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「毎月note書く」を1年続けて得られたこと

2022年も、残すところあとわずかとなりました。

12月でデプロイゲート社も9期目に入り、このタイミングで新しくCPO(Chief Product Officer)が爆誕しました。これを機に、CEO, COO, CPOのそれぞれの責務を整理し、中期(5年)経営計画を立てました。また引き続き顧客ヒアリングを実施しては直近の計画を見直したほか、開発チームも今年のコードフリーズ後に「みんなでアプリを作るweek」を実施して様々な角度から新しい気づきを得るなど、チームにとって大きな意味を持つ動きの多い月でした。それぞれについては、今後色んな場面で紹介していきたいと思います。

さて、今年の1月に毎月noteを書くと宣言してから、この記事が12ヶ月目の記事となります。今回はこのチャレンジの振り返りをしてみたいと思います。

毎月noteを書き始めたそもそもの背景

普段あまり文章を書いてこなかった人が、何かを毎月書くというのはそれなりにプレッシャーのあるコミットメントです。私が毎月のnoteを書き始めた背景には、ざっくり「自分や会社の意図が社外からも見えるようにしたい」というモチベーションがありました。そのために、とにかく定期的に情報を発信している状態になりたいという思いがありました。

そこから、当初は自分たちの人となりを共有していくことを目的に、その時々でシェアできる話を書いていこう、ということだけを決めて走り始めました。元々はもっとライトに、徐々に投稿頻度を増やしていくことを考えていました。しかし実際記事を書いていると、毎度しっかり分量を書いてしまう上に、締切ギリギリにならないと動き出せず、最終的に「月末の風物詩」のような形で落ち着きました。(結果的に、これは正解でした)

自分たちの人となりを共有すると、自ずと振り返りの機会が増える

「自分たちの人となりを見えるようにする」という観点で文章を書こうとすると、内容は実際の日常やそこから得られたことを切り取ったものになります。

そうすると、記事を書くために自然とその月にあったことを振り返ることになります。普段、目の前の仕事に集中していると日々の差分は見えづらいものですが、毎月の終わりに起きた出来事を洗いだし、そこで得られた知見やマインドの変化を列挙することで、今月の頭にはできなかったこんなことが月末にはできるようになったという成長を毎月みることができます。

また、共有のための文書を書くという作業を通じて、その定義や世の中の潮流を改めて調べるという段階が挟まり、知識をリフレッシュするための機会にもなっています。

振り返ることができる場所ができたことで、思っていた以上に成長を感じられた

そして「外部へ情報を共有する」ために「自分たち自身の行動を振り返る」という動きは、自己評価にも影響を与えるようになりました。

会社役員、特に代表取締役は会社と自分自身を切り離すのが難しく、客観的な評価を得るのが難しいものです。今回、note記事の公開を重ねたことで、毎月そのときの自身から見た「今」を蓄積した場ができ、通年での変化のサマリを見ることができるようになりました。これによって、1年に多くの成長を着実に重ねることができたのだという実感を得ることができるようになりました。

毎月「今月は変化の多い月でした」と書き出しそうになっては消すという体験をしているのですが、その行動が起きること自体、実際に多くの変化が発生していることの証左として成長の実感に寄与しています。

また、月1という頻度は後から振り返ることを考えるとちょうどいい分量だったと感じています。最初の方で「月末の風物詩」が結果的に良かったと書いたのですが、記事の数が多いと1年分の振り返りは大変そうです。

実際に書いていたこと

ということで、今年1年をざっと振り返ってみます。

🔼 1月は、スピード・オブ・トラストという本に影響され、とにかくチーム内外問わず信頼を積み上げていくことを目指し、言葉に乗らない「意図」の見える化を試みていました。その一貫としてnoteを書きますということを宣言しています。これがすべての始まりです。

🔼 2月は、いま目の前に物事を自分事として捉えきちんと議論ができるチームがいるという気づきを得ています。自分自身としてはこれまでうまく向けられていなかったポジティブな視点をチームに向けることを意識し始めています。なおこの頃使っていたGatherはもう利用していません。

🔼 3月は、チーム内で議事録を「その場の合意を言語化する」ツールとして位置づけたという話をしています。属人化の排除や後の知識共有は主目的ではなく、あくまでその場の合意形成のために言語化した事項が残っているという状態になっているのが理想ですというお話。

