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アメリカに行って感じた文化の違い①

2018/3/26
2018年の1月から4月まで、ありがたくもアメリカ(シリコンバレー)で仕事する機会をいただきました。
少々、こちらの暮らしに関し感じたお話を共有しようと思います。

日本と比較すると、「いいな」と思うところと、「しんどいな」と思うところが両方あります。

例えば公共交通機関は未発達です。サンフランシスコからシリコンバレーを通ってサンノゼまでの電車は、休日は1時間に1本の各駅停車しかなくて遅いです(車の2倍の時間かかって、めっちゃ揺れる)。日本と比べ治安は悪く、強盗の話はよく聞きます(車は停めてるだけでぶつけられる笑)。男でも1人で安全に夜歩いたりバスに乗ったりできません。
とはいえUBER・LYFTというアプリがあって、車で移動するのは簡単です。約5分で車がつかまり、日本のタクシーの半額くらいで移動できます。
肉類は非常においしく、牛肉など100g100円くらいでめっちゃおいしいステーキ肉が買えます。ですがレストランに行くと、ランチで2000円、ディナーでお酒を飲むと10000円近くなるのも多々です。アジア系など選んでいかないと、肉と小麦ばかりで、野菜は出ません。味付けも見た目も雑です。デブ一直線です(笑)

気候は、非常に温暖です。このエリアは世界一過ごしやすいとも言われており、1月からタンポポが咲いてました。いま雨季らしいですが、これまで通勤中に雨に遭ったのは1割以下です。自然が美しく、また平屋が多いため空が広く、過ごしやすいです。
アメリカ人は非常にフレンドリーで寛容です。貧困者にも寛容で、ホームレスもたくさんいます。休日昼間にバス待ってたらホームレスさんから、「1ドルある?」とフレンドリーに話しかけられ、戸惑いました。

土地が余っています。建物は基本的に平屋。
スーパーやホームセンターに行くと、広い通路をもった広大な売り場で、客でごった返すことはありません。店員の数は少なく、レジに人が並んでても客としゃべりながらゆっくりやるなど、基本対応悪いです。配列など店を運営するシステム自体は非常に洗練されているのに、スーパーで買う前にそのまま果物を食べる人がいるなど、おおざっぱなところがたくさんあります。ほんまにクリティカルなところはケアするけど、その他は穴だらけな印象です。
例えば決済システムや店舗設備など、販売を左右するインフラには、固定費として日本の数倍のお金をかけます。一方で些細な仕事に人手をかけることを極端に嫌います。日本では派遣など人力で解決を図る傾向にありますが、こちらはベース賃金が高いこともあり(ファストフード店で時給1800円)、従業員の責任範囲をできるだけ狭めるようにしているなと感じました。
アメリカ人は広大な土地で育ち、おおざっぱなので最適化が苦手で、人の手をできるだけかけたくないのだと思いました。

こんなところで暮らしています。

最後に、こういう商品・サービスいいんじゃない!ってのを実現する力、イノベーションについて。

繰り返しになりますが、アメリカは、現状に改善すべきところがたくさんある国です。
幼少より批判的思考をはぐくむ教育が行われ、だからこそ、どうにかしなきゃ!と考える人が多いのでしょう。

さらにカリフォルニアは、生きやすいところです。例えば飲酒運転も、事故を起こさない限りOKだと言います(事故すると非常に罰金が重くなりますが)。
失敗のリスクが低く、また経済成長が著しいので、とりあえずやってみよう!となるのかな、と思います。

で、システムが最適化されていません。そのため、古いやり方を捨てるのに抵抗がなく、新しいものへの対応が早いです。
法規制等も「明確なNo以外はやってOK」という考え方で、UBERなんかも「もともと前例なかったし、なりゆきでOKだよね」となっています(OK/NGの境界が明確だし、長い利害関係調整ののち許可がおりなかった日本と逆ですね)。

こうして、イノベーションを生む土壌が生まれているのだと思いましたし、
逆にそうしたのが不得意な日本が、楽しくないよね、成長しないよねと、まるで老人の集会、衰退していくの国かのように見られつつあるのかなと思って、悲しくなりました。

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