OSAKA MOBILITY SHOW 2023で感じる未来
チケットをいただいたのをきっかけに、『OSAKA MOBILITY SHOW 2023』に初めて行ってきた。ライターとしてさまざまなことにアンテナを張らなくてはという意識の延長くらいの気持ちで入場したこのイベント。結果的にとても楽しめた。見て、聞いて、いろいろなことを感じてきたので、ここで語っておく。
乗り物への愛を引き出される展示
モーターショーというと、行ったことのない者からすると「新しい車の展示会」というのがまず抱くイメージだ。
そのイメージに違うことはなく、各社これを見て!と言わんばかりにイチオシの車をブースにデンと起き、試乗する人やカメラを向ける人が周りを取り囲む。
私もせっかくだからと絶対に買えない車や普段乗れない車の運転席に座り、こんなボタンがある、広い!シートがふかふかだ、などと存分に素人な感想を述べていた。
最近ではすっかり需要の定着した積荷を乗せやすい軽ワゴンやSUV、普及が進められているEVなど、現実味のあるラインナップも見るに楽しい。
たくさんの車を見比べてみると、こんな色の車ばかりに目がいくな、私はこの形が好きだな、と自然に感想がこぼれ、思わぬ自分の車への愛を発見したりもする。
車は買うにも維持をするにもお金がかかる。免許を取らない、車の必要性を感じないという若者が私も周りにもちらほらと見られる現状。
そんな中で、自分の物にしたい、欲しいと思うためには、利便性以上に車に付加価値をどう感じるかが根本にあるのではないだろうか。自分の好きな車に乗る、乗ると気分が上がるというのは、きっとその付加価値になるよね。
キラキラした顔でマセラティのオープンカーを眺めていた夫とそんな話をしながら会場を歩いた。
多様性を感じられる会場
会場にはたくさんの人が来場されていて、それぞれ思い思いに楽しんでいる。来場する人に目を向けると、まさに多様性というのはここにあると感じられた。
「お父さんあっちF-1の車がある!」と弾む声で指をさす少年。制服を着てはたらく車の運転席に座る体験など、子どもが楽しめるポイントも豊富にあるためか、家族連れも多い。若い男の子たちがバイクに跨っておぉーと歓声を上げている場面も見られた。
多様なのは年齢だけではない。一千万円をゆうに超える車を見て「これはカジュアルに乗れるよね」と軽快に話す人の隣で、軽自動車は維持費が抑えられるわよねぇと思っちゃう私のような人間がおり、同じイベントでも経済的な面や乗り物への価値観もさまざまだ。
また、車椅子で来場されている方が多かったこともすごく印象的だった。ホームページを確認すると、障害者手帳を持つ方は付添人を含め入場が無料なのだそうだ。
ちなみに高校生以下の来場も無料。「とにかく関心を持って、気軽に足を運んでほしい」という主催側の意気込みが感じられた。
企業のマッチングに注目されたイベントの変化
自分が想定していた以上に「めちゃくちゃ楽しかった」という感想を持ち満足感に包まれて帰宅した。変な話だが、このイベント自体への関心が帰ってからむくむくと湧いてきて、簡単に調べてみることに。
大阪モビリティショーの大元である『ジャパンモビリティショー』について、マツコデラックスさんと豊田章男会長の対談形式の反省会配信がアーカイブで残っていたので見てみた。
この配信では企業側の角度から、車業界全体のことやイベントにかける想いなど、終始とても興味深いお話が聞ける。
今回のジャパンモビリティーショーでは、スタートアップ企業などが積極的に参加していて、大企業や投資家とのマッチングの場としての意味も持たせているのだそうだ。
実際に新しいビジネスの成果も上がっており、日本の産業を含めてより未来への可能性を広げるイベントになっている。
動画内では、参加した開発者の声の中には普段聞けない一般ユーザーのフィードバックを得られるのも良いポイントとして実感していると挙げられていた。
そこで思い出されたのが、TOYOTAのブースで私たちが電動モーターの自転車を見ていたときに、企業の方が話しかけてくれたことだ。
「これって電気で動くんですか?」という私のアホな質問から、「公道で走るんですか?法律的にはどういう区分に?」という夫の細かい質問まで丁寧に答えてくれた。そのときに、反対にTOYOTAの方から「まだ値段は決まっていないんですが、いくらだったら買いますか?」と聞かれたのだ。
そのようにTOYOTAの方と話す機会がないばかりか、質問を返されることも意外だったので、とても新鮮で楽しかったのが記憶に残っている。
ジャパンモビリティーショーでの来場者数は111万人。上記で触れた多様性を感じる会場の空気からも、車業界はとてつもなく大きな市場なのだと実感した。
水素自動車やEV、そして空飛ぶ車。私たちの未来にこれからもずっと関わり続ける、そして日本にとって間違いなく重要な車業界。個人的な興味関心や未来への期待感が高まるイベントだった。
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