🔼 4月からは自分の日常について。自分自身の思考を整理するための時間を持ち始めた話をしています。完全に割り込みのない環境で集中して思考する時間、定期的に持ててますか?これ、今年学んだ一番のプラクティスでした。考える時間を確保しているということ自体で大分気分を楽にできます。

🔼 5月は、Joel Spolskyの有名な記事を引用しつつ、自分がどうしても仕事に集中できないときの動き方について書いてます。疲れているときは疲れに気づけなくなるからとにかく休め、と自分は言うくせに、やはり同じ罠にはまってしまったという話です。感じた違和感を大事にしよう。

🔼 6月は、自分のこれまでのキャリアにないことを日々やっている現状を振り返りつつ、果たして自分自身は会社のバリューを体現できているのかという疑問に答えを出しています。ちなみにこの頃からDeep Workの行き先は湯河原になり、2022年は都合5回行きました。来年もお世話になります。

🔼 7月は、ファウンダーメンバーの一人に役員になってもらうことが決まり、そのメンバーで改めて目線合わせの合宿をした時の話です。それぞれのライフステージは大きく変わりましたが、会社をやる根本的なモチベーションはなにひとつ変わっていないことが確認できてとてもよかった。

🔼 8月は、自分自身の今年のテーマの1つとも言える失敗との向き合い方の変化について。Failing Forwardという本で得た視点を元に自分の「失敗」の捉え方を変える試みをしています。実は失敗というのは学習の一つの形である。そして失敗は主観であって客観ではない。自分の捉え方で全部変わる。

🔼 9月は、サービスの10周年。うまくいってるように見えてる?実際はうまくいかなかったこともいっぱいあるから紹介してみるよ、引き続き失敗していくぞ、という話。結局ここで失敗したことが全部今に繋がっているということがわかり、失敗は捉え方一つだということを再び認識しています。

🔼 10月は、久々にチームの話。COOが育休に入る→直後に自分がプロジェクトの完全な方向転換を宣言する→直後に自分も身内の不幸で仕事を離れる、という難しい状況が発生したものの、チームはしっかり動いて物事を進めていて成長を感じました。

🔼 11月は、大の苦手だった締切の設定を克服した話。「締切を設定することで物事が進む」は分かっていても、その視点の違いを理解ができていなかった。設定した結果自分がどうなってしまうのか、と視点を自分自身に向けてはだめで、成果をどんな状態に持っていきたいのかということが大事。

「いまここ」を毎月書き残していくのはおすすめ

ということで、毎月noteを書くぞと宣言してから、無事12ヶ月投稿を続けることができました。当初は発信を目的にしていましたが、最終的には自身や組織の成長を感じることができるとても良い体験となりました。毎月しっかり振り返って書くのはなんだかんだ大変ですが、それに値する価値があったなと思います。

正直、目標設定した当初は、なんだかんだ言っても月1だし、そんな大したことないかなと思っていました。でも、この1年で12件書くことができたということは、noteアカウント開設から年で4件しか書けていなかった状況から比較すると、6倍のコンテンツを生み出せるようになったといえます。

これが当初の目的としていた「人となりを知ってもらえること」に繋がったかを評価するのは正直難しいところです。ただ、自身の体験として、他の方の記事を読んだときにその意図や背景を知ることができると、その人や組織の考え方を知るのにはとても役立つという感覚はあります。そのためにはある程度記事に数があって、かつ考え方が一貫していることが大事だと感じます。その点で、一定の数のコンテンツが蓄積できる状況が続けられていることは意味があると思っています。

2023年も続けていきます

このポジティブな体験を続けていくため、毎月のnoteは来年も引き続き書いていく予定です。そして、来年はもう少しやっていきたいことがあります。

それは、プロダクトについてもっと書くことです。今回振り返って、ここまでプロダクトに関する話がほとんど出てきていないことに気がつきました。

12月に入って中期経営計画を立てるにあたり、DeployGateの原点を振り返りました。そこで根本的なモチベーションから目指して行きたいプロダクト像を改めて言語化が進んだので、その辺りの話を書いていきたいなと思っています。振り返りとは別の記事として書くかも知れませんが、引き続きお付き合いください。

ということで、2022年お疲れ様でした。皆様、良いお年をお迎えください。

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