ささくれの白くて細い皮って引っ張りたくならん?
だんだんと空気が乾燥する季節である。
冬に近づくにつれて、私の最大の敵が現れる。
そう、ささくれ である。
ささくれは皮膚の乾燥によってできるものである。
これがかなり厄介で毎年困っている。
小さい頃に、このささくれに悩まされたことがある。
ささくれ特有の白い細長いピョコンと飛び出た皮。
それがどうしようもないくらいに気になってしまい、見つけたら引っ張ってしまう。
その結果、じんわりした痛みと共に大出血。
指先は血だらけである。
私は小学生の頃ミニバスケットボールをやっていたのだが、冬にボールを触っていた時に血だらけになってしまった。
(この時は乾燥で指と指の間が裂けていたこともあったので、出血多量を疑うくらい血が出ていたのである。)
自分だけいつも手がボロボロで、チームのメンバーにいじられたりすることもあった。それが本当に嫌だった。
中学生以降はささくれを引っ張ることもなくなった。それ以前にささくれを作ることが少なくなった。手の悩みもいつの間にか消えていた。
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時が経ち、今、まだ雪も降っていないのにささくれができた。飛び出る皮がとても気になる。
ピッと引き抜いた。
あの時の痛みは変わらず。
指先から赤い液体がとめどなく流れた。
小学生時代の記憶がよみがえった。
「絶対保湿クリーム塗ったろ」
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