第16回TOHOシネマズ学生映画祭受賞者インタビュー【U-18期待枠「STRAYDOGS」】

こんばんは!TOHOシネマズ学生祭実行委員です。
「第16回TOHOシネマズ学生映画祭U-18期待枠 ROBOT賞」を受賞された斎藤兆さんへインタビューしてきました!


U-18期待枠 ROBOT賞を受賞した斎藤さん

__自己紹介をお願いします!
斎藤「U-18枠より、STRAYDOGSという作品でROBOT賞を受賞した齋藤兆です。」

__受賞の感想をお願いします!
斎藤「審査員から自分の作品のタイトルが言われた瞬間はびっくりしました。 周りもみんな驚いていました。正直、自分の作品の受賞はないと思っていたから、なによりも驚きが一番大きかったです。」

__受賞の際のパフォーマンスについて教えてください。
斎藤「ステージ上がったら気分が上がっちゃって。 賞を取ったらこう(フリースタイルの披露を)しようとは思っていたが、本当に受賞できるとは思わな かった。やはり、人と違う事をしたいと思って。 一言コメントを言って、みんな予定通りには行きたくなくて。作品も人とは違うと考えていたので、 人とは違ったことをやってみたい。アドリブ性?があり、やってみたい気持ちが出ちゃいました。」

__「人とは違う」というアイデアを大切にされているんですね。
斎藤「現在通っている専門学校でも、みんな凝り固まったアイデアや、自分には 高校では粗削りでもやってみようという努力で。好奇心がすごくあふれていて。 自分の「やってみたい」が一歩前に出ていたからそれが受賞という形になったかと思います。」

__今回の応募のきっかけは何ですか?
斎藤「イオンに応募を呼びかけるポスターがあり、応募してみました。 卒業制作で作った作品を、みんなそれぞれ公募に応募していたので、自分も応募してみました。正直、審査は途中で落ちるんじゃないかと思っていましたが、母に「アナタの作品はすごいんだから」と背中 を押され、応募しました。本当ははじめこの企画は通らなくて。締め切りぎりぎりで制作していて。日付やキャストを決めるのも、場所や撮影日程を決めるのも大変で。いろいろな事を考えないといけなかったのですごく 頭がパンパンでした。」

__制作において工夫したところはありますか?
斎藤「ラストのラップで表現するシーンはこだわりました。 高校の頃、興味のあるヒップホップなどのミュージカル映画をたくさん見て、これを学生の話にし たらどうなるんだろう?という思いがあり、作ってみました。」

__今回参加してよかったことを教えてください。
斎藤「今振り返ってみれば、審査員に頂いた言葉は良い言葉だったな、と思います。今では少しブランク気 味だが、また受賞を振り返って、インタビューという機会を頂いたりすることで、また気持ちをリ セットして制作に挑める気がします。 高校の頃に合った「作りたい」っていう熱量を取り戻したいです。」

__制作において大変だったことはありますか?
斎藤「エキストラさんをスタジオに30人呼んで。一日目が上手くいかなくて、みんなに土下座してもう一 日30人全員に集まってもらいました。学校の時間制限もあり、授業終わってから勝負出来る2時 間のうちに、エキストラの人をあつめて。本当に大変でした。 写真部の人たちや周りの人にいろいろなアイデアをもらって。制限がある中での撮影は本当に大 変でしたが、とりあえずとっちゃえ!というか。最後まで終わらせるぞっていう勢いでなんとか制作 しました。 ずっと貧乏撮影でした。いつも予算内中で撮影して。すごい大変でしたが、今まで自主制作をす るなかで一緒に携わってくれた仲間が、やろう、作ろうの一言で撮影できる環境が良かったです。
高校生の頃にあった熱量って、受賞を目指していたものでは無かったんです。 「作りたい」と「作るしかない」という思いがあって。賞とかというよりも、「いろんな人に見てもらい たい」っていう強い思いがありました。 沢山作って、とりあえず自分の作品を、いろんな人にとにかく宣伝していこうって思って制作して いたら、山あり谷ありで。高校三年の時の制作につながりました。」

__困難なことも乗り越えられたのはどうしてですか?
斎藤「締め切りに追われていたことも大きかったが、今回かなり難しいことに挑戦したと感じていて、こ の撮影を通してかなり映像の事を学べたと感じています。これから将来、もっと難しいことはいっぱ いあるとは思うが、あのころは「やろう!」という思い一筋に取り組んでいて、正直最後の挑戦で あることと、コロナ禍明けでなかなかイベントも出来ない中、自分で何かを作りたいという思いが強かったからだと思います。」

