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コミュニケーション

ここ最近、職員にコミュニケーションについて指導する機会が多かったので自分の中でも再確認のつもりでまとめてみたいと思います。

これが正解とかそういうのではないので、何かの参考やきっかけになるならありがたいですが、あくまで個人的な見解ですのでご了承くださいませ。

現在、僕は兼務も含めて7事業所での勤務経験があります。全て同じ法人内の事業所ですが、町や村、都会と様々な環境の事業所で働いてきました。そろそろ18年目だったかなぁ、長かった様なあっという間な様な(笑)

うちの会社は正職員は転勤できるのが条件ですが、やはり家庭の事情などでなかなか法人人事部の思うような異動ができないようで僕の様にどこでも行けますと言ってる職員は使い勝手がいいみたいであちこちでいい経験をさせてもらっています。
評価はどうあれ赴任先では全力でやるべき事をやるのが信条ですので煙たがられようが暑苦しくやらせてもらっています。
ただ、上手く自分のチームが作れてきてこれからいろいろチャレンジ出来そうな時期に転勤させられ、その度に前任管理者の退職や転勤で穴が空いた事業所に異動になるので毎回同じことの繰り返し感は否めません。

そんな中でやはり一番よく見るのがコミュニケーション不足な状況です。

言った言わないは勿論ですが、チーム内でも声かけがあまりに少ない職場が多いと感じています。

僕は若い頃は野球やサッカーをしていたので、ある程度チームプレイは経験してきたので、連携で声を出すのは当たり前だと思っていましたが、チームケア、連携が大事だとされている介護現場では、声の掛け合いが少ないなぁというのが正直な所です。
声かけてる暇なんかないかもしれませんが、業務分担やマニュアル化・シフト化が進んでしまっていて声をかける必要がないケースもあるのかなぁと思ったり。

介護の現場は生き物だと思っていて型にはまらないものではないか、型にはめ込めばはめ込めるほど、個人の自由な選択を制限してしまうものではないかと思っています。
いいか悪いかは別として、時には柔軟に枠から外れたチームプレイが必要な場面が必要だと思っています。

さて、チームでの連携でのコミュニケーションの大切さについてですが、そもそもコミュニケーションとは発した本人よりも、受け手でどう受け取ったかで結果が変わってきます。
コミュニケーションの研修では毎回伝言ゲームをしてもらいますが、正確に伝わる事は少なくていつも面白い結果がでます。
また、連想ゲームもします。
『野原に一軒家が建っていてとてもいい天気な絵』を描いてもらったり。
紙いっぱいに家が描いてあったり、めちゃくちゃちっちゃな家で大草原だったり、雲ひとつない空や入道雲が山の向こうに描いてあったり、同じ題材でも違う結果が出る事を体験してもらいます。

結局、コミュニケーションは相手の頭の中で発生している現象なんだよ、という事を伝えます。

なので、こういうつもりで言ったとしても、それが100%正確に伝わるわけがない、という事を理解してもらいます。
具体的な数値で伝えない限り、みんな足りない情報は自然に想像して補完しているから誤解や伝達ミスが起こるんだと。

たとえば『この書類、早めに仕上げてね。』と僕に言われたらいつまでにやる?と質問すると、今日中と答える職員もいれば、言われてすぐにやりますという職員もいれば、今週中にやりますや、今月中にします、という職員も。
さすがに今月中は遅くないか?と笑い話にしますが、こういう事なんですよね、それぞれの常識が違ってるので『早めに』というぼやっとした指示たど差が出ます。
なので『今日中に』とか具体的に誰が聞いても同じ結果ににしかならない言葉を選ぶ必要がある事を教えます。

それでも活用できる職員は少ないですけどね、習慣化するまで意識して使わないとすぐに忘れて元に戻ってしまいます。

僕は現場でケアにあたるときは常に利用者様には次に何をして欲しいか、何をするかを言葉にして場所を指差ししたりジェスチャーして伝えます。
でもこれって何も特別な事でなくて介護やケアの勉強をしたら必ず初歩の初歩で習うはずの事なんですよ。

そうする事で利用者様が例え認知症があったとしても伝わりやすいし、周りの職員にも僕がこれからなんのケアをしてどう動くのかが伝わるので他のメンバーが自分のポジショニングなど取りやすい様にしています。
まぁそういうのもお構いなしに自分だけのペースで仕事をするマイペースな職員もいるんですけどね。

でもまぁ説明不足だなぁ、というケアの場面が多いです。
それに利用者さんの動きを待てないで先々に言葉をかけちゃう。そんなに焦らせてどうすんのよ、と思います。

人間、どんなに急いでやっても対して時間はかわりませんよ。ゆっくりやっても1〜2分の差です。ゆっくりやろうよ(笑)

コミュニケーションについては職員からは『言わなくてもわかってくれないと困ります!』とか言われたりしますが、『そりゃ介護保険が始まって20年も経ってるんだから言わなくてもわかるような連携が出来てないとしたら先輩職員の指導が悪いからだよね。』と言っています。

実際、チームの連携などの経験は本当ならチーム内で蓄積されて継承されていくものだと思っています。
それが出来てないのであれば、指導・育成・定着・業務の標準化や理念を根拠にした選択判断の基準が継承されてこなかったからだと個人的には思っています。

コミュニケーションが難しく人と人が分かり合えないように、その人を育成指導する事も非常に難しい事なんだなぁとしみじみ感じる今日この頃です。

わかりやすく説明してるつもりなのに何で伝わらないのかなぁ(笑)永遠の謎であり課題なのかもしれません(笑)

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