短編小説|縁結びのソイラテ #7終
第5章 崩れ落ちた「私」
厳しい、ってのは知っていたけど、まさかこれほどまでとは。
株式会社スタイルオブユーに転職した私だったけど、たった2ヶ月でそれが間違いだったことに気づいた。
たしかにデザイナーとして評価され、デザイン部の4つある課のうちの1課というエース部署に採用された。
が、新入りの私は先輩たちの雑用に追われる。下積みだというのは理解しているけど、毎晩5時間超過はザラなのに残業手当はない。
出来高制という制度は裁量労働制を改編した制度だった。
何か担当を任されれ