スキンケアとガジェットは似ている

ある程度の歳になってきたら、若い頃にはなんにも気にならなかったシミが出てきた。そこから思えば肌も乾燥しやすいし、ニキビなんかができると治りにくい。うーんと唸ってYoutubeを開き、スキンケアの動画を眺めながら何か買うべきかしらと手を頬に添えた。

化粧水はこうだからとっても重要。パックは毎日じゃなくてもいいけど週に〇回くらい使ってね。美容液がやっぱり決め手。乳液が。そもそも洗顔が、クレンジングが…！

私の関心が薄いこともあるものの、結局、見れば見るほど何が重要なのかが分からない。いったいどこにお金を投資したら、私の肌のスペックが上がるのだろう。いや、上がらないまでも、下がらない方法は？分からない、分からない。

困ったことに、これが重要というものそれぞれが、こだわり出すとしっかりとお金をかけられる態勢で待ち受けており、うっかりすると「私の顔の維持費は総額いくらなの」となってしまいそうなのだ。よって、私はまだここに何も自分の答えを見つけられないでいる。

またある日、パソコン関係の仕事をする友人から、「キーボードはお金をかけて損はない」と言われた。だけど、なんだか他の人にはマウスが大事だと言われたし、こんな便利グッズがあってだな、と紹介された気がする。なんだか似たようなことがあったな。ザワ。

キーボードを見てみると、構造の違いから来る打鍵感や配列、メーカーごとの特徴、分割キーボードなんていうものもある。マウスだっていろいろあったし。あぁ、選択肢の波に流される。いったいどこにお金をかけたら作業効率や快適性が上がるのだろう。いったいどことどこがどう作用しているのだろう。分からない、分からない。

逆に、どこにお金をかけるのはナンセンスなんだい？そんなところあるのかい？えーん！ドラえもーーーん！

それぞれに知識を持っていればなんてことなく答えが導き出せるのかもしれない。多分、スキンケアとガジェット以外でもこういうことはたくさんある。洋服もそう。トップスとボトムスと、アクセサリーは？バッグは？靴は？コーディネート？サイズ感？みんなよくもこんな難解な世界をそつなく生きているよ。

選択肢サーフィン、私に乗りこなせる日はくるのか。