__今回の制作の中で楽しかったことや印象に残っていることはありますか?
斎藤「制作ってやっぱり厳しい。作るって厳しいことだけど、終わってみれば全体を通して楽しかったな と思える。振り返ること自体がやっぱり楽しいなと思うと同時に、やっぱり授賞式は楽しかったで す(笑) 映画館の中でいろいろな作品があって。全部見て、すごい緊張しながら。面白い作品も沢山あっ て、すごく楽しいイベントでした。」

__審査員の方とは何かお話をされましたか?
斎藤「津田健次郎さんが、犯罪レベルまで行かなければ他人に迷惑をかけていいって言ってくれまし た。 制作って、結局はいろんな人に足突っ込んでいって、周りの人に迷惑をかける作業だと思うんで す。で、いつもいろんな人に謝っているんです。 でもそこで津田さんが、もっと頑張りなって。ほめてくれたり、どんどん自分が好きなことをやって 行けって、やり通せって言われたんです。やっぱりその言葉は今でも心に残っています。写真とサインももらいました(笑) 審査員の方々とはかなりラフに会話ができて、斎藤君の作品は100回見たいと言ってくれた方も いたので、じゃあ映画祭で一回見たのであと99回ですね、なんていう冗談も交えながら会話しました。」

__今後の展望をお願いします!
斎藤「今回の作品を作るにあたって、高校の先生や親、周りの人に沢山助けてもらいました。今年、ひ とりで東京に出てきて、もう周りには高校の頃にいた人たちがいない環境になりました。制作の課題を沢山こなしていくうちにすこし映画が嫌になりかけていて。 高校の頃は毎年自主制作で作っていて、三年間ずっと同じ人が携わってくれて、一緒に作ってく れた。今では「やろう!」の一言では動けない事がもどかしいが、自分のやりたいこと、もっと探していって、作りたいと思います。」

__今回の受賞によって変化したことはありますか?
斎藤「いろんな学生に見てもらって、いろんなコネクションやコミュニティが広がったと感じています。あと は、受賞はこれまでで初めての経験で。一番大きな賞だったので、すこしプレッシャーではあったのですが、やるしかないなという思いでやりました。」

__高校生以下の監督へメッセージをお願いします!
斎藤「よう、U-18、TOHOシネマズ。次のチャンス、必ずある!学生たち、高校生。みんないろんな作品見てきたらやるしかないな。 それを投稿するしかないな。 よう、コンテスト、みんな諦めずに出してくれ! そしたらいずれ、ドリーム絶対かなう。
今回、U-18でROBOT賞を受賞した齋藤兆です。 今回、U-18作品としては第一号として受賞させていただきました。 これから出す人も、出そうかなーと思っている人もぜひぜひチャレンジして、 作品を出してみてください!」

__応募を迷っている人に向けてのメッセージもお願いします!
斎藤「18歳、高校生って、粗削りな部分や、人に見せたくなかったり、自信がなかったりする人って結構 いると思うんです。だけど、「いろんな人に見てもらいたい」っていう強い意志さえあれば、コンテ ストに出したとき、その強い意思が伝わるんじゃないかなって思います。強い意志と、勇気をもっ て出してみるっていうのが良いと思います。
ドラマに縛られず、ミュージカルでも、アクションでも、ホラーでもサスペンスでも、なんでも「映画」 じゃないですか。俺はもっと振り切った作品が増えると良いなと思います。粗削りであっても、強 い熱量がある作品は、それこそ「エンターテインメント」じゃないかなって思います。作品を見ただ けで作った人がわかるような、オリジナリティにあふれる作品があると良いなと思います。」

__インタビューをおこなった実行委員のコメント

・田島
型にはまることを徹底的に拒否し、自分のオリジナリティを追求する斎藤監督の強い意志が、言葉の端々 から感じ取れました。応援メッセージを『STRAYDOGS』のテイストそのままに、フリースタイルで表現して いただき、とてもエンタテイメント性に優れた方だなと感じました。インタビューにご協力頂き、本当にあり がとうございました。
・尾竹
作品『STRAYDOGS』にいた齋藤さんの自由な姿とは裏腹に、撮影の大変さや制作の大変さに悩む姿か らは、まさに学生が作品をつくる事の大変さを感じました。そんな中でも、「多くの人に見てもらいたい」と いう一心で作品制作に携わる齋藤さんとのお話は、まさに「作る」事への熱意を感じられるインタビューで した。 これからも映画祭に熱意にあふれる作品が増やせるよう、実行委員としても頑張らないといけないなと感じました。

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<第17回TOHOシネマズ学生祭の開催について>
 開催日:2024年3月28日(木) 
                  14:00開始 20:00頃 終了予定
 開催場所:TOHOシネマズ日比谷 スクリーン12(東京宝塚ビル地下)
 皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

<コンペティションへの応募について>
 応募締切:2024年2月5日(月)23:59
 詳細は、以下リンクよりご確認ください。
 TOHOシネマズ学生映画祭|tcsff (tohotheater.jp)
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