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ラジオドラマ脚本 2021−006 【告白】

タイトル【冷たい血】

登場人物
訃阿(ルシファー)年齢不詳
美子(よしこ)29歳

美子(M)朝には、早いみたいね。また、やらかしたみたい。自己嫌悪。
     部屋が寒い。


訃阿(M)彼女が…。やばい。


美子「起きたの?遮光カーテンだから、朝日は入らないのよ」


訃阿(M)好都合かも…。


美子(笑ながら)「あなたみたいなハンサムを招待したかしらね?
         まっ、いいか」

訃阿「間違いだよ」

美子(強めに)「間違いなわけないじゃないの!私の間違いとでも!」

訃阿「怖いね」


美子(M)自分が、嫌になる瞬間だわ。欲望に正直なのも、困り物だわ



訃阿「あっ、朝が明ける」


美子(M)朝陽が入ってくるはずないのに、LEDの薄灯だけのはずだけど。

美子「それにしても寒い」


訃阿(M)もう少しの辛抱さ


美子「そろそろ、出ていってくれないかしら?」


訃阿(M)冷たいね。


美子「はっきりいうけど、指図はしないでね。大嫌いだから」

訃阿「指図?」

美子「一晩ともにすると、朝には、彼氏気取りの人ばかり…」

訃阿「大丈夫さぁ」

美子「それにしても、ベットの中にいるのに、寒いわ。あなたは、
   寒くないの?」

訃阿「気のせいさあ」

美子「エアコンの温度あげてきて、この寒さに耐えられない」

訃阿「最後の願いだからね」

美子「ねぇ、あなたの名前は?今朝の私のわがままを聞いてもらえる?」

訃阿「知ってどうする?」

美子「変な人、私と、付き合いたいと思ってるんでしょ?」


【SE】訃阿の大きな笑い声


美子(M)変ね。彼が寝ていたところ、冷たい。


訃阿「ルシファー…。わかる?」


※無断転載を禁じる

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