見出し画像

【本を要約】『1分で話せ』(完全版)

昨年末時点で13万部売れているというコミュニケーション本。

実際にこの本と著者の伊藤さんのセミナーで学んだフレームなどは非常に取り入れやすく、伝達力や相手を動かす力が明らかに上がりました。

報告、連絡、相談、提案、プレゼンなどはもちろん、文章を書く際など広く使えるメソッドで、社員や部下に読ませたいと思われる内容。13万部売れているのもうなづけます。

孫社長にも認められた最強プレゼンターの「強く」「印象に残る」話し方、という帯の打ち出しは伊達じゃありません。

早速、中身を見ていきましょう。

結論+根拠+たとえば=(で)相手の右脳と左脳を動かす
95%くらいの方はいらない話を省けないばかりに伝わらない状態でいます。しかも、そのことに気づかない。

要は全部ダラダラと話しているだけ。だから必然的に話が長くなるし、相手も何が大事なのかわかりません。

ストーリーを考えようとするなら「何が大事なのか」、そして「どうしたら相手に伝わるのか」をきちんと考えることが必要になります。
私にとって決定的だったのは、2011年、ソフトバンクの孫正義社長の発案で孫社長の後継者を育てるという「ソフトバンクアカデミア」の募集があったことです。特にソフトバンクにも孫社長にもこれといった興味があったわけではなかったのですが、選考は全てプレゼンにて行うとあり、「最終選考プレゼンは私が見ます」と孫社長が言っている。「あの有名なすごい経営者に会うことができるかもしれない」「それは面白そうだ」という軽い理由で応募したわけです。
自分がどんなに完璧なプレゼンをしたとしても、自分が話したことがすべて相手の頭の中に残っていることは不可能だと考えています。相手の理解力が悪いわけでもなく、自分の伝え方が悪いわけでもなく、コミュニケーションとはそういうものなんです。すべては伝わらないんです。
自分の話を聞いて欲しいなら、まず「みんなの人の話を聞いていない」ということからスタートしてほしいのです。
そのために必要なのは、「1分で話せるように話を組み立て、伝えよう」ということです。これが基本です。
私が思うに、「1分でまとまらない話は、結局何時間かけて話しても伝わらない」逆にいえば、「どんな話でも『1分』で伝えることはできる」
特に忙しい上司や役員などは、「1分」のほうが聞いてくれる確率が高いでしょう。
プレゼンのポイント(中略)左脳と右脳の両方に訴えかけること(中略)人は左脳で理解し、右脳で感じて、それでやっと動ける(中略)伝える側自身に情熱がなければ、他人に対して何度説明したところで動いてくれるわけはありません。
聞き手が「どこまでやればいいのか」を決める
結局、動かしてなんぼ「きれいに話す」のは目的じゃない(中略)たとえばプレゼンに至る前の根回しとか、そもそも席配置をどうするか、直前の軽い挨拶、その後のフォローなど、前後のアクションもトータルで設計していくことが大事です。とにかく「相手が動くために、できることすべてをやりきる」
伝えるべきことの結論は何か。聞き手に受け入れてほしいことは何か。これをはっきりさせましょう。
結論を出していくためには、「自分に問いを立ててみる」のがよいと思います。
結論とは相手に動いてほしい方向を表したものです。「こういう企画です」という言葉は、方向を表していません。いいのか悪いのか、好きなのか嫌いなのか、売れるか売れないか、わかりません。「売れます(だからやりましょう)」には方向があります。
根拠は3つ。(中略)話が長い人は、根拠をたくさん話します。
「理由は3点あります」を指を3本出して伝えた瞬間、聞いている人たちは、手元を動かし、ノートにメモを始めるのです。(中略)聞いている人にとっては、こうやって、頭の中に枠組みをつくることができれば、この枠組に、内容を埋めていけるわけかと。これで、自分の話をよりしっかりと理解していただけるんだ、ということがわかりました。
つまりプレゼンというのは、(中略)「相手の頭の中に、自分が伝えたいことの骨組みや中身を、『移植していく』作業」なのです。
意味がつながっていればロジカル
意味がつながっているかどうかは、声に出して読んでみると良い
「基本的に」は不要ーいらない言葉をいかに削るか
『スッキリ、カンタン』の観点で、『削る』ことを念頭にブラッシュアップ
なくて通じる場合はどんどん削っていきましょう
『スッキリ、カンタン』の観点→スッキリ、カンタンに
たくさん話したくなるのは、調べたこと、考えたことを全部伝えたい!、「頑張った!」と思って欲しいという話してのエゴです。でも、聞き手は、必要最低限の情報しか、ほしくないのです。
頑張ったことは話すな!
話が伝わらなくなる4つの話
(①※)「プロセス」を話す
報告するにせよ、提案するにせよ、私たちはつい「自分が頑張ったこと」を話し始めます。でも、それは相手が聞きたいことでしょうか?
(④※)笑いを入れる
たまに間違った方がいるのですが、特にプレゼンの場では、笑いはいりません。ビジネスで「おもしろい」のは、ロジックです。相手は、あなたのロジックを聞きにきているのです。
※番号が本文にはなかったのでふっています。①と④だけを取り上げています
スライドに使う言葉の量を少なくするためには、プレゼンに使う部屋の最後尾から見て、「読まずににすっと」言葉が入ってくるか、ということを試してみるといいでしょう。
50名程度に話をする場合には、最低のサイズは32ポイント、100人以上に話をする際には、最低54ポイント以上のフォントで資料を作成するのを原則にしています。
人はイメージを想像することで、感情が揺さぶられる
イメージは、(中略)ロジカルに事実を認識してもらう必要があります。(中略)認識したうえで、そこに自分を当てはめて考えるようになるかどうか
イメージを描いてもらうために行う2つのこと
(①)※ビジュアルを見せる
※番号がなかったのでふっています。①と④だけを取り上げています
ビジュアルで説明できるものがない場合は、(中略)「たとえば」と言って、具体的な事例を示すこと
1点目は、働きやすい職場だからです。たとえば、フレックスタイムで自由に働け、また、リモートワークで自宅で働くこともできます。
②※「想像してみてください」ー聞き手に、イメージの中に入り込んできてもらうために
※番号がなかったのでふっています。
「想像してみてください」「あなたがもしこの世界を経験するとしたらどうでしょう」と促す。そして、「素晴らしいと思いませんか」と方向感を伝える。
「たとえば」の3段めで右脳(イメージ)を動かします。
この言葉を孫さんは覚えていて、私の後、15人ほどプレゼンしたのですが、全員のプレゼンが終了した後、「君のキチリクルン、いいね~」と、キチリクルンと言うキーワードとともに声をかけてくれました。(中略)人はキーワードで覚えてくれるんだなということを、私はこの瞬間に理解しました。それ以来私は、自分自身のプレゼンに「超一言」のキーワードを入れるようにしました。この例でもわかるように、「超一言」のキーワードは、自動車の名前のように、かっこいいネーミングにする必要はなく、「覚えやすく、その一言で、プレゼン全体を表現するようなキーワード」にできれば最高です。
ライブでダイブ
聞き手に自分のエネルギーを注入し、動いてもらう
ミュージシャンはライブで、自分たちの曲やメッセージに合わせた身振り、アクションをするでしょう。私たちも同じように、自分の伝えたいストーリーやメッセージに合わせて演じましょうと言いたいのです。
立ち方、身振り手振り、発生、間合い、視線など、相手に自分の思いが一番刺さるよう、自分ができるすべての要素をフルに生かして、相手にプレゼンを届けたほうが良いと私は考えます。
やはり距離が近づいた方が、聞き手は親近感がわく
あなたが心のそこから強く思うことを、情熱を持って自分の存在をかけて語るからこそ、聞き手は心が動かされ行動に移す
それぞれの言葉に自分なりの思いが込められていたら、自然と抑揚が生まれます。すると、自然と動作もついてくるもの
ダイレクトに聞き手の顔を見ながら、聞き手に話しかけていますか。

