H[N/m^2(=Pa)]。」

(底面積1m^2当たりの空気の重さ)≒10H[N/m^2(=Pa)]

僕 「パスカル(Pa)っていうのは,圧力の単位で,1m^2当たりにどのくらいの力がかかっているかを表しているんだ。ヘクトパスカル(hPa)は天気予報で聞いたことがあるでしょ?」
息子「台風の中心が990hPaとかでしょ。台風のサバイバルに書いてあったよ。」

恐るべし,サバイバルシリーズ。

僕 「大気圧がだいたい100000Paだから,10H=100000を解けば,H=10000/10=10000m=10kmって求まる。」

10H=100000
H=10000/10=10000m=10km

息子「1万メートルっていうと,さっきの僕の答えが合っていたんじゃないの?」
僕 「そう考えるのは少し早いよ。いまは計算をしやすいように,大気の濃さがどの高さでも同じと考えたでしょ?だけれど実際は,高度が高くなると大気の濃さはそれよりもずっと早く薄くなるんだよ。いまわかったのは,"最低でも10kmはある"ということなんだ。実際には100kmくらいとされていることが多いよ。」

僕 「100kmだったら,マッハ1で飛べば,だいたい5分で宇宙にいくことができるね。」
息子「宇宙って,結構近いんだね。」
僕 「100kmくらいまでの宇宙旅行だったら,数千万円で行けるみたいだよ。」
息子「高すぎっ!!」

***
僕 「ところで,台風の話がでたから,台風についても考えてみよう。台風がくると,気圧が下がって,頭が痛くなるっていうのを聞いたことがあるかな。そうしたら,気圧が下がるとどのくらい,体にかかる力の大きさが変わるのか調べてみよう。」
息子「普段はだいたい僕には10トンの力がかかっているって言っていたよね。」
僕 「そうだね。深海魚の話をしたときに,話したね。」

僕 「普段が1020hPaくらいで,大きい台風の目が990hPaくらいだから,1020hPaが990hPaになったら,体にかかる力の大きさがどのくらい変わるかをざっくりと計算してみよう。」

10トン×(1020-990)/1000=0.3トン

僕 「0.3トン,300キロの力だね。」
息子「300キロだとすごい大きいじゃん。」
僕 「そうだね300キロと考えるとすごい大きいよね。だけれど,ふだん10トンの力がかかっているときに,10.3トンになってわかるかどうかだよね。もしかしたら,敏感な人はわかるかもしれないね。」
息子「パパは鈍感だからわからないね。」
僕 「・・・。」

***
僕 「今日は,宇宙までの距離と,台風がきたときの力の大きさの変化をざっくりと計算したでしょ。計算は少し難しかったかもしれないけれど,こんな感じでざっくりと計算して,目安を求めておくのも大事なんだよ。」


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