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至急、調べて欲しい!2020年2月のホテル稼働率

 本日の日経電子版「イブニングスクープ」で、ホテルプランの値下げが相次いでいることが報じられています。3月末の宿泊プランの3割が、2月26日から3月2日にかけて下がっていること、平均で2割も価格が下がっていることなどが書かれています。確かに衝撃ですが、ホテル価格の下落は春節観光客の当てが外れた1月下旬から2月頭にかけても起きていました(私もそれを利用して旅行しました!)ので、目新しさはない気もいたします。

 むしろ、私はこの記事の中でさらりと書かれている以下の記述に注目しました。

帝国ホテル(東京・千代田)は、2月の稼働率が51%まで落ち込み、前年同月から30ポイント低下した。「イベントの自粛などもあり、足元では改善は見られない。3月の稼働率も2月と同水準になるか、それを下回る可能性がある」と身構える。

 これは大変な事態です。というのも、ホテル稼働率は、例年、2月から春先にかけて上昇していく傾向があるためです。「宿泊旅行統計調査」(観光庁)によれば、2020年1月の客室稼働率は全国平均で55%。帝国ホテルが含まれると思われる「シティホテル」に限定した平均値で69.7%でした。そして、2019年までは2月に入ると全国平均でも60%超え、「シティホテル」平均では80%前後になっていたのです。帝国ホテルで51%ということは、全国平均でどこまで落ち込むのか、考えるだけでも恐ろしいです。

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 ホームページを見ると、「宿泊旅行統計調査」(観光庁)の2月分は、回答締切が3月11日になっているようで、速報値の公表は3月31日になるようです。

 ここは取材力を発揮して、例えば大都市圏のホテル稼働率を調査して、至急、日経集計ベースの平均稼働率を出して欲しいものです。2月の経済活動の落ち込みを示す、有力な指標になるのではないでしょうか?

 なお、「宿泊旅行統計調査」のシティホテルの客室稼働率の推移を見ると、昨年(2019年)9月ごろから過去に比べて低下していることが確認できます。韓国からの外国人観光客の減少の影響もあるでしょうが、景気後退の影響がじわじわと表れていたのではないでしょうか?

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