読んでいる最中に「あーコレやってしまっている・・・」「このフレーズを社員に言いたい社長は多そう(笑)」など、あるあるとその解決策がスッキリ、カンタンに書かれていました。

意外かもしれませんが、私が一番刺さった箇所は下記です。

私にとって決定的だったのは、2011年、ソフトバンクの孫正義社長の発案で孫社長の後継者を育てるという「ソフトバンクアカデミア」の募集があったことです。特にソフトバンクにも孫社長にもこれといった興味があったわけではなかったのですが、選考は全てプレゼンにて行うとあり、「最終選考プレゼンは私が見ます」と孫社長が言っている。「あの有名なすごい経営者に会うことができるかもしれない」「それは面白そうだ」という軽い理由で応募したわけです。

どうして刺さったのか、それは(おそらく)当時無名だった伊藤さんがベストセラー作家になったターニングポイントがコレだ、と思ったからです。

「コンテストに出る」という目標があると、ヒトは頑張れます。賞をとるためにいかにブラッシュアップして臨むか、自然と努力します。その努力が本書のメソッドに繋がったのです。

また、伊藤さんは軽い理由で応募した、とありました。故・クランボルツ教授の計画された「偶発性理論(英語: Planned Happenstance Theory)」に則った行動だと思います。偶然が人生を面白くするのです。

ということで、私はnoteのコンテストに参加することにしました。

noteでは定期的にコンテストを開かれているようで、現在だと下記に応募できるようです。

よろしければ応援頂けますと幸いです。

最後までお読み頂き、有難うございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?