船橋さん

全国の中高生が世界に飛び出すきっかけをつくりたい!全国約15,000校の全ての中学と高校に『トビタテ!世界へ』を届けるプロジェクトを始めます

地方の中高生にこそ、海外に触れるチャンスを掴んで欲しいーー。

「中学や高校の時にこの本を読んでいたら、自分の人生はもっと変わっていたと思います」

1人のトビタテ奨学生の社会人から言われたこの一言が、今回のプロジェクトを始めるきっかけでした。

「自分は地方の田舎町出身ですが、周囲に大学生もいなければ、留学経験のある人と接することなんてありませんでした。先輩と言えば部活の先輩くらい。だから『高校留学』なんて選択肢は考えたこともありませんでした。でももし少し年上の大学生くらい先輩で、海外に出たり、多様な進学やキャリアの選択肢、そして何よりも日々の生活を思いっきり、挑戦し楽しんでる人のことを知って、”こんな生き方もあるんだ!”と中高生の頃に気付けたら、その後の人生は全く違うものになったと思うんです。」

彼の言葉はまさに多くの地方の中高生の現状を表していると思いました。身近に海外経験のある大学生や大人と触れ合う機会がなければ、そういった体験に興味を持つきっかけも少ないし、せっかくチャンスが目の前にあったとしても自ら掴み取ろうとはしないのではないか。

これまで何千人もの日本人留学生と触れ海外に留学する学生の多くが首都圏在住という実感値があります。しかし地方にもきっかけさえあれば、留学に興味を持ち、挑戦したいと思う若者は必ずもっといるはずですし、その機会も与えられています。

そのためにも「地域問わず中高生の時期から海外体験の価値に触れたり、自分たちに与えられているチャンスに気づいて欲しい」、そんな想いが湧き上がりこの度全国約15,000校全ての中学校と高校に『トビタテ!世界へ』という本を届けるプロジェクトを私船橋力個人とトビタテ生中心の有志でクラウドファンディングで挑戦することにしました。

今回はその一見無謀とも言えるプロジェクトに至る背景や私の想いをnoteを通じて皆様にお伝えしたいと思います。

ごあいさつ

はじめまして、私は今回のプロジェクト起案者の船橋力と申します。「トビタテ!留学JAPAN」という文科省が実施している官民協働の留学支援プロジェクトに、2013年の立ち上げから携わってきました。

私も幼少の頃からアルゼンチンなど海外で育った経験もありましたが、大きなきっかけとなったのは2009年にヤング・グローバル・リーダーズに選出され、世界経済フォーラムが主催する国際会議に参加するようになったことです。その場で日本のグローバル化の遅れを痛感し「もっと早く日本の若者を海外に出さなければダメだ」という危機感が、トビタテの活動に携わる上での大きな動機でした。

「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」では、企業から寄附金を集め、それを返済不要の奨学金として支給することで、経済的に留学が困難な若者にも海外体験を積んでもらう機会を提供しています。行き先の国や留学プランも自ら決められるのも大きな特徴の1つです。トビタテに応募してくる学生(=トビタテ生)は本当に1人1人が個性的で、夢と希望に溢れている若者たちです。しかし当然海外に行けば痛烈なアウェイ体験をするので、苦しい経験をして帰ってくる学生もいますが、留学後に会った時には何倍も成長した姿を見せてくれます。本当にトビタテ生たちと関わることは楽しく、私にとってもとても刺激的でした。

2019年7月時点で大学生5,116名、高校生2,685名、合計すると7,801名の若者を海外に送り出してきました。目標だった1万人という数字も見えてきたことと、今後の更なる進化を期待して私は現場から一歩退いて、私がずっとやらなければいけないがなかなか手をつけられなかった仕事に取り掛かりました。それが「トビタテ!留学JAPANの書籍化」です。

2019年10月、『トビタテ!世界へ』という1冊の本を出版しました。「官民協働の留学支援プロジェクトの軌跡を記録に残す」という目的で書き始めましたが、結果的にはトビタテを通じて世界に飛び出していった学生たちの留学エピソードや、これから正解のない時代を生き抜くためのメッセージなど、若者たちにとっては今後の生き方を考える上でのヒントになるような本になりました。完成当初は「読みたい人が手にとって読んでくれれば……」程度に思っていましたが、多くの方から「全国の中高生に読んでほしい」「教育に関わる教職員や親がまず読むべき」という声を数多く頂く中で、全国の中高生の手元に届けるところまでが私の仕事だと思い、今回のプロジェクトに挑戦することになりました。

