見出し画像

「当選」は危険なキーワード!?甘い言葉の裏に詐欺

もしもあなたが、宝くじやキャンペーンに当選したらどう感じますか?
きっと「うれしい!」「ラッキー!」と感じるのではないでしょうか。
 
ところが、「当選」というキーワードを悪用し、巧妙な詐欺が横行しています!電話やメール・SMSを使い、様々な詐欺手口が広がる昨今。今回は、「当選」というキーワードを使って被害者の心の隙を狙う手口について、実際の被害事例を交えながら見ていきましょう。

【ケース1】「高額当選の手数料」うその電話

2022年12月、埼玉県の80代男性宅に、長男を装い「決済サービス会社のキャンペーンで3,000万円が当たった。手数料を300万円支払うことになったが、そのためにキャッシュカードを証券会社に渡す必要がある」と不審電話がありました。男性は話を信じてしまい、その後自宅を訪れた人物にキャッシュカード3枚を渡してしまいました。
 
しかし事件直後に、本物の長男が帰宅。すぐに事件に気づき、その後自宅周辺を探したところ、キャッシュカードを持った犯人を発見しました。すぐに通報し犯人は逮捕されたので、男性は間一髪で金銭の被害を免れました。しかし、犯人にキャッシュカードを悪用されていたら…大変なことになっていたでしょう。 

(参考文献)
埼玉新聞| 2022年12月17日

【ケース2】50億円当選!?ウソのメールやSMS

携帯電話に高額当選のメッセージが届き、「当選金を受け取るための手数料」などの名目で、架空料金を騙し取られる詐欺被害が全国で多発しています。偽のメッセージに記載された電話番号に連絡させて騙す「架空料金請求詐欺」や、文面に添付されたURLから詐欺サイトに誘導し、個人情報や銀行口座、カード情報などを入力させる「フィッシング詐欺」などもあります。支払いに電子マネーを使うケースでは、「次のステップに進むためには更に処理費用が必要」などと嘘の指示をして、何度もコンビニで電子マネーを購入させ、被害が数百万円に上るケースもあります。

例えば、このようなメッセージが届き、高額当選を装う偽サイトに誘導されるケースがあります。

実際にあった「50億円当選」の偽サイト
実際にあった「50億円当選」の偽サイト

大金が手に入るなら誰でも嬉しいですが、そんな甘い話には必ず罠があります!

【ケース3】「老人ホームの入居権に当選」電話に対応すると…

昨今多発しているのが、有料老人ホームや介護施設に入居する権利が「当選」したという嘘の電話から始まる詐欺被害です。

あっせん業者などを名乗る人物から「あなたに有料老人ホームの入居権が当選した。入居予定がなければ他の人に権利を譲りたいので、あなたの名義を貸して欲しい」という嘘の電話がかかってきます。承諾すると、以下のような手口でお金を騙し取られるケースがあります。

・後日、弁護士を名乗る人物から「名義貸しは犯罪だ」「解決金を支払えば逮捕されない」などと言われ、宅配便で現金で送ってしまった

・「入居権を他の人に譲るにはお金を振り込む必要がある」と指示され、200万円を振り込むよう指示された

・後日、「金融庁の調査が入る。本人からの振り込みだと証明するために一旦1,000万円振り込んで欲しい。後日返金する」などと言われた

この手口は、「介護施設へ入居が必要な人に権利を譲ってあげたい」という被害者の善意につけ込む手口です。さらにこの手口は、建設会社、住宅メーカー、弁護士、銀行職員などになりすました人物が次々に電話をかける、いわゆる “劇場型”で、被害者は話を信じてしまいます。

国民生活センターによると、「老人ホーム入居権」に関する手口は2014年度〜2015年度にかけて急増しましたが、2022年になり再び増加しており注意が必要です。自分の家族や親戚がこのような詐欺被害に遭わないよう、情報共有や注意喚起をしましょう。

(参考文献)
国民生活センター|高齢者を狙った劇場型勧誘再び!?「老人ホーム入居権」を譲ってほしいという詐欺電話に注意!
 
国民生活センター|老人ホームなどの入居権を譲ってという電話は詐欺です

甘い言葉には罠がある!対策は?

「当選」というキーワードを悪用した詐欺事例を紹介しました。「当選」や「お金がもらえる」などの甘い言葉の裏には、必ず罠があります。冷静に考えればおかしな話でも、騙されてしまう人は後を絶ちません。「自分は大丈夫」という油断は禁物!では、日頃からできる対策は?

電話でお金の話は詐欺

全国各地の警察では、電話でお金の話が出たら詐欺を疑い、すぐに電話を切り、警察に相談するよう注意喚起を行っています。特殊詐欺を「電話でお金詐欺」という呼び方で注意喚起している地域もあります。

「お金がもらえる」「すぐ振り込んで」など、電話でお金の話が出たら、詐欺を疑いましょう。また、「キャッシュカードを渡して」などの指示があった場合も、絶対に他人にカードを渡してはいけません。

身に覚えのないメール・SMSに反応しない

特殊詐欺では電話以外に、メールやSMSも多く使われます。身に覚えのない「当選」メールやSMSが届いても、反応しないようにしましょう。

詐欺のメッセージには他にも多くの種類があります。宅配事業者、通信事業者などの身近なサービスから、「税金未払い」など国税庁を装うフィッシング詐欺も多発しています。

身に覚えのないメールやSMSが届いた場合、文面にURLが記載されている場合は、URLに触らないでください。「今すぐ電話を」などと記載された番号にも絶対に電話しないでください。

よく利用するサービスを名乗るメールやSMSが届いた場合も、届いたメールやSMSには反応せず、そのサービス事業者が提供している公式アプリや、あらかじめブックマーク(お気に入り登録)しておいたサイトのマイページなどから改めて確認するように心がけましょう。

困った時には相談を

詐欺師は被害者が誰かに相談する前に、様々な嘘で丸め込み、お金を騙し取ろうとします。また、「あなたがやったことは犯罪」「お金を払えば逮捕されない」などと脅してくる場合もあります。これらは被害者の不安や罪悪感をあおる手口です。このような脅しがあっても、絶対にお金やキャッシュカードを渡さず、一旦電話を切って警察や家族に相談しましょう。

消費者ホットライン(188)警察相談専用電話(#9110)などでは、「犯罪に当たるかわからない」という内容でも相談ができます。少しでも不安を感じたら連絡しましょう。

迷惑電話・迷惑SMS対策サービスを活用

毎日使うスマホには、詐欺の電話やSMSをブロックしてくれるアプリを入れておくのもおすすめです。スマホの防犯アプリ「トビラフォンモバイル」では、トビラシステムズ社の独自データベースをもとに、特殊詐欺や迷惑電話を自動で検知・警告します。

不審なSMSも自動検知し、警告表示(Android)や迷惑フォルダ振り分け(iPhone)をするので安心。フィッシング詐欺やあやしいSMSの開封を防ぎ、詐欺対策に有効です。

さらに、トビラシステムズのデータベースを用いた迷惑情報フィルタアプリは、携帯キャリア各社からも提供されています。利用する携帯キャリアや、加入しているキャリアのオプションパックに合ったサービスを活用するのも効果的です。

犯罪やトラブルに巻き込まれないために、スマホの迷惑電話・SMS対策を活用しましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?