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世界が変わったとき、立ち向かうか、受け入れるか/映画『バズ・ライトイヤー』感想

王道SF、好きです。無謀な任務、時間の跳躍、別れ、新たな出会い、王道の展開にワクワクしました。

宇宙の平和を守るスペース・レンジャー、バズ・ライトイヤーの操縦する宇宙船が、未知の惑星に墜落。乗組員1200人は地球へ帰るすべをなくしました。みんなを地球へ帰すため、未知の惑星を開拓し、任務に挑むバズの話です。

『トイ・ストーリー』シリーズのスピンオフですが、世界観もキャラクターも異なります。自分は『バズ・ライトイヤー』の後に『トイ・ストーリー』シリーズを見ました。

有能で努力家なバズ

宇宙船を操縦するところは特にかっこいい。天才というより努力家。頭が固くても、人の話を聞き、かえりみる素直さがあります。

バズに大きな影響をもたらすのは、相棒のアリーシャ、アリーシャの孫のイジー、アリーシャに託されたソックス。こうふりかえると、アリーシャが特別な存在だったことが伺えます。

意味ある者になりたい

バズは「意味ある者」を目指しています。

アリーシャもわたしも、またスペース・レンジャーになりたかった。意味ある者に。
Yeah, but we wanted to be Space Rangers again. We wanted to matter.
おばあちゃんは、意味ある者になってたよ。
Believe me … she mattered.

『バズ・ライトイヤー』(著:メレディス・ルース―/訳:代田亜香子)

バズは、スペース・レンジャーこそ「意味ある者」と信じていました。そして自分が失敗したせいで、アリーシャや乗組員が「全てを失った」と考えています。

世界が変わったとき、どうする?

もし、自分が乗組員の立場だったとして。世界が大きく変わり「もとに戻って欲しい」と願うかもしれません。でも、叶わないから受け入れる。

もう地球に帰れなくても、宇宙船に乗れなくても、変化を受け入れ、未知の惑星で家庭を持ち、一生を送ったアリーシャ。
願いを叶えようと挑む力があったからこそ、変化に立ち向かい、もとに戻そうとしたバズ。

バズはアリーシャを惜しみますが、孫のイジーと話して考えを改めます。

選択に正しさも誤りもなく、今を生きた人たちに意味はあった。それをなかったことにするのはエゴじゃないか。バズの出した答えが、自分は好きです。

バズの孤独に寄りそうソックス

時間が跳躍し、孤独になっていくバズ。彼を助けようとアリーシャが用意した、猫型友だちロボットのソックス。その存在理由から、見た目、仕草、賢さ、おしゃべり、満点です。かわいい。

自分が特に好きなのは、初対面でなつかれて怪訝そうなバズが足をひき、ストンと落ちたソックスの目がパッチリ開くところです。


8月24日からディズニープラスで配信されます。


小説も。言語で描写も少し違っていて興味深かったです。


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