今回のプロジェクトの背景

6年に渡って日本全国に海外経験のある若者を増やすことに取り組んできましたが、下記のような課題感を常に抱えていました。

①高校生の留学希望者がまだまだ少ない

今、日本の高校生の留学率はたった1.4%。そのうち90%以上が3ヶ月未満の短期留学。勉強や部活で忙しい高校生にとっては、一定期間海外に行くということはまだまだハードルの高いものとなっています。

②地方の若者に留学の価値を伝えきれていない

留学機会には未だに地域格差も大きいのが現状。特に地方の中高生には身近に海外経験者がいないなど留学の価値を体感する機会が少ないことが大きな課題となっています。また、高校1,2年生で留学するためには、中学生の時からの情報提供が重要となります。

③大人たちが子供の挑戦をストップする

実際に海外に興味を持ち留学してみたいと思ったとしても、親や先生など周囲から反対されて諦めてしまう中高生が多くいます。本人だけではなく、その周囲にいる大人自身も海外に飛び込む価値に気づく必要があります。

今回のプロジェクトでは全国約15,000校の全ての中学と高校に『トビタテ!世界へ』を届けて読んでもらうことで、中高生だけでなく、その周囲にいる人たちにも海外に出て様々な経験を積むことの価値に気付いてもらうことを目指します。

今回のプロジェクトの特徴

今回のプロジェクトの特徴と大切にしたいことは下記の通りです。

①地域問わず留学の価値に気づける機会を提供する

書店やネットだけではなく全国全ての中学と高校に直接届けて学校の中に置いてもらうことで、今まで留学に全く興味のなかった中高生が日々の学校生活の中で留学のチャンスに気づける環境作りを目指します。

②留学に向けて背中を押してくれる大人を増やす

中高生の留学の実現には周囲の大人の応援が不可欠です。今回のプロジェクトでは学校とは別に、全国1,000名の熱い教員にも個別に本を配布し、留学に対して背中を押してくれる大人を増やしていきます。

③トビタテ!留学JAPANへの寄附につながる

本の収益の中で私に入る印税は全額「トビタテ!留学JAPAN」に寄附し、未来のトビタテ生の留学を応援することにもつながります。

書籍『トビタテ!世界へ』のご紹介

今回全国の中高生に届ける書籍『トビタテ!世界へ』には「トビタテ!留学JAPAN」が生まれた背景やプロジェクトの概要だけではなく、実際にトビタテを通じて留学を実現した先輩たちの成長エピソードが多数掲載されており、中高生が将来やりたいことや大学で学びたいことなどを考えるヒントが詰まっています。また世界で起こっている変化や正解のない時代を生きるために必要な心構えなど、教育や人材育成に携わる人にとっても価値ある内容となっています。

●『トビタテ!世界へ』目次
第1章 世界に飛び立ったトビタテ留学生たち
第2章 衝撃的だった世界のリーダーたちの実力
第3章 「トビタテ!留学プロジェクト」の始動
第4章 トビタテ流人材育成の仕組み
第5章 これから海外へ飛び立つ君たちへ
第6章 私の「越境体験」とトビタテに込めた思い

プロジェクトへの協力のお願い

上記のような背景で、クラウドファンディングサイトのA-portを通じて、1月22日(水)よりプロジェクトの支援を呼びかけることになりました

※2020/01/22 追記※
ついにクラウドファンディングがスタートしました!
以下のページより、ぜひご支援のほどよろしくお願いいたします。

A-portを選択した理由は、朝日新聞系列のクラウドファンディングサイトであるため全国紙との連動の可能性があり「地方」の方々にも情報と願いを届けられるということです。また「電話での寄附等の参加」も可能だということです。インターネット決済を億劫と感じる方も多いと考え、より広い層の方にも参加頂けると考えました。 

全国約15,000校に本を届けること、1,000名の熱い教員と共に動ける下地をつくること、そして届いた本をより多くの中高生が目にする仕掛けをつくること。この3点を達成するためにかなり難易度の高い2,000万円規模を目標金額として掲げました。学校現場に対してのこのような規模と仕掛けでのプロジェクトは日本初なはずです。

