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うちなーんちゅにこそ沖縄県産マンゴーを味わってほしい。糸満市の「大野農園」園主・大野満さんインタビュー

今回訪れたのは、糸満市にあるマンゴー農家「大野農園」。私達はTODOQ始まって以来の初めての取り組みに挑戦するため、大野農園さんの門を叩きました。初めての取り組み…それは、果物の販売!そしてその目的は、「沖縄県産のマンゴーを、沖縄県の皆さんに食べてもらうこと。」今回、この趣旨に賛同いただいた大野農園・園主の大野満さんに、こだわりの栽培方法やキャンペーンにご協力いただいた背景についてお話をうかがいました。

――いつからマンゴーの栽培を始められたのですか?

大野さん(以下、大野):私の親が25年前から糸満市でマンゴーを栽培していて、それを継いだ形になります。私が始めたのが2010年からで、それまでは会社勤めをしながら、週末に手伝っていました。今は12年目になりますね。

マンゴー畑を案内してくださる大野農園の園主・大野満さん

――立派なハウスですが、農園の規模としてはどのくらいになりますか?

大野:ハウスは全部で4棟あり、畑は400坪です。収穫量で言うと年間約2.5tになりますね。もっと大きな畑の方もいますよ。

――それでも、この大きなハウスで奥様とおふたりで作業されていらっしゃるとお聞きしましたが!?

大野:そうなんです。マンゴーは1年を通してずっと作業があるので、2人での作業は大変ですが、手をかければかけるほど良いものができますので頑張っています。

ーー作業は一年中!?それは、知らなかったです…!ところで、今日(取材時期は6月中旬)は、5月中旬にお邪魔させていただいたときと違って、マンゴーたちが白い袋を身にまとっていますね。これは一体どういう状態なのですか?

大野:最後の仕上げの作業に入ったところです。日焼け防止、病害虫からの保護、落下防止、色乗りを良くするために下から乱反射させるなどの効果があります。

5月下旬に訪問させて頂いたときのマンゴーの様子。吊りあげられたマンゴーがたくさん!


6月中旬には殆どのマンゴーが袋に包まれていました。白い袋の上からでも分かるくらい、しっかり赤く色づいたら収穫のサイン。この時期になるとハウス内もマンゴーの甘い香りに包まれていました!マンゴーシーズンに突入ですね。

ーー大野さんの栽培するマンゴーには、いくつか種類があるのですか?

大野:私が栽培するマンゴーは、ほとんど「アーウィン種」になります。よく「アップルマンゴー」と呼ばれていますね。アーウィン種の後に出回る「グリーンマンゴー」の名前で馴染み深い「キーツ種」も少しは育てていますが、まろやかで日本人の口に合うのは、やはりアーウィン種だと思います。ペリカンマンゴーも栽培していたこともありますが、香りが強すぎて日本人には好まれないこともあり…。

収穫したばかりのアーウィン種マンゴー。収穫して3日ほど置くと、ワックスを塗ったのかと錯覚するようなツヤツヤの表面になります。香りもどんどん強くなりますよ。

ーーこれまでの経験から栽培するマンゴーの種類も厳選されているのですね。そんな大野さんのマンゴー栽培におけるこだわりなどありますか?

大野:「減農薬・減化学肥料」を心がけています。沖縄は亜熱帯性の気候で病害虫が多く、農薬や化学肥料をゼロにすることは難しいと思います。木の健康を第一に考えれば、完全にゼロにするのは可哀想なことです。そこで、大野農園では、昆虫の力を借りた天敵農法や、ヤシ殻や敷草の利用など、自然のチカラを活かした栽培を取り入れています。ヤシ殻を根本に撒くと、土壌が改良され、微生物が多くなり、根が元気になります。根が元気になると、根がよく張り健康な木になるのです。敷草は雑草の防止にもなりますし、そのままにしておけば有機肥料にもなります。

