マガジンのカバー画像

乳がんと妖怪たちと、のりりんと

19
興味を持ってくださってありがとうございます。うにさんです。 2021年、乳がんステージ2b、ルミナルBと診断されてから、抗がん剤、温存手術、リンパ節郭清、放射線、分子標的薬、ホル…
運営しているクリエイター

2023年6月の記事一覧

「告知」で失敗しないための心構え

「告知」で失敗しないための心構え

告知は、テレビや映画ではドラマチックな盛り上がりの一場面となる。実際、私の人生においても転機となったし、それは全ての人にとっても人生の一大イベントと言えるだろう。その後の人生が大きく変わる分岐点という点では、進学や就職の結果発表に似ていなくもない。だが、がんという病名が告知を特殊なものにしている。不治の病。死の匂い。がんで亡くなった友人、親戚、そして著名人。私たちの脳裏に彼らの横顔が過ぎる。

もっとみる
針生検、結果待ちの時間を無駄にしないで!

針生検、結果待ちの時間を無駄にしないで!

がんと疑われてから結果待ちの時間はどう過ごす?
誰もが、パニックになって頭の中が結果のことでいっぱいになっている時期かもしれない。
実際、SNSでは「ドキドキした」「正気ではいられなかった」などの記載が目立つ。
だが、私は少し違った。

結果待ち。私の場合

針生検の結果が出るまで10日間。私の中ではもう確定診断されたも同然の心持ちになっていたからだ。もちろん、心の奥の奥〜の方では良性だったらいい

もっとみる
緊張! 家族にがんと告げる

緊張! 家族にがんと告げる

乳腺外科の先生からの宿題は、次回の診察の時に家族を連れてくることだった。家族に支えられっぱなしの今にして思えば当たり前だが、その時は家族を巻き込むことに違和感しかなかった。

なんだかオオゴトになってしまった。

肋骨のある部分全てをまったく動かせない状態で帰ったから、ウエストから上、背中も肩も首も、凝りに凝っていた。
家に着いて最初にしたのは、バストバンドを緩めることだった。立ったまま緩めると、

もっとみる
「次回の診察はご家族も一緒に」って、まるでドラマ!

「次回の診察はご家族も一緒に」って、まるでドラマ!

針生検が終わると、話題は私のプライベートな話に移っていった。
「ご家族は? 結婚してらっしゃる?」
「いえ、父と一緒に住んでいます」
「お子さんは?」
「いません」
「次回、お父様と一緒にきてもらえますか?」
「あ、父は要介護状態なので、、」
「他にご家族は?」
「はい、姉が」
「お近くですか?」
「うちまで自転車で30分くらいです」
「そうしたら、次回、お姉さんも一緒にきてください。他にも一緒に

もっとみる