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岐路を迎える地方自治体のスタートアップ支援Vol.08

随想

今週、大阪でスタートアップエコシステムビルダーや支援者の交流会があった。鹿児島、福岡、広島、香川、名古屋、東京など関西圏以外も人たちもわざわざ泊りで来るようなものだった。

コワーキング施設のような、「なにか新しいことが生まれそうな場所」をぼくらのように自治体と組んで運営しいたり、自治体からの出向者が運営をしていたり、銀行が運営していたり、企業が単独で運営していたりといろんなパターンがあるものの、課題はわりと共通していたように思う。あるいは、遅かれ早かれこれから同じ道をたどるのだろうと感じた。

一般的にスタートアップ支援というものは時間がかかる。VCだって10年。大学発などのディープテック系は15年。民間でもそれくらい成果が出るまでにかかるとみている。そして基本的にうまくいかない。つぶれる会社の方が多い。

そんなものを自治体が支援する (≒税金を投入する)のだから、市民の理解を得るには苦労するし、未来志向でないといけない。だからぼくのボスなんかは3選(*)できるような強い首長じゃないとできない、と言っていた。
(*3回選挙に勝つ。つまりは12年政権担える人)

神戸市は2016年から本格的にスタートアップ支援を行っている。シリコンバレーの500というアクセラを招集して神戸でプログラムを行うことでスタートアップというキャリアがあるんだという機運醸成から始まった。

まだ10年経っていないので、実体はまだまだシーズ発掘、育成フェーズなのだけれど、今年度あたりから明確に、スタートアップを育てるではなく、スタートアップを活用するフェーズに入ったと界隈で言われていた。

実際、ぼくたちが運営している公共のインキュベーション施設の方でも、オープンイノベーションというマジックワードで地元企業との協業を促したりして、どうスタートアップが地元に貢献してもらうか、技術を社会に還元してもらうかという点が求められ始めている。調達額がいくらとか、時価総額が何十億円とかでなくて。

なにが言いたいかというと、首長は変わらなかったが10年持たなかった。

自分たちのことを棚に上げるけれど、行政職員は3年ほどでジョブローテーションで異動する。故に、立ち上げ時に尽力した熱い思いを持った職員は1~2年でいなくなる。もちろん引継ぎはされるし、ゴロっとチーム丸ごと変わるわけではないけれど、毎年度誰かは変わる。3年ほどで総入れ替えの可能性もある。

そうすると、異なる視点や狙いの施策が入る余地が生まれる。「継続的にこれをやり続ける」という当初の計画は薄まっていく。考えを異なる視点が入ることが良いのか悪いのかは議論の余地があるけれど、首長だって成果が上がってなかったら考えを変える。もちろん、フェーズによってニーズも変わってくるけれど。

わりとネガティブに書いているけれど、これは現状、これまで税金投入した分を社会に還元できるようなスタートアップがまだ育っていないから。質も数も。まだまだスモールビジネスの域を出ないものが多い。つまりはGTM(Go To Market)ストラテジーがしっかりしてないとか、PMFしてないものが多い。

それに、シリーズAくらいのスタートアップがいたとしても地元企業とマッチングできるような類のものとも限らない。地元企業に魅力がないとそもそも協業なんて起こらないし、カルチャーも異なるので不確実性が高い。

とはいえ、税金の支出を正当化するためにはある程度 ”わかりやすい” 成果を求められていることには変わりはないわけで、さてどうしたものかとカウンターパートの行政職員のみなさん含めてみんなでいろいろ考えている。



What I did in week8 (2/18-2/24.2024)

  • CPA:今年全科目合格!

    • 1月目標FAR2,3,4の単位取得(未達)

    • 2月中にFAR2,3の単位を取得する

      • FAR2:FAR3

      • 1年以上空いたから学歴評価また申請しないと思って値上がった$175のfee払ったのだけれど、FACSは5年データ保存してくれると知り、絶望。返ってくるのかな…。

これめちゃくちゃおもしろかった。ぼくはスタートアップのシードとか初期の支援だから少し遠い部分もあるのだけれど、CFOの全体像であったり、著者の思い、海外の投資家がどういうところを見ているのかという点でも興味深かった。

これもぼくには非常にタイムリーだった。というのも、これまで海外VCを神戸や関西に呼んでのイベントっていくつかあるのだけれど、それらはすべてLP探しばかりで、呼ばれるから行くけどほぼ意味ないみたいなのばかりなのだけれど、いま日本を投資対象としてる人が増えてると思っていて、ぼくたちもスタートアップに海外マーケットを攻めてもらおうとしており、日本のスタートアップを投資対象としてる海外VCに出会いに行こうとしてるし、関係を構築しようとしているから。良書。

  • 英語

    • Blog: 英文ブログ週1回は更新

      • done

    • : 月1冊は洋書ないし英論文を読む

      • Crazy is a Compliment by Linda Rottenberg

        • いま読んでる本。エンデバーという世界中でインパクトスタートアップの支援をしてるNPOの代表の本。

        • まだ30%くらい。

      • On Writing: : A Memoir of the Craf by Stephen King

        • スタートアップの本まだ読んでないのに、英語ブログの文章力がなさすぎて絶望したので、スティーブンキングのエッセイを読み始めた。ぼくの中ではこの本は村上春樹のエッセイのようなものだと思っている。500円ほどで安いのでついついポチってしまった。

      • 英文ライティングのメタモルフォーゼ

        • やっぱり英文書くにあたって最初のポイントはいかに、「I」で始めないかだと思う。このあたりの本を読まないと結局稚拙な英文しか作れない。

  • Workout : 今年中に70kg代へ!

    • 1月末までに90kgきる。92kg→89.7kg目標達成

    • 2月目標は2月末87kg代。2kg落とす。

    • 88.6kg→89.5kg→88.8kg

      • 月末87kg代は現実的に難しそうだけれど、最近食事内容を変えた。運動も通勤の行き交えりの、計約1時間ほどのウォーキングだけでなく、すき間時間でスクワットとか始めた。

余談

シーパップという睡眠時無呼吸症候群用の機械をつけて寝る生活が始まった。2日間くらいあまり効果を実感できなくてよくわからなくて、こんなものに月5,000円も払い続けるのかと気が遠くなったのだけれど、3日目の晩、熟睡できた(気がする)。

病院に行き始めてから夜中に1、2回目が覚めるようになり、ストレス感じていたのだけれど、一切目覚めることなく朝を迎えることができた。うれしかった。

かといって、4日目はマスクが外れて空気が漏れて、その音で夜中に起きたのだけれど。余談だけれど、このシーパップ、結構ハイテクで、睡眠データは自動で病院に送られる(つまりはつけてないとバレる)し、電源のオンオフもする必要がない。

なぜならマスクをつけて呼吸を検知したら、空気を気道に送りはじめるから。(それによって扁桃腺で塞がって呼吸ができなくなるを防いでいる)つまりは気道が塞がって、呼吸が止まっている状態でないと効果はなく、そもそも睡眠時に呼吸しなさいよという指令が送られていないなどのケースで呼吸が止まっている場合は別の話になる。たぶん。

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