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1億人が捨てたくない理由

#資材にやさしい資材のお話


とある企画で
メンズの靴下を考えていました

今、タビオのメンズ靴下には
「ちょうどいい」が足りていない

それを拡充すべく
今回はキレイめカジュアルを提案
その名も「TABIO chic」

ここはサラッとだけ触れます
『chic 』は上品であか抜けした
という意味を込めました




さて本題です
たくさんのこだわりが詰まった
企画ではありますが
特に・・をご紹介させてください!


タグデザイン

そう。靴下以外です。背景にあるのは捨てらる運命の資材たちをなんとかしたい。それは以前からずっと思っていました。小さな靴下ですが、購入いただいてから着用するまでにいくつかの資材が捨てられてていきます。

一、金属製の止め具(ソッパス)二つ
一、値札(タグ)
一、プラフック(お店で吊す用)

これをゼロにしたいと思っていました。企画メンバーとアイデアを出し合いました。二次利用していただけるものをいろいろと探しました。まず決まったのは

フック機能

お店では棚やテーブルに置く展示と壁に吊すフック掛けが主流です。フックの場合は、靴下をハンガーに通すか、プラスチック製のフックを靴下のタグに装着して商品陳列します。お買い上げ時にそのフックを外さなければなりません。これがなかなか面倒なのです。しかも使いまわした後、破損するとゴミとなります。これをまずは解消。フック機能を兼ね備えた厚地で強度の高い紙にしました。お店に納品されてからすぐにフック掛けできてお客様にもそのままお渡しいただけます。

タグを付ける位置もかなり議論しました。タビオ内の商品でもバラバラ。履き口に付いていたり、つま先に付いていたりと…。

私たちの靴下は何を大事にしているのか?

という原点に立ち返ります。


履き心地・・・・を疑似体感

付ける位置はつま先側でも、履き口側でもなく、かかとの靴下を折り畳む位置に決まりました。ここにすることで、手を入れて履き口のゴム部のやさしさやボディのフィット感と素材の風合いを体感できます。そこでもう一つ解消できるのが、止め具(ソッパス)の廃止です。金属なので踏むと痛いですし誤飲の元になります。それを無くせることはゴミを減らすだけではなく、ユーザーの安全にも繋がります。タグの役割と付ける位置は定まりました。さて、本題の「捨てられない」ため、情報ツールでしかない商品タグにどんな価値を与えられるのか?ここです

1億人が必要とするもの

という発想。二次利用したくなるもの。タグという小さな場面では捨てられない機能を与えるのが難しく、アイデアが煮詰まってしまいました。過去では靴ベラとして形状を工夫したりしましたが、1億人には必要ない。なので新しい価値を創造する必要があります。何日か経ちブレスト気味の雑談でふと思い浮かんだのが














これだ!となり企画メンバーも全員一致で納得。ワクワクが加速し、アートディレクターさんもノリノリで一気に仕上がります。そうやってできたのが

プロトタイプは無機質なモルタルをイメージ
折り曲げて靴下にミシン止めします
靴下から外した状態
スマホを差し込みます
急なリモートワークや小さなシアターとしても活躍!




そして、なんと意匠と実用新案を申請して7/1に特許庁に受理されました!!


タグとフック機能とスマホスタンド

三つの機能を兼ね備えたタグの完成です。紙なのでいずれは破損し捨てられます。お店では精一杯に美しく靴下を魅力的に演出してくれるのが資材です。ご購入後も短い時間ではありますがお客様のお役に立てることを心より願っております。





【補足】なぜ1億人か







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