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アイスランド旅行やってみた(旅行編 DAY 3 前編)

未知の国アイスランド。下調べはしていたものの、やはり日本語での情報が乏しく、特にこの3日目のハイランドエリアは自分にとっての冒険でもあった。

何もない>大自然しかない>地球しかない

「孤独感を味わえる」くらいの地球と自分だけを感じる事ができた日だった。

今回はその前編。ハイランドエリアの冒険。

※アイスランドに行くまでのあれこれは準備編でどうぞ。
アイスランド旅行やってみた(準備編)|Toddyk1 (note.com)

☆アイスランド一周の旅程☆
DAY 1 アイスランド到着 南部 ブルーラグーン レイキャビク
DAY 2 南西部 ゴールデンサークル セルフォス
DAY 3 ハイランドエリア 南海岸 ヴィーク
DAY 4 南東部 ヴァトナヨークトル国立公園
DAY 5 東部 イーストフィヨルド エイイルススタジル
DAY 6 北部 アークレイリ
DAY 7 南部 クヴィートセルクル レイキャビク
DAY 8 西部 スナイフェルスネス半島 レイキャビク ケプラヴィーク国際空港
DAY 9 アイスランド出発


3日目となるこの日はハイランドエリアへのロングドライブ、アイスランド南部の観光とヴィークでの宿泊となっています。長くなってしまったので、前編としてハイランドエリアのお話だけになります。

ハイランドへ

朝早くでもなく、Hotel Skalholtを出発した。
あまりにも天気が良いため、今回のアイスランド旅行での一番の冒険と考えていた「ハイランドエリア」へと向かった。
このハイランドエリアは9月下旬から6月上旬くらいまで封鎖されるアイスランドの内陸、真ん中のエリアだ。今回訪問した日程でも閉鎖されているのかどうかわからない状況だったが、ネットでの情報によると一部開通しているようで、恐る恐る向かい、危険があればすぐに引き返すくらいの気持ちで臨んだ。

Fロードと呼ばれる道は未舗装。4WDの車以外は通行禁止(違反になるらしい)。冬の雪の量などによって川の流れる場所が変わり、もしかしたら車で川を渡る必要があるかもしれない場所だ。
Youtubeでも4WDの車が川の真ん中で立ち往生しているシーンも良く見ていた。

ただ、その先にはランドマンナロイガルと呼ばれる火山の成分で色とりどりの雄大な山がある場所がある。オフロード(正確にはオフロードは道なき道だが、ここでは未舗装の道と定義)で4時間以上の場所にあり、もしかしたら川が道を遮るかもしれないが、内陸部へと進んでいった。

そして未舗装のオフロード地帯に入った。

前後に車は無い。
たまに追い越されていく程度。
見渡す限りの荒野。
荒野と言っても岩と砂利の荒地。あって苔が生えている程度。

初めてのオフロード
風が強く砂が巻き上がっている

地球の果て、というより火星とか他の惑星にきているような光景だ。
車の轍のみが道標となっている。(一応カーナビも機能している。)

Valley of tears

そして一つの分岐点に差し掛かり、Google Mapでは何かのポイントの近くがあったので、休憩がてらにそこへ行ってみる事にした。
それがValley of tearsだった。

涙の谷 Valley of tears

無数の滝が流れ落ちる谷だ。
車を停めてからこの谷の淵に来るまでこの光景が見えず、ここに立って初めて見える景色。崖の高さにもビビるが、崖下の川の美しさも見惚れてしまう。

セルフィー棒を伸ばして撮影

そして、この光景を見ているのは我々2人のみ。
なんて贅沢なのだろうか。

超広角 地球感がすごい

たまたま立ち寄ったポイントだったが、Google Mapのクチコミも多く、人気のスポットだったようだ。柵など人の手が入っておらず、むき出しの大自然を感じる事ができた。ここはお薦めできるポイントだ。

Hnausapollur (Bláhylur) View Point

更に奥に進むと、Valley of tearsと同様に何やらスポットらしいところが出てきた。名もなき火口湖だった。

蒼い湖面がとても美しい火口湖

1台車が停まっていて、子供がいた。
自分らもここで湖を見ながら少し休憩をし、この先をどうするかを考えていた。時間的に、また距離的にもガソリンがもつかどうかの判断が必要なポイントだった。

そんな矢先、この火口湖の淵の山から人が下りて来た。
?????
自分「え?あそこから来たの?」
男性「そうだ」「ちょっと登ってきたんだ」
自分「えー?まじか?登れるのか?」
男性「素晴らしい景色が見れるぞ、行くべきだ。」
自分「無理無理!」
男性「ベリーイージーだ。行くべきだ。」
男性はもう一台の車のお父さんだったようだ。
およそ300m以上はある砂利の山へ一人で登りに行ったらしい。
ここもそれなりに高台にあるのだが、ちょっと気になってきた。

ここからどれだけの距離があるかわからないが、ランドマンナロイガルに行けても、その先の道が渡渉もなく、またリングロードまでガソリンが切れずに戻れる保証もない。

それだったら目の前のアドベンチャーに賭けるのもありかもしれない。

即座にトレッキングシューズに履き替え、水ボトルを準備し、この山を登ることにした。

急峻な道のり

トレッキングポールを持ってこなかったのを後悔するほど急峻な道を登り続けること30分程度。頂上に辿り着いた。

尖った山頂ではなく、火口湖の淵の一番高いところ。

そして、そこから見える景色は大自然というより、地球、もしくは他の惑星のような景色だった。

見渡す限りの荒野 火星っぽい(行ったことは無いけど)
手前のくぼみのある山は肉眼では淵がもっと赤く見えた
隣に大きな火口湖があった 奥の山には雪が残っている
自分らが登ってきた火口湖 右の淵に車が小さく見える
地球が創りだす地形が大パノラマで見える

風が強く、たまに煽られて落ちたらどうしようというような恐怖感も感じつつ、ここでも自然への畏怖の念を隠し切れなかった。
この景色を嫁さんと2人きりで見ていたが、都会で住んでいる自分らにとっては圧倒的な孤独感も味わっていた。
この世の終わりではないが、誰もいない最果ての地まで来たような感覚だ。
何もない景色だが、地球が創り出した自然の造形を何度も見渡し、写真と動画を撮り、目に焼き付けていた。

本当に思い切って登ってよかった。
外人のお父さん、アドバイスありがとう。感謝します。

水を飲んで一息つき、15分程度で下山、車に戻った。
少し興奮状態もあり、時間的なこともあってランドマンナロイガルは諦め、リングロードに戻る事とした。
一番はガソリンが足りなくなるリスクがあるため、賭けには出ず、来た道を戻ってリングロードに出る事とした。

Fロードの運転もだいぶ慣れてきて、人生初のオフロードドライブは、この先何年も自分の心に残るものになるだろう。

後編へ続く。


追記 トイレの話

汚い話だが、敢えて記録しよう。
ホテルから出てFロードに入るとトイレが全くない。
正直、この火口湖のところまではテンションも高く、さほど気になっていなかったが、山に登った時に水を結構飲んだのだ。
そのため車で出発する前に尿意がいきなり発生。
念のために持ってきた簡易トイレの出番となった。
(※もちろん自然への放〇は違法。ご注意を。)
皆さんも行く時はご注意ください。


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