若者の起業支援の結果はスモビジばかり?Vol.12
ハイライト
年度末なのでいろんな人の異動話が耳に入ってくる。行政でスタートアップ支援してた人が異動のタイミングでの退職とか。組織に尽くすタイプだった人がVCに行くとか。公務員というド安定を選ぶような人たちでさえ、広義のスタートアップ界隈に留まるのかというちょっとした驚きがあった。
それで、ちょっとした小話の中で、「スタートアップ支援という枠組みで若者の起業支援を何年かやってて、9割はスモールビジネスで、スタートアップじゃないんですよね。このままなら、そろそろスタートアップ支援で予算確保するの難しくなるかも」みたいなことを聞いた。
行政としては起業支援はずっとやってきていて、スタートアップは単なる起業(個人事業主的なスモールビジネス含む)とは異なるから別枠で予算が必要だという建前で予算をつけていたんだけれど、別枠で予算用意した結果がスモールビジネスなら、従来の起業支援と何が違うんですか?という質問に何も言えなくなりつつあるという。
ぼくも少し大学生のメンターをやっているのでなんとなくわかる。というか学生なんてそんなものなのでは?とも思う。むしろ残り1割の特異事例を詳しく知りたかったのだけれど、さらっとながされてしまった。
ぼくが大学生の頃、学生起業して結構儲かってます的な人に会ったことがある。目をキラキラさせて夢を語る、ぼくと1対1で話してるはずなのに、目の焦点がぼくにあってない人だった。彼はスタートアップとかではなくて、FPだった。月30万円くらい売上があって、経費なんてコーヒー代以外ほぼかからないんだと言っていた。
当時のぼくのバイト代が月に8万円くらいだったと思うんだけれど、30万円ってめちゃくちゃいいなと思った記憶がある。年商360万円ってぜんぜん夢のある数字というわけではないのに。
なにが言いたいかというと、身近にロールモデルというか成功例がないと想像できないし、想像が飛躍しないのだろうなと思う。当時のぼくは月10万円収入があれば遊んで暮らせるという価値観しかなかった。
しかも身近って、ネット上というよりもほんとに同じコミュニティ内とか、目と鼻の先のような距離感でないと意味がない。そういう身近に、とんでもない成功した人とかがいれば、あいつでできたんなら俺もできるんじゃね?って妄想が飛躍して想像力が広がるんじゃないかなと思う。想像が飛躍しないと、夢も小さく、結果、小さく無難にまとまりがちになるんじゃないかと思う。
かといって、「あなたがそのファーストペンギンになりなさい」的なことを言ってそそのかして、無理に過度な身の丈上のリスクを取らせるのも違うよなと思う。
かといって、何もしないでいると、ごくごく一部しか起業例を知らないけれど、SNS運用代行業だとか、Z世代Webマーケティングとか、いわゆるインフルエンサー系の、ぼくらの学生時代から変わらない起業例ばかり(あとWeb制作)で、1~2年はもてはやされても1周したら零細企業になる的なのばかりになるのはいかがなものかとも思う。ほとんど雇用を生まず、経済成長にも寄与しないなんて、Scott Shaneのエッセイそのもので税金の無駄と言われても致し方ないから。
なにか変える必要があるんだろうなと思いつつ、それが何なのか。
マーケティング系、IT系が多いのは、初期費用がほぼかからないから、自分で普段から使ってて馴染みがあって人よりうまくできるようだという認識がしやすいのが大きいと思うのだけれど、他の業種はどうだろうか。
成人前のキッザニア的なプログラムがあれば若者のスモールビジネス以外の起業例増えるのかな。それはほんとに若者や社会/地域にとっていいことなのかな。
大枠では、小さな成功体験を積ませてあげて、より大きな夢を描けるようにすべきなんだろう。具体的にどうこうというのは今年の個人的テーマになりそうではある。
良い戦略、悪い戦略
なんか習慣化に良さげだなと思ったのでメモ。
目標を達成したければ戦略が必要
良い目標はギリギリ手が届きそうな目標
戦略策定のための情報収集はしっかり
良い戦略は「最も効果の上がりそうなところに力を1点集中させること」
悪い戦略は「かっこいいだけで内容がない」
悪い戦略は「向き合うのが怖くて重大な問題に取り組まないこと」
悪い戦略は「直感で決めてしまうこと」
良い戦略が決まったらブレずにその戦略を繰り返し実行すること
What I did in week12 (3/17-3/23.2024)
CPA:今年全科目合格!
