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セルフレジと券売機の今

飲食店舗において会計業務と来店客のオーダーを受けることは一体のオペレーションです。当初従業員が手書き伝票でオーダーを取って、最後にレジ前で精算をするというのが基本でした。日本にファミレスチェーンが登場したあたりから、オーダーを伝票ではなく情報端末(ハンディ)で取るようになります。このあたりから飲食チェーン店ではPOS(レジ)とハンディが一体になったシステム普及していきます。
このとき、決済はPOSにドロアーを接続して現金で行うか、一部クレジットカードを決済端末(CAT)で行いましたが、CATの機能にクレジットカード以外にICカード、お財布携帯の決済機能が付加されるようになって現金以外の決済(キャッシュレス決済)が進んでいきます。PayPayの出現によってクレジットカード、ICカードに続く3つ目のキャッシュレス決済であるバーコード(QRコード)決済が加わりました。
飲食店従業員の労務軽減と間違い防止のために来店客に決済をすべて行ってもらうセルフ決済はキャッシュレス化とは無関係に昭和の時代から「券売機」という形で存在していました。今では券売機はキャッシュレス機能が追加されより便利になってきています。

大手牛丼チェーンにみる決済方法の違い

吉野家 従業員が行う決済方式
すき家 セミセルフ決済、従業員が清算して釣銭機で来店客自身が決済する
松 屋 キャッシュレス対応券売機
なか卯 キャッシュレス対応券売機  
商品の注文方法にも特徴があり、吉野家は従業員によるオーダー、すき家は全席タブレットを配置してのセルフオーダー、松屋は券売機+スマホアプリを使ってのモバイルオーダーを進めている。

実際に使ってみると

もっともオーダーと決済に設備投資をしているすき家はさすがにスムーズ。
吉野家はオーダーと決済する時の店内の動線が長く少々時間がかかる。
対照的に感じるのが松屋となか卯で、同じ形式の券売機にも関わらず使い勝手はなか卯が上手だ。実際は私が両店を利用した際にも、なか卯では杖を突いた高齢者の方が易々と券売機を使っていたのに、松屋では操作が判らず店員を大声で呼び出す光景を目の当たりにしている。これは単に慣れの問題ではなく、松屋の券売機は手順が多く操作が判りにくい。さらにキャッシュレスの読み取り機が2つもあって、こういった機器を管理する仕事をしている私でさえ、バーコードをかざす場所が判らずオタオタさせられた。松屋は松屋アプリに内蔵されているモバイルオーダーに注文を誘導しいのだろうけど、実際に松屋のとんかつ業態「松のや」でモバイルオーダーを使おうとしたら個店メニューがモバイルオーダーになくて、やむなく券売機を使った経験がある。高齢者に今の松屋のオーダーはなかなか辛いものがあると思った。


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