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"「頻繁な消毒は不要」専門家組織、医療介護現場での負担軽減を提言"というニュースを読んで。

6月9日のニュースで『「頻繁な消毒は不要」 専門家組織、医療介護現場での負担軽減を提言』という記事が目に留まりました。

コロナも全体的に減少傾向で落ち着いてきていますが、現場感覚としてはまだまだ油断できないのが正直な所ですし、職員からコロナ陽性者が出ようものなら、それもまた対応に大変な労力が必要になりますので、感染予防の対策については徹底する事が求められている中で、頻繁な消毒は不要というのは、ちょっとびっくりな内容でした。

厚生労働省に新型コロナウイルス対策を助言する専門家組織(アドバイザリーボード)は8日、医療や介護の現場における感染対策の軽減について提言をまとめ、公表した。頻繁な消毒や日常の高性能マスクは不要だとしたほか、基本的な感染対策をしたうえでの面会は問題ないとの見方を示した。

朝日新聞DIGITAL

頻繁な消毒については、定期的な消毒で事足りるという事だとは思うので、やりすぎるほどやらなくてもいいよ、というくらいかなぁと思うのですが、日常の高性能マスクは不要、というのはどうなんでしょう。
日常が日常生活を指しているのであれば、それはそうかもしれませんし、高性能マスクがN95マスクを指しているのなら、それはそうだろう、と思いますが、業務中のサージカルマスクの着用まで不要で、たとえば布マスクでもOKだよ、という事であれば、ちょっと抵抗感があるのが正直な感想です。
これで事業所でクラスターでも発生したらどうするんでしょうか。
感染対策が不徹底だったとか言われたら目も当てられませんし、そもそも利用者さんの命と健康を預かる立場ですので、確実な感染対策がやはり求められると思います。

ここまで緩和するのであれば、コロナをインフルエンザと同等の扱いにしてもらった方がまだやりやすい気がします。

基本的な感染対策を徹底した上での面会は問題ない、というのも、基本的な感染対策がこまめな消毒とサージカルマスクの常時着用ではなかったのか、と思いますが・・・。

新型コロナの感染経路には、接触、飛沫(ひまつ)、エアロゾルがあるが、接触感染については当初考えられていたよりリスクは低いと指摘。手すりやドアノブの頻繁な消毒、エレベーターのボタンカバーの設置は、過剰な対応で必要ないとした。

朝日新聞DIGITAL

過剰な対応が必要ないという事は、これまでのインフルエンザやノロ対策で行っていた標準予防策(ハイタッチサーフェス)で問題ないという事でしょうか。

医療関係者らは普段、高性能のN95マスクをつけていることが多いが、呼吸をしにくいこともあり、サージカルマスクでよいとした。感染者と体が密着しなければ、エプロンやガウンも不要だという。病院内では感染者がいる区画とその他を分ける「ゾーニング」が病棟単位で実施されてきたが、同じ部屋で簡易に分ければよいとした。

朝日新聞DIGITAL

現在、デイサービスでは入浴介助時にエプロンを着用していますが、それも不要という事になりますね。

ゾーニングも不要で同じ部屋で簡易的に隔離という対策がよいというのは、これはちょっと同居する人やその家族の納得と理解はなかなか得られないでしょう。
このあたりをきちんと国民全体に説明して理解を進めておいてもらわないといろいろ難しいと思います。

面会の再開も促した。介護施設ではマスクを着用し、少人数、短時間であれば面会可能とした。医療機関では、小児科、出産時の立ち会いなど、重要度に応じて判断する。

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面会の再開は良い情報ですが、これも判断は難しい所だと思います。

専門家組織が提言した医療や介護現場での感染対策
・接触、飛沫(ひまつ)、エアロゾル感染対策と空間の分離が基本
・手すりやドアノブなどの頻繁な消毒、エレベーターのボタンカバー装着など、過剰な環境消毒は中止
・医療用マスクを原則とし、性能が高い「N95マスク」は挿管などの感染リスクが高い場合のみ使う
・接触のリスクが少ない問診、診察、検温などでのガウンは不要
・高齢者施設では、マスクを着用し、短時間、少人数で一定の距離をとれば面会可
・医療機関では、出産立ち会い、みとりなど重要な場合は面会可

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対応の内容としては、インフルエンザやノロウィルス対策とほとんど同じ程度の内容になっていると思うので、そうであればコロナだけ特別な対応という事ではなくて、インフルエンザやノロウィルスと同じ取り扱いにしてもらいたいなぁ、と思います。
その方がわかりやすいですし、これから定期的にインフルのワクチンもコロナのワクチンも打つようになると思いますので。

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