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特殊詐欺や強盗に発展する危険!個人情報を聞き出す「アポ電」事例

特殊詐欺や「闇バイト」強盗などが多発し、問題となっています。犯行グループは、常にターゲットの情報を収集し、犯行の下準備を周到に行っているといいます。犯行グループがターゲットの情報を収集する手段として「アポ電」が行われることがあります。

「アポ電」に応答し、うっかり個人情報を漏らしてしまうと、大きな危険に巻き込まれる恐れが!凶悪犯罪から身を守るため、日頃からどのような対策ができるでしょうか?


特殊詐欺や強盗の前兆「アポ電」の実態

みなさんは、国内の1日あたりの特殊詐欺被害額はどれくらいだと思いますか?―― 正解は、なんと約1億円。こんなにも大きなお金が、特殊詐欺グループに日々渡っているというのです。実際、この1億円が積み重なり、2022年の特殊詐欺被害額は370億円にものぼり、深刻な状況になっています。

また特殊詐欺に加えて、昨今問題となっているのが強盗事件です。2022年から2023年にかけて、フィリピンに収監されていた「ルフィ」などと名乗る指示役のもと多発した広域強盗事件をはじめ、SNS等で実行役を募集する「闇バイト」強盗なども問題になっています。

このような特殊詐欺や強盗などの犯行グループは、事前に様々な情報を収集して、ターゲットを絞り込んでいるといいます。犯行グループがターゲットの住所や氏名、資産、利用金融機関、家族構成、在宅状況などを探るため事前にかける予兆電話は、通称「アポ電」とも呼ばれています。昨今、この「アポ電」が急増中!警察庁の発表によると、2022年(令和4年)の予兆電話の件数は120,444件で、前年より約20%も増加しているのです。

ターゲットにばれないよう、アンケート調査を装ったり、様々な人物になりすましたりして、さりげない質問で情報を探る「アポ電」は非常に巧妙化しています。うっかり答えてしまうと、大きな危険に巻き込まれる恐れがあります。

とっさに答えると危険!「アポ電」の事例

アポ電といっても、内容は様々。突然質問されるケースもあり、とっさに答えてしまうと、相手に個人情報を知らせてしまう危険があります。どのようなアポ電があるか、実際の事例を見てみましょう。

事例1:資産を確認するアポ電

・テレビの制作会社を名乗る人から電話で「所得は500万より上ですか」と質問された。

・市役所の職員を名乗る電話で「還付金がある。手続きをするので取引銀行と口座番号を知らせて欲しい。また、還付対象者になるかどうかの判断基準として、口座残高が50万円以上かどうか確認したい」などと言われた。

事例2:一人暮らしを確認するアポ電

・消防署の職員を名乗る電話で「一人暮らしか」と聞かれ、「はい」と答えてしまった。何の用か尋ねると、「災害時にすぐ救助できるよう、一人暮らしか確認している」と言われた。
 
・テレビ局の職員を名乗る人から「一人暮らしですか」と聞かれ、「家族と暮らしている」と答えたら電話が切れた。

事例3:家族を装うアポ電

・息子を名乗る電話が自宅にあり、妻が電話に出たところ、気管支炎で精密検査が必要になったなどと話しながら何度もせきこんでいた。私(夫)に変わった途端電話が切れた。

・親族を装い、「今日の○時ごろ行くね」「今日午前中いる?」などと電話があった。

(参考資料)
国民生活センター|その電話、「アポ電」かも-知らない番号からの電話に出るのは慎重に- 
北海道ニュースUHB|「きょう午前中いる?」親族をかたる“不審な電話” 相次ぐ… 2月から360件超 北海道 詐欺強盗に注意
北海道ニュースUHB|「これから行く」宮の森地区に"不審電話"集中 犯罪につながる恐れも…約2カ月で61件 戸締り徹底を! 警戒呼びかけ 札幌

アポ電に答えない!日頃の対策は?

巧妙な質問で個人情報を引き出すアポ電。まずは、すぐに実践できる基本的な対策を行いましょう。

電話の相手に個人情報を教えない

電話の相手に、資産、家族構成、在宅状況などの情報を教えないようにしましょう。「自宅に一人でいる」と相手にわかる情報を与えるのも非常に危険です。特に、電話で「お金」や「キャッシュカード」などの話が出たら、それは詐欺!落ち着き、一旦電話を切りましょう。

迷惑電話対策機器を活用

自宅の固定電話では、迷惑電話機能付き電話機や迷惑電話対策機器を活用し、心当たりのない電話に出ない環境を作るとより安全です。自動で危険な電話を遮断してくれる対策機器や、通話の前に警告メッセージを流し通話録音する製品など、様々なサービスがあります。高齢の親族に対策製品をプレゼントしたり、導入をサポートしてあげたりするなど、家族全体で防犯に取り組むのもよいでしょう。

危険や不安を感じたら相談を

特殊詐欺や強盗の予兆と思われる「アポ電」がかかってくるなど、少しでも危険や異変を感じた場合は、すぐに警察に通報してください。
 
また、消費者ホットライン(188)警察相談専用電話(#9110)などでは、「犯罪に当たるかわからない」という内容でも相談ができます。迷惑電話が頻繁にかかってくるなど、不安を感じたら迷わずに相談しましょう。

迷惑電話対策アプリ活用でアポ電を撃退

固定電話だけでなく、毎日使うスマホでも特殊詐欺や迷惑電話の対策をしましょう。スマホの防犯アプリ「トビラフォンモバイル」では、トビラシステムズ社の独自データベースをもとに、特殊詐欺の電話や悪質な営業・勧誘電話などを自動で検知・警告します。

 不審なSMSも自動検知し、警告表示(Android)や迷惑フォルダ振り分け(iPhone)をするので安心。フィッシング詐欺や架空料金請求詐欺の対策に有効です。

さらに、トビラシステムズのデータベースを用いた迷惑情報フィルタアプリは、携帯キャリア各社からも提供されています。利用する携帯キャリアや、加入しているキャリアのオプションパックに合ったサービスを活用するのも効果的です。

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犯罪やトラブルに巻き込まれないために、スマホの迷惑電話・SMS対策を活用しましょう!

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