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介護業界「まともな人から辞めてしまう」 離職の3要因は過重労働、低賃金、人間関係 解決法は?・・・という記事の紹介です。

これは僕もずっと感じていた事でした。
本当にちゃんとした人から辞めていく。
まぁ、ちゃんとしているからこそ判断も早いんだろうと思いますけど。

ただ、中には全く逆のパターンもあるので全部が全部そうだ、とは思いませんが、そういう課題に対して解決法は?という記事なので興味がわきますね。

森田さんは、冷静な目でズバッと指摘する。

「そもそも介護保険の報酬の上限、サービスの人員基準が決まっている中で、光熱費の上昇や物価高、加えて人材派遣会社の紹介手数料なども高騰化していると聞きます。これでは、給料を上げる余地がありません。国は処遇改善のために取り組んでいるようですが、介護報酬の加算について、書類が煩雑だったり、要件が厳しかったりします。事業所は、スタッフに資格を取ってもらいレベルを向上してほしいと思っても、そもそも人員が不足しており、労働は長時間。休日出勤や残業が日常的にあって勉強どころではない。悪循環になっています。スタッフもスタッフでICT化についていけない、同一労働同一賃金を掲げて資格を取ろうともしない、そんな人もいます。人間関係がこじれ、うんざりして、まともな人から辞めてしまう。非常に難しい問題です」。

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ほんとうにその通りで、介護報酬による上限、人員基準による固定的な人件費、光熱費や物価の高騰、人材採用に関する紹介料等の高騰、他産業の賃上げによる影響、日常業務の中で介護意外の業務の多さ、介護業界で働く人で余裕がある人はおそらく存在しないと思います。

処遇改善についても、それを行う為の業務が増えている訳ですし。

まともな人から辞めてしまう、本当にそうですね。
介護にこだわらずに職を探せばもっと働きやすくて給料のいい職場って沢山あるので。

そう思うと、介護業界はこれまでずっと、そういう他産業でも活躍できるような優秀な人材を逃してきた事になりますよね。

悪循環は今に始まった事ではなく、ずっと前から現場レベルでは叫ばれてきた事だとは思います。

改善に向けて、森田さんは「事業所は、ICT化などをもっと進めて時間の無駄を減らすこと。スタッフのキャリアの道筋をちゃんと示すこと、取れる加算を取得すること。国はもっと労働に見合う報酬を付けることと、労働環境の改善。自分自身も経験がありますが、夜勤に入ると16~18時間勤務します。それも休憩なしです。それが黙認されています。周囲の仲間からも同様の勤務実態であることを聞いています。国はしっかり改善に乗り出してほしいと思います」と強調する。

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デジタルの活用は必須の課題ですよね。
僕自身、事業でスマホとノートPCを職員に配布していますが、紙でしていた記録と比べると効率は雲泥の差ですね。
計画と記録がリンクしているので、そういう基本的な事のチェックがないだけでも相当な負担軽減ですし、データから直接FAXが遅れたりするので便利です。(本当はFAXもやめてメールにしたいんですが、まだまだFAXでのやり取りが主ですね)

夜勤については本当に休憩できません。
休憩とは、本当に自由が約束された環境下で取ってもらわないといけないので、本来なら夜勤中に別当の夜勤専用の休憩室にでも移動してしっかり休憩をとってもらわないといけないのですが、そんな事ができている職場を見た事がありません。

そんな状況でICT導入で夜間帯の人員配置を緩和する提案がされていますが、まずはこのような夜勤の間にちゃんとした休憩がまともに取れていないという労働環境を見直してからの話だと思うんですけどね。

介護報酬も次の改正までは報酬は基本的にアップしませんので、介護職員の定期昇給など想定されていないと思いますし、なんというかこういう細かい所を見ないで制度を作っているような気がしてなりません。

