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「花束みたいな恋をした」を見てきました

2月12日に「花束みたいな恋をした」を見てきました。

ぼくはこの映画の脚本の坂元裕二さんのファンで、製作が発表された時から楽しみにしていました。

内容は麦くん(菅田将暉)と絹ちゃん(有村架純)の二人の恋愛を観測する感じの映画です。
そう、観測する映画です。サブカルオタクな二人の恋愛を観測します。共感できる人もたくさんいると思われる映画。

見た正直な感想を言うと、期待が大きすぎたかなというところです。
前評判も、すこぶるよくて、大好きな人が書いた本だから期待があまりに大きかったですね。
でも、すごく好きな映画でした。キラキラ恋愛映画へのカウンターという感じがしました。そして、坂元裕二節ともいえるセリフ回しとかも楽しめたし好きです。

サブカルオタクの描写がまあああああリアル。特に印象に残ったのは、「ワンオクとか聴かないの?」という問いに麦君が、「聴けます」と答えるところ。いってえええええええええええ。。。多分ぼくも答えたくなっちゃうんだろうなあ。非常に痛い。このセリフだけでどんな人かわかっちゃうくらいに痛い。

恋愛の流れもまあリアル。坂元さんは、書くときに特定の人物のSNSを監視しているらしいけど、ものすごくリアル。出会いがあんなにドンピシャすぎた二人にとって、小さなズレも大きく感じて、本当に大きなずれになっていくあの流れの切なさといったら。くうううううう。恋愛の終わりに大きな事件が起きるわけでもなく、二人が終わりを悟っていく感じがうわああああああ。終盤のファミレスのシーンもすごく切なかった。あとから入ってくるカップルのあのキラキラ感。うわあああああああああああああ
『最高の離婚』でもそうでしたけど、こういうすれ違っていくの書くのお上手ですよね。あなたという人は。
そして恋愛において小さな嘘をついちゃうあの感じもまああああ。。。『カルテット』でも少し違うけれどそういう描写ありましたよね。


ちょいちょい入ってくる小ネタも、不要なようで、なんやかんや重要な描写になったり、クスっとくる感じが良かったように思います。

この映画をカップルで見に来てる方々いましたけど、大丈夫だったかしら。いろんな意味で背中を押してしまうのではないでしょうか。

映画を見た人は、パンフレットも買って読んでほしい。900円とは思えないこだわりが詰まってて、分量も半端じゃないし、インタビューも盛だくさんです。

期待が大きすぎた感じはありましたが、好きな映画だったのは確か。共感できない人たちもいるよね。うん。いると思う。でも、刺さりすぎる人には一生刺さって抜けない作品になると思います。坂元さんの作品らしいです。自分に刺さる坂元作品を見つけてほしいです。

坂元作品は、『カルテット』『最高の離婚』『mother』あたりから見始めてみるとどれかはものすごく刺さると思います。ぼくはどれも刺さりまくって抜けない作品です。『カルテット』はアマプラで見れるので、ぜひ。

今度、坂元作品の記事書こうかな。うん、書きます。書きます。もし、書いたらぜひ読んでほしいです。

ちなみに一緒に見に行った人は、「もっとなんかあると思ったよ。柴門ふみならもっとすごいことが起きる」とかほざいてました。多分、今村夏子のピクニックを読んでも何も感じない人なんだろうな。まだ読んでないけど。



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