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ラジオドラマ脚本035

タイトル【目線を下げろ】

登場人物

Mavic 自動航行飛行機
SS スクランブルスクエア渋谷(略SS)

Mavic(M)ぼくは、自動飛行するドローン。空撮はおてのもの。この冬、都内の高層ビルの空撮依頼がぽつぽつと。

SE:ドローンプロペラが空気を切る音

SS「冷え込む朝から、暑苦しい奴が飛び回ってるな」
Mavic「おはよう」
SS「なんだ!おまえは、この辺りじゃ、見かけないやつだな」
Mavic「そうか?」
SS「上から見るはやめろ。気分が悪い」
Mavic「仕事だから」
SS「高さ250mもある俺様に逆らうとは良い度胸してるな」
Mavic(笑)「高い奴がえらいのか」
SS「おれを馬鹿にするのもいい加減にしろ。ビルの上空は、飛行禁止区域だぞ」
Mavic「ちっちっち、許可は得てきたよ」」
SS「この辺りは、おれがルールを決めてるのさ、国じゃないよ」
Mavic「そうかい」
SS「いいか?おれがルールなんだよ」
Mavic「あんたをきれいに撮影したいだけなんだよ」
SS「口の利き方が気に食わないんだよ。誰に口きいてるんだ」
Mavic「よくいわれる」
SS「この高さを守ためには、厳格なルールが必要なんだよ。おまえみたいな奴にはわからないだろうが」
Mavic「ルールがあるんだ。おれにも」
SS「おまえが、引き下がれよ。いなかもの!」
Mavic(笑)「正しい事もいえるんだな」
SS「お前と違うんだよ。大人の対応ってやつさ」
Mavic「早くしないとお前の心のように、写真の中に暗い影が差す事になるぜ」

【完了】

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