このバンカーシートには害虫の天敵が含まれていて農薬の使用を抑えられるそう。木の足元には敷草、そしてヤシ殻が。1本1本の木が、大事に守られていますね。
クマツヅラ科のバーベナをハウス周辺に植えることでカメムシの発生を抑える試みにも取り組んでいます

ーーハウスの中にはクモもあちらこちらにいますが、あのクモたちも一緒にマンゴーを守ってくれているんですね。まさに、自然を最大限に活かし、農薬を抑えた農法なのですね。

そうですね。4、5年程前から、農業改良普及センターや農業研究センター、農協などの機関とやり取りしながら現在の「スケジュール防除」を取り入れています。病害虫が発生してから農薬を使って対応する回数を減らすために、予め防除予定を決めて、今紹介したような作業を行っています。

ーーそんな研究熱心な大野さんが、マンゴー栽培において苦労されたことはどんなことでしょうか?

大野:やはり枝作りですね。先程も話した通り、木の健康づくりが一番気に掛けるところですね。花が咲かないと実もならないので…。
その分、やはり実がついたときが一番嬉しい瞬間ですね。1年の努力の結晶なので。マンゴーは高い果物ではありますが、その分、デリケートなので年中、手間ひまかけて大事に育てているのです。

大野さんの今年のマンゴー。とっても甘くて香りも豊かです!

ーーそんな大事に、大事に育てられた大野さんのマンゴー。今回は、TODOQのために特別価格でマンゴーをご用意頂きました。本当にありがとうございます!こちらのTODOQ限定のマンゴーはどのようなマンゴーか教えてください。

大野:シミや傷などがみられますが、甘みは十分です。大きさは不揃いで、様々なサイズのマンゴーの中から、1kg・2kgの商品をそれぞれ用意するので、入る個数にはバラつきがあります。中にはミニマンゴーが入ることもあります。でも実はミニマンゴーのほうが糖度が高いこともあるんです。

TODOQ限定でご用意いただくマンゴーはこのような感じです。傷や色ムラが多少ありますが、見た目を気にする贈答用でなければ、ほとんど気にならないし、味はもちろん問題なし!

ーー何ぃい!ミニマンゴー!?普段頂く贈答用や市販の家庭用ではあまり見かけないので、逆にTODOQのセットで出会えたら嬉しいな!どんなマンゴーが届くかお楽しみですね。
それでは最後に、読者のみなさんへメッセージをお願いします。

大野:実は、普段、私のマンゴーを買う方は、「沖縄県内の方が、沖縄県外へ送る」ことが多いのです。県民の中には、まだ県産マンゴーを食べたことがない方も多いと思います。今回は、TODOQと一緒にお手頃価格のマンゴーを用意したので、この機会を利用して、ぜひ地元の方にこそ地元産のマンゴーを味わって欲しいです。子どもからシニアまで楽しめると思いますよ。

ーー大野さん、今回は企画へのご協力、そして、収穫時期真っ只中のお忙しいところ、貴重なお話ありがとうございました!


大野さん、本当に優しい方だったな…。取材時は、マンゴーの出荷が始まりお忙しい時期だったのにも関わらず、県民のためのキャンペーンということで、栽培方法やマンゴーの説明まで丁寧に対応してくださいました。そんな大野さんが育てたマンゴーだからこそ、あんなに綺麗でおいしいのだろうな、と考えさせられました。
沖縄では、「マンゴーは知り合いから貰うもの、庭先になっているもの」という認識が強いようですが、ぜひこの機会に、丹精込めて栽培された県産マンゴーを、オンラインで買って食べる、というスタイルを体験してみてほしいです!
そして、今回、マンゴーを思う存分楽しんで頂くために、Instagramで参加できる企画や、TODOQ考案のマンゴーレシピも公開中です。YouTubeで大野さんの畑からライブ配信も予定していますよ!
この夏は、みんな一緒に…LET'S ENJOY MANGOOOOOOOOOOOOO!!!!!!



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