小学生に必要な"情報”教育とは

どうやら新学習指導要領でプログラミング教育を必修化するらしい。それについては,良いか悪いかは僕は判断できないが,「何故,プログラミング教育が重要か」という理由について,調べていたらオヤッってなった。

「情報活用能力」は、コンピュータ等の情報手段を適切に用いて情報を収集・整理・比較・発信・伝達したりする力であり、さらに、基本的な操作技能やプログラミング的思考、情報モラル、情報セキュリティ、統計等に関する資質・能力等も含むもの(学習指導要領解説の要約,pdfファイル)

 これを読むと,情報活用能力を身に付けるならば,「プログラミング的思考が重要でプログラミング教育が必要なんだろうな。」って思っちゃいがちだけど,よくよく考えるとおかしな感じがしてくる。

 というのも,日本では「情報」と言ったときに,それはinformation とcomputerの2つの意味で使われるからだ(例えば,情報リテラシーの授業でwordやexcelの使い方を教えるのであれば,それはcomputer literacyであり,information literacyではない)。

 で,上にもどって「情報活用能力」の定義の文章を見ると,「情報」がつく単語が下の3つ使われているが,

情報手段 information access device(?)
情報モラル Information ethics
情報セキュリティ information security

である。どれも,informationの意味の情報である。すなわち,情報活用能力とは,computerを活用する能力ではなくて,informationを活用する能力なのである。

 そう考えると,コンピュータ活用能力を育む方法としてプログラミング教育というのならわかるが,情報活用能力を育む方法として,どうしてプログラミング教育になのかが,ちょっとオヤッっとなった。皆さんはオヤッてなりませんか?(プログラミング教育が重要じゃない,と言っているわけではなく,プログラミング教育が重要だっていうための論理がおかしいんじゃないの?って話)。

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