そのうえで、職員スタッフ自身が研鑽(けんさん)を積むことの重要性を示す。「よく介護職員の給料は安いと言われますが、法人によっては400~500万円の年収をもらっている人もいます。介護福祉士で、同じ資格を持つ人たちがチームとして、ちゃんと条件をクリアして加算をもらっているそうです。自分自身の努力も大事だな、と思っています。日本人の社会人の勉強時間は1日平均6分と聞いたことがありますが、例えば1日15分でも確保して1つの事柄を学べば、365日で相当なことを勉強できるはずです」。

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専門職ですし、人生を支える凄い仕事をしていて、その内容は個別性の塊というか、同じ人が居ないのと同じで、同じ人生なんてないんですから基本的にその人の特性に合わせたケアを提供できないといけないという、ほんとうにすごい専門性の塊のような職業なので、日々の自己研鑽は必須の課題だと思っていますし、僕自身まだまだ不十分ですけど、学ぶ事をしないでケアの現場に出れる自信がないですね。それだけの仕事だと思っています。

だれでも処遇が上がるという事ではなく、出来る能力で評価するというのは必要だと思いますし、財源が限られている業界ですので、それしかないとは思います。

まぁどんなプロもそうなんでしょうけど、見えない所でどれだけ努力しているか・・・が、仕事の成果として現れて、それが評価となってお給料があがるわけですので、それがやれてるかやれてないかの差になるんだとは思います。

まぁでも、これって当たり前の事なんですけどね。
特に税金が多く投入されている介護事業の人件費ですから、国民の大切な税を無駄な投資にしないためにも、言われないとできないような職員よりは既に日常的に実践できている職員に配分した方が投資の効果は高いですよね。

森田さんは現状打破のメッセージとして、「介護職員はエッセンシャルワーカーと言われます。専門性のある仕事であり、本来の職域の業務に専念できることが大事です。足りないところは、個人情報の管理を徹底したうえで外部に委託して連携してサービスを向上させる。事務専門のバックオフィスなどを充実させることも一手です。そして繰り返しになりますが、個人個人も勉強を重ねること。総合的な取り組みを進められれば、状況が改善する可能性はあると思っています」と話している。

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これも指摘通りで、専門職が専門的な仕事に集中できるような職場環境の整備は必須の課題です。
記録業務や運営指導で必要な書類にしても、工夫次第で自動化出来たり外注は可能な感じがします。現状では、本来専念すべき利用者さんへのケアよりも運営指導のための記録や書類の整備に時間がとられているような気もします。

なんでしょうね、もう全部介護職がヘッドマウントカメラを搭載して全て音声と画像で記録しておけばいいんじゃないかと思います。下手な文章で記録残すよりも客観的な事実による記録になりますし、現場の介護職も常に第三者の目線を気にする事ができるので専門性の向上にもつながりそうですし、長年問題視されてきた言葉遣いや接遇も良くなるんじゃないかと思いますし、指導の際も指導しやすいですよね、事実としてそこに映像と音声での記録があるんですから。

それに、虐待の報道とか介護事故の報道もあるので、ドライブレコーダーと一緒で常に映像が記録されている事で不当な判断や判決がされにくくなるとも思います。

たとえばいいケアの実践があれば、その一連の流れの動画と音声を職員で共有する事でチームケアの質も高まりそうですし、他の職員のケアのヒントにもなったり、新しいアプローチが生まれたり。

ご家族も日常の様子を動画や音声で確認できれば安心できるんじゃないかなぁ・・・なんて思います。


個人的には、こちらの記事を読んで、改めて職場環境の整備と同時に職員個々のプロ意識や専門職としての誇りが問われている問題なんだろうな、と思いました。

愚痴や文句を言ってもいいけど、それだけじゃあ何も変わらないですからね。

一方で多様性を認める社会なので、いろんな働き方もこれから出てくるはずです。
どんな働き方であっても、同じ仲間・チームとして支えあえる環境がないと多様性を認め合うこれからの時代にも生き残れないと思いました。


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