1月、2月の目標未達
3月とりあえずがんばってみる。
現時点で逆算して既に、ペース的に今年中に全科目合格はすべて一発合格だとしても無理っぽいなという雰囲気になってきた。
かといって、やらないという選択肢はないので、効果的に進めるために上記の良い戦略、悪い戦略を手に取った。
この「年内に全科目合格」という目標に対して、逆算して今月は何をすべきを可視化するアプローチ自体は悪くなかったことを確認。
ただ、もっと細かくtodoをブレークダウンして区切る必要があることを認識した。
読書: 月2冊は読む
今年中にブルーバックスの大学生物学の本を3冊読みたいと思っている。もっというと、ファインマン物理学も今年読みたい。
1月に続き2月も目標達成!
「グロースハッカー」読了
グロース、グロース言われるので、グロースとはなんぞやと思って読んでみたのだけれど、まんまぼくが過去4~5年やってきたことを同じで、個人的にはあまりためになるものではなかった。少なくとも打ち出の小槌ではない。
ただ、マーケティング=広告出稿だと思っているような人は黙って読んでみるべき。
要するに、データ分析で最適化しましょう!って話なんだけれど、効果の高い施策を思いつけるか実行できるかは別問題。
そういえば大学院のとき、インパクト評価のレポートでRCTで計画つくったなと思いだした。課題内で予算の制約はなかったから。当時、バナジーとデュフロが貧困調査へのRCTの適用でノーベル経済学賞とったから。
英語
Blog: 英文ブログ週1回は更新
done
ひっさりぶりに更新。
本: 月1冊は洋書ないし英論文を読む
「Designing a deep-tech venture builder to address grand challenges and overcome the valley of death」
欧州はいかにディープテックスタートアップの”死の谷”を乗り越えようとしているか、みたいな論文。まだ全然半分も読んでいないけれど、日本と同様、アメリカ型というかシリコンバレー型じゃないモデルでの成長を模索してる点で参考になるんじゃないかと思ってる。
「Mindset-Changing the way you think to fulfil your potential-」
シリコンバレーを経験してきた人たちに、シリコンバレーの起業家とその他の地域の起業家の違いはなんだと聞いたら、最大の違いはマインドセットだと答えたので、そうかと。じゃあ、マインドセットとはなんぞやと、数年前にセールで買って積読になってたマインドセットの本を引っ張りだしてきて読んでる。「やればできる」を研究してる本なのかな、日本語版もある。
理論上、1日3%読めば1か月で洋書読めるじゃんと気づいた。そう考えると月1冊はハードルは高くない。
Workout : 今年中に70kg代へ!
1月末までに90kgきる。92kg→89.7kg目標達成
2月目標は2月末87kg代。2kg落とす。未達
89.6kg→89.2kg→88.9kg→88.7kg
こうして体重を測ってると、日々増減があるんだけれど、週単位とか月単位でみると、確実に落ちてきているのがわかるのでモチベーションがあがる。もっと劇的に落ちないものかとも思ってしまうが…。
余談
ソウルを移動していたとき、古い建物、新しい建物のギャップが激しいので、これは地震が来ないから、建て替えとか気にしないのか、そもそも建物の新旧がどうのという価値観がないのかどういうあれなんだろうとも思って、現地コーディネーター的な人にソウルって家賃高いんですか?と問うた。
別に普通ですよいう当たり障りない返答を期待していたのだけれど、実際は「韓国独特のシステムがあるんです。」という話をし始めた。
何が独特かというと、例えば、まず物件を3年などで定期借地契約をする。それで、3年分の家賃をオーナーに一括で支払う。で、オーナーはそのお金を3年で運用する(株を買ったり、物件を買ったり)。で、3年経つと、物件が返ってくるとともに、オーナーは3年分の家賃を借主に返す。というもの。つまり、借主は(まとまったお金があれば)実質タダで住めて、物件オーナーは運用益のみが収益。
このシステムがいまのところうまくいっているので、韓国の不動産は常に上がり続けているのだとか。
おもしろい仕組みだなと思う。一般の賃貸よりもオーナーの収益性はどうなんだろう、高いのか低いのか、オーナーの破産率はどれくらいだろう、現在価値を考えると返ってくる家賃は目減りしてないかとかいろいろ思ったけれど。
でも、単純に考えて、借主は家賃をタンス預金してるみたいなものか。可処分所得多いのかな。オーナーは仮に家賃月10万で3年だった場合、5%で運用しても利益50~60万円なんだが。不思議だ。あと、初めて賃貸借りるとき、まとまったお金ない人もいるだろうから、それ専用のローンとかありそう。
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