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やっと、桐敷拓馬に報いることができた【5/26 対ジャイアンツ戦○】

2年目の桐敷拓馬。まだプロ2年目。伸びしろしかない。
昨季の桐敷はストレートとスライダーを駆使して抑える印象だった。プロ野球ファンおなじみのスポーツナビの選手紹介にも「スライダーとツーシームで打者を打ち取る若手左腕」と紹介されている。
初回のピッチング、先頭の吉川尚輝が体勢を崩されながら空振り三振した。追いかけるというよりは、落ちていく球につられるような空振り。リプレイで握りを見ると、ボールを人差し指と中指で挟んでいた。フォークボールだ。去年よりストレートも速くなっている気がする。3番の秋広優人もフォークボールで空振り三振を奪った。

3回に先頭打者の出塁をきっかけに先制を許したけれど、まったく大崩れしなかった。フォークボールもそうだけれど、左右のコースを広く使えている。フォーク、ストレート、スライダー、あらゆる球種で三振を奪っていく。最終的に奪った三振は10個になった。もちろんプロ初の2桁奪三振だ。驚いた。2軍でいま防御率が5点台と聞いていたのに。でも、1軍で実力を発揮できるのなら、それは伸びしろでしかない。

桐敷が7回を0点に抑えた直後、打線がその好投に応えた。裏の攻撃で2点を奪って逆転。木浪聖也が犠牲フライを打って佐藤輝明が生還したその瞬間、勝ち投手の権利が桐敷に移った。

「後半逆転する粘り強いチームと思っていて、逆転できると信じていたので」(桐敷)
いまのタイガースの強さが、桐敷に勇気を与えてくれたのだと思う。

藤浪晋太郎、小川一平、そして桐敷。去年の開幕3試合の先発投手だ。青柳晃洋が新型コロナウイルスに感染し、開幕戦で投げられなくなった。そのうえ、開幕戦で衝撃の逆転負け。小川と桐敷には大きな重圧がかかってしまった。6回途中3失点。プロ初登板、初先発としては全く悪くない。むしろ上々の内容だったけれど、後に大量連敗するタイガースにビハインドを跳ね返す力はなかった。
昨季は3度先発したけれど、いずれも勝ちは付かなかった。報いることができなかった。

今日は7回に奪ったリードを守り切って、桐敷にプロ1勝目をプレゼントできた。チームがコロナで大変なことになっていたときに投げてくれた桐敷。ちょっと時間はかかっちゃったけれど、やっと報いることができた。

プロ初勝利、おめでとう!勝てて良かった。


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