もちろん「全国すべての中学と高校」にこだわらなければ、目標金額を下げて達成可能性を上げることもできます。しかし、書籍にも詳しく触れていますが、私が多くの先輩に引き込まれ“ちょっとした無茶”を体験してきました。「トビタテ!留学JAPAN」もそのひとつです。私はこのような“ちょっとした無茶”の連続が世界を変えていくと強く信じています。また、理想をカタチにすることが私の大きな信条です。とにかく広くあまねくすべての中高生に書籍を手に取る機会、仕組みを構築したい。それが今できる私の最大の貢献ではないか。世界中でトビタテ生が日々挑戦している中、私自身も挑戦しなければいけないと思い大きな目標を設定しました。

もしこのアクションに賛同、共感して頂けるならば、皆さんにお願いしたいことがあります。

それは、ぜひご自身にできることで、プロジェクトに協力して頂くかたちで、一緒に一歩を踏み出せたらということです。

具体的には、

・クラウドファンディングの支援者となる

・プロジェクトの存在をSNSなどで周囲に拡散する

・共感してくださりそうな方にプロジェクトを紹介する

・『トビタテ!世界へ』を購入し読んでみる(→購入はこちら

など、ご自身にできることでぜひプロジェクト成功の力になって頂きたいです。

“ちょっとした無茶”を一緒に体験し、歴史をつくることが出来たらとても嬉しいです。

以下のFacebookグループにて、プロジェクトの最新情報を確認いただけます。ぜひご参加いただけると嬉しいです。

『トビタテ!世界へ』応援コミュニティ
https://www.facebook.com/groups/822562108141997

最後に

今回は私、船橋力個人にとって初めてのクラウドファンディングの挑戦となりました。正直、自分が初めて書いた本を全国すべての中学と高校に届けようとすることは、どこか恥ずかしさや畏れ多い気持ちもありましたが、本当に多くの方から

「全国の中高生に読ませてあげてほしい」

という声に背中を押され、今回初めての挑戦をすることになりました。

プロジェクトを始めてから常々感じるのは

「1人の力って、小さいんだなぁー」

ということです。というのも私自身は社会人になってから常に優秀な仲間に囲まれてきたということを改めて実感しました。新卒で入社した伊藤忠商事、29歳で起業したウィルシード、そして「トビタテ!留学JAPAN」。いつも周囲の人たちに助けられてきました。

しかし今回本の出版やプロジェクトの立ち上げに関しては私個人としての活動になるので、原稿のチェックから周囲への呼びかけなど自分1人で何でもやらなければいけません。今までは周囲の誰かに指示をして仕事をやってもらうことが多かった分、そんな状況に少々孤独感を感じていたのも事実です。

そんな時に助けてくれたのがトビタテ生の皆さんでした。

「船橋さん、それ私やりますよ」

そう言ってこのプロジェクトや本のプロモーションを多くのトビタテ生たちが手伝ってくれています。「クラウドファンディング」は1人では実現できないことを多くの人からの支援を得ることで実現するという素晴らしい仕組みです。もし何か実現したい目標(留学含めて)があって、1人で悩んでいる若者がいれば、周囲の人たちの力を借りて実現していくことができるということを、今回は私が自ら証明したいと思っています。

中学、高校時代の留学体験は人生を大きく変える可能性があるほど意義のあることです。語学力の向上だけではなく、海外で起きていることに問題意識を持ったり、将来の目標が見つけるなど、その後の学校生活の質を高める効果もあります。ぜひその価値を全国の中高生に伝えたいと思っています。

それでは1月22日(水)からのプロジェクト開始まで、これからまたnoteでも引き続き『トビタテ!世界へ』の本の一部の内容や、個性豊かなトビタテ生たちを紹介していきますので楽しみにしていてください。 

船橋力

※2020/03/29 追記※
2020年3月27日(金)を以て、クラウドファンディングの募集期間を終了いたしました。1,491名・25,077,376円のご支援をいただき、目標金額を達成いたしました。

※2020/01/22 追記※
ついにクラウドファンディングがスタートしました!
以下のページより、ぜひご支援のほどよろしくお願いいたします。

※2020/01/18 追記※
『トビタテ!世界へ』を一部無料公開しました。以下のマガジンからご覧いただけます。


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