【映画感想】自分が生まれる前の映画を観た 映画『ニュー・シネマ・パラダイス』
高校時代、世界史の先生がこの映画の話をよくしていました。それをふと思い出して観ることに。まだ私が生まれてすらいない時期の映画ですので、「若い世代にはこんな風に観えてるんだなあ。」という生温かい目で読んで頂けると幸いです。
あらすじ
トトとアルフレード
幼いころのトトはかなりのいたずら小僧です。映画が好きで映写技師のアルフレードを困らせるのですが、二人の間には固い友情があります。アルフレードは最初こそ職人気質の頑固親父といった感じなのですが、だんだんトトと心を通わせていきます。
父親を亡くしたトトと子供のいないアルフレードは互いに友達であり親子のような存在だと思いました。
映画というコンテンツ
この映画はとにかく映画館でのシーンが多いです。それ以外のシーンでは人種の違いや戦争などにも触れるのですが、映画館では全く触れられません。大人から子供(赤ちゃん)まで、全ての人が垣根を越えて夢中になれる、映画というコンテンツの魅力を感じられました。加えて、客席でもサイドストーリー?が展開されていきます。家のテレビで観たのですが、劇場に行きたくなりました。
時代を感じる表現
母親が躾でトトを叩くのはまだ分かるのですが、学校で問題を間違った子に教師が手を上げるのは今日絶対見ることがないでしょう。深刻なトーンではなく明るめな笑いどころとして描かれているのですが、初めて観てかなりびっくりしました。
99日目に去った理由
エレナに恋したトトがアルフレードに相談すると、アルフレードは兵士と王女の話をします。
王女「100日の間昼も夜も私のバルコニーの下で待ってくれたらあなたのものになります。」
兵士は言う通りに待ち続け、王女もそれを見守っていました。しかし、99日目の夜に兵士はどこかへ行ってしまうのです。なぜいなくなってしまったのかはアルフレードにも分からず、トトに「分かったら教えてくれ」と言うのでした。
トトは実際に長い間エレナの家の近くで待ち続けます。ある日それを辞めるのですが、エレナから会いに来てくれて二人は交際することになりました。アルフレードは叶う恋ではないと突き放したように見えて、トトの恋が実るようにアドバイスしてくれていたのでしょう。
ノスタルジー
アルフレードに村から出て戻ってくるな、思い出すなと言われるシーンは一人暮らしで地元の事を考えることの少ない私自身と重なって心に刺さりました。終盤、大人になったトトが戻ってきてからのシーンでは故郷が変わらないことの安心感とそこで待つ人々への愛情、寂しさを1:1:1で混ぜたような感情を抱きました。
最後に
当時の映画好きに向けた本作は、現代の私にも映画の魅力を教えてくれた気がします。問題の深刻さに差はあれど、長引かせずサクサク進んでくれます。よく晴れたシチリアの気候と適度なコメディ要素(私からするとまさに昔のコメディ映画という感じ)が相まってストレスなく観ることが出来ました。音楽も牧歌的な雰囲気にピッタリで印象に残っています。長い間故郷に帰らず忙しくしている人には特に刺さるのではないでしょうか。
観終わって感想を書いている時に完全版なるものがあることを知りました;; 時間があるときにそちらも観ます。
最後まで読んで頂きありがとうございました!!
画像の出典
映画「 ニュー・シネマ・パラダイス 」【ネタバレ感想】控えめに言って…何度観ても号泣!映画史に輝く傑作中の傑作!(映画48本目) - 品川イッコー 公式ブログ (ikkoshinagawa.com)
映画「ニュー・シネマ・パラダイス 」ネタバレあらすじと結末・感想|起承転結でわかりやすく解説! |hmhm[ふむふむ] (hm-hm.net)
ニュー・シネマ・パラダイス - Wikipedia
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